2011年8月の「財政の崖」のときと同じように民主党と共和党の間での協議がぎりぎりまでもつれている。
2年前の時は米国債の格付け問題にまで波及したが、根本的な政策問題にまで踏み込まないまま2年間が過ぎた。当時は米国議員の政策遂行の稚拙が議論されたが、この問題が今回は出てこないのは米国をはじめ世界の景気の先行きには安心感が出てきているからか?
いずれにしてもあと2日間しか時間は残されておらずまさに秒読みの段階である。
2年前と異なるのは日欧米の先進国の景気には上向きの自律循環の動きが明らかになり、中国をはじめ新興諸国の景気にも底入れ機運が出てきている。
昨日の東京市場ではマザーズのアドウェイズ(2489)が引き続き人気を集め売買代金(539億円)が第1部のソフトバンク(9984)を抑えてトップになった。昨日のソフトバンクの売買代金は470億円であった。
アドウエィズはインターネット広告関連だが、それにしても投機家の資金がこの種の銘柄に結集するというのは、オンライン取引が生んだ所産である。インターネットが出現するまでの東京証券取引所なら考えられない現象である。一体、株価の物差しをどこに求めたらよいのか?
ウォール街で定着した株価判断の尺度PSR(株価÷1株当り売上)でみるとソフトバンク1.3倍、アドウェイズ2.9倍で、株価水準の差ほどは離れていない。
株式市場が求めているのはこの種の新しい視点である。