昨日のNY株はプラスに終わり週間での続落記録は6週間でストップした。
今回の下落相場は4月末から始まったが、きっかけはテクニカル面での過熱であった。
しかし下落局面では米国の景気鈍化、ギリシア問題の深刻化などの材料が出て相場の調整の先行に不透明感が強まった。
問題のギリシア金融危機であるが、今週に予定されていたECB,IMFの追加支援策がまとまらず、結論は来週に持ち越された。
ただ今週には一時はギリシア国債の金利が20%まで上がっていたが週末は17%に下落し小康状態になった。国債の破綻の保険であるCDS(5年)は依然として高水準で2000ベーシスポイントだ。1000万ドルの国債のCDSは200万ドル。先の米金融危機の始り時の住宅抵当証券のCDSの相場を想起させる。
ヘッジファンドは200万ドルでCDSを買い、リーマンショックで抵当証券の価値がゼロになったときには1000万ドルの現金を保険会社から手にした。
ギリシアが破綻したらこのような荒稼ぎをする投機家が現れることは確実である。
足元の東京市場では3月決算の発表時に2012年3月期の予想の発表を見送った企業が、数字の公表を始めた。第1四半期の数字にメドが立ち経営者も先行きに自信を持ち始めた現れか?
個々の銘柄にとっては好悪の材料が出始める。注目したい。