NY株は前日の上昇分+123ドルを、この日の-178ドルでわずか1日で打ち消した。相場に影響を与えたのはギリシア問題でヨーロッパの首脳級が集まって会議を重ねているが、結論は出ていていない。
米国の景気指標の発表はまちまちだった。物価、生産面での懸念すべき数字の発表が相次ぐ。
そのような環境下で小さな変化といえば昨日はドル高になったことだ。国内の輸出産業にはマイナスであるが、ドル高はエネルギー価格にはマイナスに働きコスト面にはプラスである。
目先の期待材料は7月にはいれば第2四半期の決算発表が始まること。日本の震災の影響がどのように現れるか?
3ヵ月前と異なり事前に好調なサプライズを出すところが皆無なのは気になる。
ウォール街の著名なアナリストや運用者立ちは先行き慎重論である。昨日の本欄でも書いたが、バロンズ誌の新年座談会のメンバーを対象に電話でインタビユーした投資戦略を取掲載した。弱気を口にする。
ほぼすべてが慎重論でユニークな投資アイディアは皆無だ。
テクニカル・アナリストのジョン・メンデルソンは相場の判断にいちばん役立つのは運用者が口にする相場観よりも彼らの実際の行動を分析することが第一という。
昨日も書いたが個人投資家の弱気が増加している。行動といえば企業の経営者や大株主などインサイダーに当たる人たちが株を買い始めた。まだ大きな数字ではないが相場の判断に新しい芽だ。