NY株が一時は90ドル高まであったが、2時過ぎから勢いがなくなり小安く引けた。アトランタでのバーナンキ議長の講演ではQE2(第2次量的緩和)の6月末での打ち切りが決定的になったからだ。期待していたのは何らかのQE3の政策の発動が言及されるとみる向きも多かったからだ。
バーナンキ議長は雇用市場の回復は鈍いが景気の一時的な停滞とみている。停滞の理由は日本の震災とガソリン価格の上昇と明快である。この見方を裏付けるようにヨーロッパではユーロ金利の再利上げの可能性が出てきている。ヨーロッパ景気は好調でインフレ懸念が消えないからだ。
最近のウォール街では日本の震災の影響を重要視する向きが増えてきており、日本の景気は後半には急回復するとみている。日本経済の存在を重要視するのは久しぶりのことである。
バーナンキ議長はウォール街の見方は短視的と切り捨てた。これに同調するように今週の米バロンズ誌も“QE2は米国経済を支える”というカバー・ストーリーを掲載した。QE2をストップし買上げた国債の償還がきても資金は市場に放置する。QE2の効果が出るのはこれからで問題の雇用情勢は好転するとみる。結論としてはPER(株価収益率)が下落した優良株の買いを進める。
ロサンゼルスのE3トレード・ショーで任天堂が注目のWiiの次世代機を公開した。「WiiU」と名づけた。先週の日経新聞が伝えた通りコントローラーにタッチスクリーンを採用した。またモーションセンサーを採用しゲーム機との接続を無線にした。TV画面のほかにコントローラーに画面をつけゲームが見られる。画面は高鮮度になった。フアンの層を拡大することを狙う。
発売は1年後になりそうで価格は未定だが、$299以下に抑えるべきという声が強い。
株価は新製品よりも3DSのソフトの充実で足元の業績の急回復の可否に関心がある。