世界の株価の関心事は先週まで6週間の連続安になったNY株がどのような動きをするかにある。
市場のセンチメントは昨年5月に似てきた。昨年はダブルデップ論が出て4月から相場が下落トレンドにはいり10月まで調整相場が続いた。
同じようなパターンに目先の相場が入るかどうかの正念場に来ている。昨年はS&P500が50日移動平均を先頭に引き続いて200日線も抵抗線を切った。
今回、50日線は切ったが200日線に対してはかろうじて上にいる(S&P500の1250がポイント)。しかし先週のような相場の軟調が今週も続けば200日線を下回り昨年経験したような数ヵ月の調整局面に入る可能性も頭にいれておかなければならない。
今回の相場の調整は景気指標の鈍化である。
理由ははっきりしている。エネルギー価格の上昇、日本の震災のサプライチエーンへの打撃、そしていま一つ加えるならギリシア問題の再燃である。
今週は米国で5月の小売、鉱工業生産、NY地区、フィラディルフェア地区の景況感など短期的な指標の発表が目白押しである。
それらの指標に上記のマクロの材料がどのように影響として現れるか、指標面では材料に事欠かない週である。