足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株の行方をどうみるか?

2011-06-04 07:56:48 | 株式

注目の米雇用統計(5月)は+54000人になった。1週間前までは+180,000人というのがコンセンサスであった。今週にはいって民間調査会社ADPの数字が予想外に悪かったので、コンセンサスの数字は125000人に減額されていた。それを大きく下回ったのだから市場が反応するのも当然である。

週間ベースでのNYダウ平均は2004年以来の5週間の連続安になった。

明らかに民間部門では景気の基調は減速している。理由として上げられているのが、ガソリン価格の上昇、日本の震災によるサプライチェーンの支障、竜巻など。いずれも年初には政策当局の予想の圏外にあった材料だ。

ちょうど1年前にもダブルディプ論が出て株価が反応し夏場にかけて大きく下落したのと、現象面では2重写しになってきた。昨年末から始まったQE2(第2次量的緩和)の効果も、こと株価に関してはここへきて消えてきた。

この事態をバーナンキ議長がどう判断するか?

最近、出てきているQE3の発動を考えるのか?

株価の動向がその判断のカギである。

いまのところ企業業績は好調で2012年の1株利益は年初の予想の$96.72から最近は$105.31に増額修正された。このようなシナリオが継続するかどうかが相場の方向性を決める大きな条件である。

週明けの米国の政策当局の動きに注目したい。

VIX(恐怖)指数は株価の下落にもかかわらず17.95(前2日前18.30)と落着てはいる。