NY株が方向感を失っている。
問題は昨年と同じように景気の鈍化でこのままいくとダブルディプ(景気の2番底)に向かうという見方が増えてきたことだ。
週初めにはオバマ大統領の就任時に経済会議委員長を務めたローレンス・サマーズが「景気対策の必要性」を有力メディアで主張した。
また世界最大の債券運用を行うビル・グロス(ピムコ投資顧問)もこれまでの売却していた国債を買い戻した。QE2(第2次量的緩和)で金利の上昇を見込んだがここへきて軌道修正した。景気の方向感の喪失に対応した。
焦点は来週の連銀FOMCに絞られる。
方向感を失っている相場であるがS&P500でみると200日移動平均線で先行きどの方向に進むべきか、世の中の動きを探っている。
今回のダブルデップ論の根拠についての市場のコンセンサスは原油格価格の上昇、日本の震災、ユーロッパの金融不安に絞られてはいる。
この材料に付け加えるとすれば大方の期値外れの株価の低迷である。米国の消費はどの国よりも株価による影響が大きい。
もちろんバーナンキ議長は十分に承知している。相場はここ1~2週間の動きが最大の焦点になってきた。