足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ヘッジファンドの人脈

2008-08-20 17:30:49 | 株式

今回の金融市場の波乱のなかでも、日本では意外に話題にならないのがヘッジファンドでる。

これまでは、良かれ悪しかれ相場の波乱期にはいつも注目を集めたが、いまやエキゾチックな存在から、われわれの身近なところに、存在するようになってきたからか。

ところが最近、ウォール街ではしばしば、その動向が注目される。

最近の話題は世界最大の大学基金であるハーバード大学の「ハーバード・エンドウメント」がヘッジファンドの資金の配分を増やしてきていることだ。

同基金は自身で運用するほか、外部の運用者にも委託してきた。

運用の資金配分は株式34%、債券16%で、残りが代替投資という分野。

ヘッジファンドが代替投資の主要部分を占めており、全体のポートフォリオの18%と債券より大きな比率である。

運用成果は過去1年間で+9%。有名なヘッジファンドの運用者には同大学の卒業生が多いだけに、「どのファンドがよいか?」という選択の場合も、有力な人脈がある。

ハーバード大と並んでヘッジファンドでの運用に力を入れるのがテキサス大の基金である。同校の卒業生には有名なヘッジファンドのジュリアン・ロバートソン(タイガー・ファンド)がいる。

1線から引退したが、彼が育てたヘッジファンドの運用者は、ヘッジファンド業界の主流の人脈になっている。

今回の金融市場の波乱で、大もうけした話題には事欠かない。

資産運用の面でも日本は、欧米と大きな差が開いたように思う。