グルジアの紛争問題で原油価格の先行きが懸念されたが、相場は依然として下落基調だ。
これまでの投機の反動が出て、相場の戻りには相当の売り物が控えているようだ。
石油相場の軟調の根底にはドル高がある。
ヨーロッパ経済に比べて米国の落ち込みが軽微であることを、ドル相場は織り込み始めた。
産油国もこれまではドル安→原油高という循環を前提にして原油の先行きをみてきたが、ここへきてその種の見方の基礎の変化を重視し始めた。
本日のアジアでの原油価格は3ヵ月ぶりの安値をつけた。中国の原油の輸入が減少したことを理由にあげている。
オリンピックまでは少々の不合理性にも、政府は目をつぶってきたが、先行きには常識を重視しなければならないようになってきた。
いま一つ先週来の注目点はユーロ・ドルが米ドルに対して軟化し始めたことである。ヨーロッパ経済に、予想以上の落ち込みがみられるようになってきたからである。
7月にはヘッジファンドなどが、ドル安を懸念しユーロ・ドルの買いポジションを外してきたが、その動きに為替相場は動き始めた。
昨年のサブプライム問題の発生から1年が経過した。
7月には米国がベアーマーケット入りしたが、ここへきて中間反騰を期待する向きが増えてきた。
中間反騰というのは大勢下落相場における、反騰である。短期には強気できる環境になってきた。