ベトナム株の上昇に拍車がかかってきた。
今月上旬にWTOがベトナムの加盟を正式に承認した。これをきっかけに世界の資金が一斉に同国に目を向け始めた。
かつてのシンガポール、台湾、中国のように米国のハイテク企業も勤勉な国民性に注目し、インテルは南部ホーチミン市のサイゴンハイテクパークで半導体組み立て工場に10億ドル(1170億円)を追加投資(これまでは3億ドル)する。労働力のコストは中国の2分の1である。
ソフトバンク・グループも先月には同国のベンチャー・ファンドに2000万ドル(23億円)の投資を決めた。さすがに「機をみるに敏」な動きである。ベトナムへ投資する場合の問題点は公開株式の銘柄数が少ないことである。そのために、いままで欧米の投資家も積極的に投資することに2の足を踏んできた。ソフトバンク・グループはみずから市場の育成に手を差しのべようというわけか。
以前にも注目した投資手段のひとつにロンドン市場に上場しているビナキャピタル・ファンド(VinaCapital Fund:チッカー・シンボルはVOF)がある。これまで動きは活発でなかったが、最近、大きく動き始めた。今年の安値$1.64(1月)が時価$2.93とほぼ2倍の上昇である。
中国や香港で活躍したヘッジファンドもこれから、投資に本腰を入れるだろう。