ウォール街ではメリルリンチが米ヤフーを「中立」から「買い」推奨に格上げした。株価は今週に入ってから上昇を始めた。
第4四半期は広告のシーズンにはいるということと、遅れていた同社の新兵器「パナマ」の発売を始めたことが材料。グーグルの出現によって検索エンジンのシエアーは23.4%(グーグルは50%)に落ちてしまったが、その巻き返しを「パナマ」という新しいツールでは図ろうというもの。先のグーグルの決算発表以来、ウォール街ではネット株に見直し人気が出てアマゾン・コム、Eベイなどが上昇を始めたが、ヤフーだけが取り残されていた。さきにグーグルが画像のSNS(ソーシャル・ネットワーク・システム)のユーチュブ(YouTube)を買収したが、ヤフーにはフェイス・ブック(Facebook)の買収がささやかれている。ハーバード大の学生が自校の仲間を対象にしてSNSをつくり、それが全米の大学に広がり、高校生にまで人気を呼んでいる。2年半前に設立されたベンチャー企業だ。ウォール街では季節的にもネット株が動く時期だ。
10月31日にIPO(新規公開)したネクストはIPO価格22万円。評価はPSR〈株価÷1株当たり売上げ〉を使った。1株当たり売上げは5万4000円、PSR10倍まで買えば54万円、この株価を上限と評価した。不動産関連の売却物件のポータル・サイト。なかなか使い勝手がよく、初心者でも簡単に利用できるのが魅力だ。インターネットと不動産は親和性があるというのが、ウォール街でのかねての評価である。