ZENZAIMU(全財務公式ブログ)

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声かけがもたらす効果

2011-11-05 23:59:59 | 日記

来週から2週間、東北に災害査定立会の応援に行くことになりました。そして1週間あけて再度2週間、同じく立会の応援で東北に行きます。つまりこれから1ヶ月程度、東北に赴くことになっています。

しばらくは広島の食べ物から遠ざかると思うと若干寂しくなるもの。そうした訳で、この週末は私の中で贔屓にしているお店を巡り、食べ溜めをすることにしました。
とはいえ、そこは残念な独身男、フレンチやイタリアンにお一人さまとはいかないので、巡るといってもラーメンやお好み焼きになるわけです。

広島市は東白島というところに「おてつ」という名のお好み焼き屋さんがあります。私は、ここのお好み焼きが大好きで、味では広島の中でもかなり上位に入るんじゃないかと、勝手に思っているわけです。
広島の人に「おてつ」って知ってる?と聞いても多分知らない人が殆どだと思います。
JRの高架下の小さなお店です。
ただ、この小さなお店は、お好み焼き界では由緒正しき系譜を持つお店です。

広島のお好み焼きといえば「みっちゃん」「八昌」「三八」といった系列があります。
(他にもあるかもしれませんが、私が知っているのはこの3つだけ。
 元々私は、お好み焼きに精通したお好ミストではないわけです。。。)

「みっちゃん」や「三八」の系列というは、総本山のみっちゃんや三八からの暖簾分け、つまりお弟子さんのお店です。だいたい名前も継いでいるので「みっちゃん○○店」「三八○○」という具合に分かりやすいところが多いのですが、「八昌」の暖簾分けだけは別で、名前を全然継承していないため、「八昌」の系列か否か、名前だけでは分かりません。
加えて「八昌」のお弟子さんのお弟子さん、つまり八昌の孫弟子さんのお店があったり、名前が「八昌」と全く同じなのに、有名な方の「八昌」とは全く無関係なお店があったり、結構厄介なわけです。

私は、広島焼き三大系譜(3つ以外にもあると思われている方はご容赦を、、)の中の「八昌」系のお好み焼きが、文字通りお好みなわけです。私のご贔屓「おてつ」は、「八昌」のお弟子さん「ロペズ」のお弟子さん。つまり「八昌」の孫弟子さんにあたります。
“孫”と言っても店主は、もう60歳過ぎと推測される高齢のおっちゃんです。この人がまた、全く以って無愛想、、。
「私、不器用ですから」という哀愁を漂わせ、黙々とお好み焼きを焼くわけです。
私、過去1度だけ他のお客さんが居ない中、店主と私だけの空間が続いたことがありました。私が発した注文の「肉玉のそばダブル」と帰りがけの「ご馳走さん」、と店主の「ありがとさん」しか会話がなかったことがあります。
私も人見知りなものですから、会話を楽しむつもりや楽しむ余裕はないわけで、ここのお好み焼きが食べられたらそれでいいのです。
「私も、不器用ですから、、」
その代わりか、おばちゃんがかなり気さくな人で、常にお客さんと話をしています。常連さんにはおばちゃんとの会話が楽しみ、っていう人もきっといると思わせる位の会話上手です。以前、私も「仕事は、何しょうるん?(=何をしているの?)」「ほうねぇ、大変じゃねぇ(=そうなんだ、大変だね)」と声をかけてもらったことがあります。

まぁ、会話と言ってもその1回くらいだし、“通う”と言っても数ヶ月に1度くらいだし、他に常連さんが多いため、店主のおっちゃんや奥さんが私のこと覚えているはずもないわけです。
加えて最近は、どこかのお好み焼き好きが自身のブログの中で「広島で一番美味しい」と書いたため、人気が拡大。並ぶ頻度も増加。
おっちゃんやおばちゃんもすべてのお客さんを相手に出来ないわけです。

で、この日も大入り。接客担当のおばちゃんは、配達に出かけている様子。おばちゃんがいないので、店主のおっちゃんが一生懸命、常連さんと会話をしています。
私は、そんなおっちゃんに無理はさせない。
おっちゃんは美味いお好み焼きを作るのに集中してくれればいいわけです。
ってことで、お目当ての肉玉そば(そば1.5人前)をいつも通り黙々と食べるのです。
う~ん、いつもながら美味い。恍惚のひと時。

さて、完食。あぁ美味かった。外で並んでいるお客さんがいるし、早く退散、退散。
「ご馳走さん、いくら?」といって清算し、店を出ようとすると無愛想なおっちゃんが、忙しい手を止めて言ってきた。
「はい、どうも。いつもありがとね。また来てね。」

“あれっ”と思っていたら、ドアが開いて配達終わりのおばちゃんが帰ってくる。
私の顔を見るなり「あれれ、、久しぶり?な気がするね。違ったっけ?」

なんと、覚えているわけないと思い込んでいたのですが、この二人はちゃんと覚えてくれていたわけです。。。
もちろん名乗ったことはないので、“時々やって来る無愛想な客”としてでしょうが。

でも覚えてくれており、声をかけてくれると無性に嬉しいわけです。
気にしてもらっていたことへの感動ですかね。


色んな職場や場面で「声かけ励行」と聞きます。
声をかける⇒その人のことをちゃんと気にしているぞ、という意思表示。
声をかけてもらう⇒自分のことを気にしてもらっているんだな、という安心感、感謝。
そんなところでしょうか?

残念ながら、私は、引き続いて人見知りな性格を背負って今後も過ごしていくと思いますが、声かけのようなちょっとした行為が、時として人に好影響を与えることがある、ということは学べました。

1枚のお好み焼きが私に味以上の感動をもたらしてくれた瞬間だったわけです。

 

さてさて、それでは人的支援以来5ヶ月ぶりの東北です。
ちと長め出張ですが、行って参ります。同じく応援で東北に行かれた方々に負けないよう頑張ります。


【ikem0tt0=@】