カクレマショウ

やっぴBLOG

「地獄の黙示録 特別完全版」─これぞこの物語の真髄。

2007-04-30 | └歴史映画
シネマディクト10周年記念企画。3時間23分という長尺ものは久しぶり。疲れました…。 あの有名な、ワグナーの「ワルキューレの騎行」に乗せてヘリコプターが海岸の村を襲撃するシーンは、やはりスクリーンでこその迫力ですね。鳥肌が立ちます。本当は鳥肌なんて立ってはいけないのだろうけれど、あの高揚感を抑えることはできない。 ただ、その鳥肌も、空中のヘリコプターからの視点で見ているときだけ。カメラの視線が . . . 本文を読む

「不都合な真実」─市民の視点で訴えたい真実

2007-04-28 | ■映画
来年のサミット(主要国首脳会議)は、北海道の洞爺湖で開催されることになりましたが、このサミットな議題の一つが地球温暖化問題になるらしい。日本としては、京都議定書(1997年の地球温暖化防止京都会議で議決した議定書)が定める2012年以降の新たな枠組みづくりの主導権を握りたいという思惑もあるようです。 つい先日、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が報告書を発表しました(2007年4月7 . . . 本文を読む

偉くなくとものんびりと…?

2007-04-27 | └キャリア教育
財団法人日本青少年研究所の調査(「高校生の意欲に関する調査─日本・アメリカ・中国・韓国の比較─」)によれば、「偉くなりたいか」との問いに「強くそう思う」と答えた日本の高校生は、8%。他の3ヶ国(中国34.4%、韓国22.9%、米国22.3%)に比べると、その少なさは極端です。 「偉くなりたい」というのも抽象的な表現ですが、「偉くなる」というイメージも、日本の高校生は他国とちょっと違う。他国の高校 . . . 本文を読む

「50年前の子ども」から今の子どもたちへ

2007-04-25 | └キャリア教育
昔から知っている、ある高校の女性校長が地元紙に「二日町十六番地」と題したエッセイを寄せていました。短いけれど、とても暖かく素敵な文章です。 タイトルは、小さい頃に暮らした町の番地。昭和30年代の地方の小さな町の目抜き通りってこんな感じだったんだろうなと思います。向かいの煎餅屋の小父さんが少し焦げた煎餅をおやつにくれたり、「道路から馬糞を集めて捨てるのは子供の役目」だったり、「二軒上隣の豆腐屋さん . . . 本文を読む

なんとかするべ、が社会を動かす。

2007-04-24 | ■社会/政治
2007年4月14日付け朝日新聞 be on Saturdayの「フロントランナー」は富山市のNPO法人このゆびとーまれ理事長、惣万(そうまん)佳代子さん。高齢者、障害者、児童という福祉行政の枠組みを超えた、新しいデイサービス(「富山型デイサービス」)の生みの親です。 「このゆびとーまれ」には、年齢や障害の有無にかかわらず、「誰でも必要なときに必要なだけ利用」できる施設。通常の行政のシステムでは . . . 本文を読む

「冷たい仕打ち」と「羽柴秀吉」と「甘い汁」。

2007-04-23 | ■社会/政治
今回の統一地方選、沖縄と福島で行われた参院補選よりも、人々の注目は何といっても長崎市と夕張市の両市長選に集まりました。 長崎市長選挙は、選挙運動期間中の伊藤一長氏の死去に伴い、急遽、娘婿と市職員が立候補し、たった2~3日間の選挙運動で、両者合わせて実に得票率84%という異例の選挙でした。結局、わずかの差で「実」が「情」に勝つという結果に終わりました。伊藤市長の娘さんの気持ちもわかりますが、「父の . . . 本文を読む

東国原知事、メディアを斬る。

2007-04-22 | ■テレビ/メディア
宮崎県の東国原知事が、先週月曜日の定例記者会見で、定例記者会見そのものを必要性に疑問を投げかけていました。「必要ですかね?」という知事の問いかけに対して、間髪入れず、記者から「必要です」と返事が返ってきたのがまず印象的でした。 テレビや新聞で断片的に伝えられる情報を寄せ集めてみると、東国原知事の意見は、要するに「記者会見というものは、何か必要があった時に開くものではないのか」、「今日のように発表 . . . 本文を読む

『PLUTO』覚書その2─「あなたの夢は、悪夢なんかじゃない。私の夢とは違う…」

2007-04-21 | └『PLUTO』覚書
『PLUTOプルートゥ』には全体を通した「章」の番号が付せられていて、第1巻は次のような構成になっています。 Act.1 モンブランの巻 Act.2 ゲジヒトの巻 Act.3 ブラウ1589の巻 Act.4 ノース2号の巻(前編) Act.5 ノース2号の巻(中編) Act.6 ノース2号の巻(後編) Act.7 ブランドの巻 3つの章からなる長編「ノース2号の巻」は、既刊4巻のエピソードの中 . . . 本文を読む

「成人教育」は必要ないのか?

2007-04-20 | └社会教育
先日の飲み会でのこと。 上席に座られる方と「社会教育の役割」の話になりました。社会教育「行政」の役割、といった方がいいかもしれません。 彼の主張は、要するに、これまで社会教育行政が担ってきた青少年教育とか婦人(女性)教育といった部分がどんどん他の部局に移行され、教育委員会の社会教育行政がほとんど「やること」がなくなってきている、ということです。 確かにそうした発達段階ごとの分け方でみれば役割 . . . 本文を読む

栗原市の市民憲章

2007-04-19 | ■社会/政治
宮城県・栗原市で、方言を交えた市民憲章を制定しようとしたら、市民から「田舎っぽい」とか「東北の暗さが強調される」などの批判が続出しているのだとか(2007年4月17日付け朝日新聞他)。 栗原市は宮城県北部に位置し、人口8万人。10町村の合併で2年前に誕生した市です。新しい市にふさわしい市民憲章をということで、地元の有識者5人で文案が検討され、次のような素案が出されたのだそうです。 栗原市民憲章 . . . 本文を読む

暴力性と銃社会

2007-04-18 | ■社会/政治
どうにもやりきれない事件が長崎と米国で起こりました。 伊藤一長・長崎市長の銃撃事件。自分に思うとおりにならなければ暴力にモノを言わせるという最も卑劣な犯行です。ニュースステーションでは、容疑者の元妻なる女性が「子煩悩で本当にいい人」と語っていました。そういうインタビューを放映する意図が今一つわかりませんが、だからいったい何だと言いたいのでしょう? 妻にとって「いい人」だったかもしれませんが、卑劣 . . . 本文を読む

続・「健全」な野球の世界は。

2007-04-17 | ■野球/バファローズ/スポーツ
昨日触れた「専大北上」問題で、今朝のニュースが急展開を告げていました。 同校が野球部の解散届を提出したというのです。つまり、日本高校野球連盟(高野連)による「除名処分」の裁定が下る前に、高野連からの自主的な「脱退」という形をとったわけです。野球部員は「野球同好会」という形で野球は続けるとのこと。 ただ、これには「ウラ」があって、しばらくして同校から「申請」があれば高野連は再加盟を認める方向のよ . . . 本文を読む

「健全」な野球の世界は。

2007-04-16 | ■野球/バファローズ/スポーツ
プロ野球・西武の「裏金」問題に端を発したプロ野球界とアマ球界の癒着は、ウミを出すように次から次へと新しい事実が発覚してきています。 先日は、横浜球団が那須野投手の入団時に常識はずれの契約金を支払っていたことが明らかとなり、本人は否定していますが、本人が在籍していた大学関係者にもカネが渡っていたのではという疑惑も出ています。 そしてついに、西武の「裏金」問題で早大野球部を退部となった選手の出身校 . . . 本文を読む

「ブラッド・ダイヤモンド」その2─これもアフリカの現実

2007-04-15 | └歴史映画
映画の舞台は西アフリカのシエラレオネ。15世紀にポルトガル人が来航し、ポルトガル語で「ライオンの山」を意味するシエラレオネと呼ばれるようになります。その後、英国人が植民地化し、解放奴隷の移住による国家建設が進みました。1961年の独立後も、クリオと呼ばれる彼らの子孫がこの国のエリート層を形成しています。数度のクーデタを経て確立された一党独裁体制に対して、1990年代からRUF(革命統一戦線)が抵抗 . . . 本文を読む