カクレマショウ

やっぴBLOG

手塚治虫『火の鳥』覚書─2 未来編─

2005-06-29 | └手塚治虫 『火の鳥』・『ブッダ』・『MW』
当然のことですが、『火の鳥』については、年季のはいった手塚ファンの方々によってウェブ上でも優れた解説が既に数多く提供されています。たとえば、 「手塚治虫考察録」 「タケ坊のホームページ」(「火の鳥のコーナー」) などには、編ごとの詳細なストーリーと解説が載っています。それから、 松岡正剛の千夜千冊 『火の鳥』(全13巻)手塚治虫  では、手塚治虫は「文豪」である、「漫画家」という形の文豪を日本人は . . . 本文を読む

AUGA!

2005-06-28 | ■青森県
週末、前の職場で一緒だった人が青森に来て久々に飲みました。で、今日、昼休みにアウガの地下でホタテを職場宛に送りました。明日の夜はきっとホタテを囲んでミニパーティでしょう。 アウガといえば、先日のクローズアップ現代で「コンパクトシティ」を取り上げていて、先進事例として青森市が出てきました。市の中心部に文化施設やマンションや公園を集めてかつての活気を取り戻そうとする試みです。その象徴として紹介されて . . . 本文を読む

マン盆栽#10 渚のいつもの小事件

2005-06-27 | └マン盆栽
「キャー、何するのよ! 返しなさい!」 「やーい、とれるもんなら取ってみろ~」 「この悪ガキ! そんなことしてただじゃおかないわよ!」 「またあいつ、得意技を披露してやがるぞ。──いいぞ、がんばれ!」 「あらあら、あんなことされるなんてうらやましいわね。昔は私だって…」 . . . 本文を読む

『レ・ミゼラブル』覚え書き(その16)

2005-06-26 | └『レ・ミゼラブル』
第二部 コゼット 第三編 死者への約束の履行(岩波文庫第2巻p.35~p.126)#2 「死者」(フォンティーヌ)への約束を果たすため、ついにコゼットと出会うことができたジャン・ヴァルジャン。ここで舞台は数時間さかのぼり、1823年の同じクリスマスの午後のパリに移ります。彼は、「粗末な石黄色の布地(きれじ)のすっかり糸目まですり切れてしまった」フロックコートをまとってオピタル大通りを歩いていまし . . . 本文を読む

『レ・ミゼラブル』覚え書き(その15)

2005-06-24 | └『レ・ミゼラブル』
第二部 コゼット 第三編 死者への約束の履行(岩波文庫第2巻p.35~p.126)#1 かなり間があいてしまいましたが、久しぶりに戻ってまいりました、レ・ミゼラブル。今日のBGMはコールドプレイの“X&Y”。叙情的なUKロックを聴きながら19世紀のフランスの森へ分け入る…。 舞台は再びモンフェルメイュ。この地が高台にあるので、かなり遠くまで水をくみにいかなければならない、という話から始まります . . . 本文を読む

「トロイ」─原案はギリシア神話その4◆トロイの木馬

2005-06-23 | └歴史映画
トロイ戦争のクライマックスは、なんといっても「トロイの木馬」です。 アキレウスの死後、ギリシア軍の実質的な指導者は“知将”オデュッセウスでした(映画では、アキレウスの死は「トロイの木馬」作戦のあと、という設定になっています)。オデュッセウスは「ユリシーズ」とも呼ばれますが、イタケという小さな島の王です。トロイ戦争では、たとえばアガメムノンとアキレウスの対立の際に二人の間を取り持つなど、何かあると . . . 本文を読む

手塚治虫『火の鳥』覚書─1 黎明編─

2005-06-22 | └手塚治虫 『火の鳥』・『ブッダ』・『MW』
『火の鳥』のプロローグとも言える「黎明編」ですが、実は、角川書店版に掲載されているのは「黎明編・第2版」です。最初の「黎明編」は、1954年7月から翌年の5月にかけて「漫画少年」という雑誌に連載されていたのですが、この雑誌が休刊となったことによって8回で連載が打ち切られてしまったのだそうです。それから13年後、「COM」という雑誌が創刊されることになり、その創刊号(1967年1月)から改めて「黎明 . . . 本文を読む

手塚治虫『火の鳥』覚書─予告編─

2005-06-20 | └手塚治虫 『火の鳥』・『ブッダ』・『MW』
私が持っている『火の鳥』は、角川書店版のハードカバー(昭和61~62年発行)全11巻ですが、もともとの『火の鳥』のラインナップは以下のとおりです(参考:http://www.tezuka.co.jp/hinotori/、日付は連載期間)。角川版では、「3ヤマト編」と「11 異形編」、「6 復活編」と「7 羽衣編」、「4 宇宙編」と「10 生命編」がそれぞれ同一巻に収録されており、また「9 乱世編」 . . . 本文を読む

やっぴBLOG 1周年。

2005-06-19 | ■やっぴBLOG
おかげさまでこのBLOGも今日で1周年を迎えることができました。 今のところ、平均して1日約300~400のアクセスをいただいております。これまで書いた251本のとりとめのない記事の断片を読んでいただいた方にこの場を借りて心より感謝申し上げます。 ホームページ「やっぴらんど」の7周年を記念して始めたBLOGですが、まだまだBLOGの可能性を十分生かし切っていないとは思っています。しかし、無理せ . . . 本文を読む

「トロイ」─原案はギリシア神話その3◆アキレウス

2005-06-18 | └歴史映画
アキレウスの名は、「アキレス腱」で知られていますが、不死身とさえ言われた勇猛果敢な彼の唯一の弱点は「アキレス腱」でした。そのわけを阿刀田高はこんなふうに説明しています(ギリシア神話を知っていますか』(新潮文庫)『>>amazon.co.jpより)。 「彼が生まれたとき母親は、息子が終生不死であるようにと願って、冥府の河で産湯を使わせた。この河に身を浸せば不死の肉体を得られると信じられていたからで . . . 本文を読む

「トロイ」─原案はギリシア神話その2◆絶世の美女ヘレネ

2005-06-17 | └歴史映画
ヘレネは、スパルタの先王テュンダレオスと妃レダの子ということになっていますが、実は、ゼウスが白鳥に変身してレダに生ませた子なのです。つまりヘレネもまた神の子。文字通り神々しいまでの美しさに求婚する男は多かった。父テュンダレオスは、ヘレネ自身に婿を選ばせることにしますが、たとえ誰が選ばれても他の者は文句を言わないこと、そしてもし選ばれた者がその権利を侵されるようなことがあれば、一致協力して彼を助ける . . . 本文を読む

「Jam Films 2」

2005-06-16 | ■映画
個性豊かな日本の映画監督たちによるオムニバスムービー「Jam Films」シリーズの2作目(2003年)。 ラインナップは次の4本。 小島淳二  「机上の空論」 高橋栄樹  「CLEAN ROOM」 井上秀憲  「HOOPS MEN SOUL」 丹下絋希  「FASTENER」 私にとっては、好悪がはっきり分かれるシリーズかも。 「机上の空論」。前半は、出会いから結婚まで、日本人へ . . . 本文を読む

「トロイ」─原案はギリシア神話その1◆パリスの審判

2005-06-15 | └歴史映画
映画「トロイ」を見る上で、忘れてはならないのが「ギリシア神話」です。 「神話」というにはあまりにも人間くさい個性あふれる神々の波瀾万丈の物語。その原型は、英雄叙事詩と同じようにミケーネ時代に形成されたとされていますが、ホメロスをはじめとする詩人や哲学者たちの手でさらに物語に肉付けが施され、一筋縄ではいかない複雑な構成となりました。 この映画のテーマであるトロイ戦争にしても、ギリシア神話では、神 . . . 本文を読む

「トロイ」─原作はホメロス

2005-06-14 | └歴史映画
映画「トロイ」の「原作」とも言えるのが、古代ギリシアの詩人ホメロスの『イリアス』 です(ちなみに、“イリアス”というのは、トロイの 首都イリオス(イリオン)の話、という意味です)。 10年間にわたって続いたトロイ戦争のうちの51日間を壮大な叙事詩として歌い上げたこの作品の主題は「アキレウスの怒り」。 ギリシア軍の総大将アガメムノンがアキレウスの愛するプリセイスを奪ったため、誇りを傷つけられたア . . . 本文を読む

伝える・受け止める

2005-06-13 | └社会教育
NPO推進青森会議の井戸端会議に出席してきました。不定期に行っているミニ学習会です。今日のゲストは、地域問題、地域経済、地域産業といった分野で県内各地で調査やヒアリングに取り組んでいる地元大学の社会学の教授でした。県外からいらした方なので、非常に冷静に、客観的に青森県の地域性や県民性を分析していただき、そのお話をもとにフリートークをしました。 私が感じたのは、 1 青森県民はヨソ者に冷たい、ボ . . . 本文を読む