今回の統一地方選、沖縄と福島で行われた参院補選よりも、人々の注目は何といっても長崎市と夕張市の両市長選に集まりました。
長崎市長選挙は、選挙運動期間中の伊藤一長氏の死去に伴い、急遽、娘婿と市職員が立候補し、たった2~3日間の選挙運動で、両者合わせて実に得票率84%という異例の選挙でした。結局、わずかの差で「実」が「情」に勝つという結果に終わりました。伊藤市長の娘さんの気持ちもわかりますが、「父の愛する長崎でこんな仕打ち云々」のコメントはどうなのかな、と思ってしまいます。「父が浮かばれ」るように新市長にエールを送ってほしかったと思います。
夕張市は、夕張出身の会社社長が当選。結果だけ見ると夕張市民はやっぱり「地元の人」を選んだという形ですが、ところがどっこい、次点にはあの「羽柴秀吉」氏が…。これまで東京都知事選、大阪府知事選と名前を売ってきた羽柴氏ですが、今回は本気で当選するつもり?でいたらしい。夕張市に住民票も移し、自ら経営する建設会社で夕張再建を引き受ける、という心意気が市民の共感を呼んだのかもしれません。
高知県東洋町長選では、前町長が高レベル放射性廃棄物の最終処分場の候補地に「独断で」立候補したことに端を発する「出直し選挙」。結局、反対派候補がダブルスコアで賛成派に勝利。新町長は初登庁の今日、さっそく立候補取消の文書を郵送したらしい。しかしこの町では、どっちにしても賛成派・反対派の住民どうしのしこりは長く残ることになるでしょう。
それにしても、処分場の立地調査を受け入れるだけで国から何億円もの交付金がもらえるなんて知りませんでした。しかも、調査といっても現地調査でもなく、これまでの文書を確認するだけなのだとか。要するに、最終処分場立地の予約金みたいなものです。そういう「見せ金」でしか受け入れ先を決められない。変な話です。かつて広瀬隆氏の『東京に原発を!』 (集英社文庫)という本を読んだことがありますが、そんなに安全だというなら、日本で最大の電力の消費地である東京都に原発を作ればいい、という主張です。それもそうですし、ついでに放射性廃棄物の最終処分場も東京原発の近くにあった方が便利でしょう。原発はどんどん増え、それに伴って放射性廃棄物も当然増える。しかし、その「核のゴミ」の最終的な捨て場がいまだに決定していないのはどういうことなのだろうと思います。ゴミ、しかも厄介なことこの上ないゴミが出るのはわかっているのだから、先にきちんとした「ゴミ捨て場」を確保してしてから原発を作るのがまっとうな仕事の順序ではないのでしょうか。
過疎と財政難に苦しむ僻地の村が、「ゴミ捨て場」だろうがなんだろうが、それを受け入れることで一気に解決を図ろうとする気持ちはとてもよくわかります。ただ、一方では、同じ四国の徳島県上勝村のように、「葉っぱビジネス」で村がよみがえった事例もあるのです。「甘い話」に飛びつかなくても、工夫次第でいくらでも村を活性化することはできるのです。
東洋町でも、「甘い汁」を吸わないことに決めた以上、過疎と30億円以上の借金に対する何らかの手だてを講じていく必要があります。新町長の「見せ場」は、今日の取消文書の発送だけでは決してないはずですね。
長崎市長選挙は、選挙運動期間中の伊藤一長氏の死去に伴い、急遽、娘婿と市職員が立候補し、たった2~3日間の選挙運動で、両者合わせて実に得票率84%という異例の選挙でした。結局、わずかの差で「実」が「情」に勝つという結果に終わりました。伊藤市長の娘さんの気持ちもわかりますが、「父の愛する長崎でこんな仕打ち云々」のコメントはどうなのかな、と思ってしまいます。「父が浮かばれ」るように新市長にエールを送ってほしかったと思います。
夕張市は、夕張出身の会社社長が当選。結果だけ見ると夕張市民はやっぱり「地元の人」を選んだという形ですが、ところがどっこい、次点にはあの「羽柴秀吉」氏が…。これまで東京都知事選、大阪府知事選と名前を売ってきた羽柴氏ですが、今回は本気で当選するつもり?でいたらしい。夕張市に住民票も移し、自ら経営する建設会社で夕張再建を引き受ける、という心意気が市民の共感を呼んだのかもしれません。
高知県東洋町長選では、前町長が高レベル放射性廃棄物の最終処分場の候補地に「独断で」立候補したことに端を発する「出直し選挙」。結局、反対派候補がダブルスコアで賛成派に勝利。新町長は初登庁の今日、さっそく立候補取消の文書を郵送したらしい。しかしこの町では、どっちにしても賛成派・反対派の住民どうしのしこりは長く残ることになるでしょう。
それにしても、処分場の立地調査を受け入れるだけで国から何億円もの交付金がもらえるなんて知りませんでした。しかも、調査といっても現地調査でもなく、これまでの文書を確認するだけなのだとか。要するに、最終処分場立地の予約金みたいなものです。そういう「見せ金」でしか受け入れ先を決められない。変な話です。かつて広瀬隆氏の『東京に原発を!』 (集英社文庫)という本を読んだことがありますが、そんなに安全だというなら、日本で最大の電力の消費地である東京都に原発を作ればいい、という主張です。それもそうですし、ついでに放射性廃棄物の最終処分場も東京原発の近くにあった方が便利でしょう。原発はどんどん増え、それに伴って放射性廃棄物も当然増える。しかし、その「核のゴミ」の最終的な捨て場がいまだに決定していないのはどういうことなのだろうと思います。ゴミ、しかも厄介なことこの上ないゴミが出るのはわかっているのだから、先にきちんとした「ゴミ捨て場」を確保してしてから原発を作るのがまっとうな仕事の順序ではないのでしょうか。
過疎と財政難に苦しむ僻地の村が、「ゴミ捨て場」だろうがなんだろうが、それを受け入れることで一気に解決を図ろうとする気持ちはとてもよくわかります。ただ、一方では、同じ四国の徳島県上勝村のように、「葉っぱビジネス」で村がよみがえった事例もあるのです。「甘い話」に飛びつかなくても、工夫次第でいくらでも村を活性化することはできるのです。
東洋町でも、「甘い汁」を吸わないことに決めた以上、過疎と30億円以上の借金に対する何らかの手だてを講じていく必要があります。新町長の「見せ場」は、今日の取消文書の発送だけでは決してないはずですね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます