誘拐した4人の枢機卿を1時間ごとに1人ずつ公共の場で殺害する、と告げてきた犯人。一人目は既に殺された。ラングドンとヴィットリアは、ガリレオの残した詩と、同じくイルミナティのメンバーだったと思われるベルニーニの彫刻作品を手がかりに、次の犯行現場を探します。
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会の手がかりと考えられるのは、ベルニーニの「ハバククと天使」。旧約聖書に出てくる預言者ハバククと天使のどちらもが . . . 本文を読む
悪魔の穴開くサンティの土の墓より
ローマに縦横に現れる神秘の元素
光の道が敷かれ、聖なる試練あり
気高き探求に天使の導きあらん
ガリレオ・ガリレイの暗号に導かれて、ラングドンとヴィットリアはローマ市内の教会を駆けめぐります。誘拐された4人の枢機卿を救うために…。
最初に向かったのは、「サンティ」つまりラファエロ(1483~1520)の墓のあるパンテオンでした。パンテオンとは、「万神殿」とも呼ば . . . 本文を読む
フリーメイソンから離れ、再びイルミナティに話を戻します。
『天使と悪魔』には、ラングドンがこんな説明をするくだりがあります。
「…16世紀、ローマのある団体が教会に反旗をひるがえしたことがありましてね。物理学者、数学者、天文学者などの、イタリアで最も知性ある人々の一部がひそかに集まって、教会の誤った教理についての懸念を話し合うようになりました。教会による“真理”の独占が世界全体の啓蒙を阻害する . . . 本文を読む
ちょっとあいだがあいてしまいましたが、先日のイルミナティ→フリーメイソンつながりで、今日は米国とフリーメイソンの関係について記します。
米国の1ドル紙幣の裏側を見ると、右側にアメリカの国璽(国家を表す印章)であるアメリカワシ、そして左側には、未完成っぽいピラミッドと、頂上に当たる三角形の部分に一つの目というちょっと奇妙な図柄が描かれています。
この目は、「プロヴィデンスの目」(Eye of P . . . 本文を読む
『天使と悪魔』は、過去にカトリック教会と激しく対立していた「イルミナティ」という秘密結社が、科学者を弾圧してきた教会、キリスト教に対して復讐をするという陰謀がメインの物語です。
これを読むまで、イルミナティのことは何も知りませんでした。いろいろ調べてみると、"Illuminati"とは、「光を与える、光から来たもの」、「啓蒙、開化」を意味するラテン語だそうです。「イルミネーション」もたぶん同じ語 . . . 本文を読む
ローマ教皇の名前は、現教皇ベネディクトゥス(ベネディクト)16世のように、「ナントカ○世」という呼び名がほとんどです。これは、世俗の君主と同じで、同じ名前の君主・教皇が以前にもいたということを表します。日本でいえば、「家康2世」とか「吉宗3世」みたいな感じになるのでしょうか。「○世」というのは、漢字の組み合わせでほぼ無限に新しい名前を生み出せる日本では考えられないのかもしれません。
今までで一番 . . . 本文を読む
コンクラーベつながりで、歴代ローマ教皇について、主に「名前」や在位年代の面からみていきたいと思います。
ところで、世界史の教科書では「ローマ教皇」という言い方をしていますが、新聞やテレビでは「ローマ法王」と呼びます。どっちが正しいのでしょうか?
宗教法人カトリック中央協議会のサイトを見ると、ローマ法王とローマ教皇の違いについて、こんなふうに書かれています。
教会では「ローマ教皇」を使います。 . . . 本文を読む
教皇が逝去すると、カメルレンゴといわれる枢機卿が銀のハンマーで教皇の額を静かにたたき、洗礼名で何度か呼びかけます。それで反応がなければ、教皇の死が確認されることになります。もちろん医学的には死亡を確認するのは医師の役目ですので、これは単なる儀式といってよいでしょう。現在は行われていないそうです。
カメルレンゴは、教皇の死を確認すると、死者の指から教皇印がついた指輪を外し、枢機卿団の前でそれをたた . . . 本文を読む
『天使と悪魔』の主な舞台となるのが、カトリック教会の総本山にして、世界最小の主権国家ヴァチカン市国。折しもヴァチカンでは次期ローマ教皇を選出する選挙の真っ最中。この選挙を「コンクラーベ」と言います。昨年、前教皇ヨハネ・パウロ2世の死去に伴うコンクラーベが行われたのは記憶に新しいところです。「白い煙」「黒い煙」はすっかり有名になりましたね。
そもそも、「ローマ教皇」とは、カトリック全世界の教会を統 . . . 本文を読む
『ダ・ヴィンチ・コード』のダン・ブラウンの1作目にあたるこの作品。主人公は、『ダ・ヴィンチ・コード』と同じく米・ハーバード大学の象徴学者ロバート・ラングドン。映画をみてしまっているせいで、どうしてもトム・ハンクスの顔がちらついてしまうのですが、読んでいるあいだ中、やっぱりトム・ハンクスじゃないよな~という気がずっとしていました。
彼がいきなり訳もわからないまま事件に巻き込まれていく、という冒頭の . . . 本文を読む
昨日(5/29)発売の「ヤフーインターネットガイド」という雑誌で、「やっぴらんど」を紹介していただいています。
シリーズ「BEST WEB GUIDE」で、今回「ダ・ヴィンチコードの世界」を特集しており、関連サイトとして「「ダ・ヴィンチコード」を読み解く」を取り上げていただきました。紹介記事は以下のとおりです。
[8つのキーワードから学べる]
高校で世界史教師の経験もあるyappi氏が、ストー . . . 本文を読む
先週の土曜日に放映されたフジテレビのプレミアムステージ特別企画『超時空ミステリー! 世紀の天才ダ・ヴィンチ最大の謎と秘密の暗号 ~「ダ・ヴィンチ・コード」の真実に迫る!~』
を見ました。それにしても長いタイトルやね~。
『ダ・ヴィンチ・コード』を手がかりに、レオナルド・ダ・ヴィンチが残した「暗号」の謎に迫ろうという番組。米倉涼子と藤木直人がナビゲーターとして、フランスやイタリアロケの様子がふんだ . . . 本文を読む
『ダ・ヴィンチ・コード』の最後の舞台となるのが、スコットランドのロスリン礼拝堂です。
─テンプル騎士団は、エルサレムのソロモン神殿を精巧に模してロスリン礼拝堂を設計したという。西の壁や方形の小さな聖所を真似て造り、地下室は最初の九人の騎士たちが貴重な宝を掘り出した聖なる空間に似せたらしい。テンプル騎士団が最初の隠し場所になぞらえて聖杯の新たな安置場所を建てたという考えと相通じるものがあるというこ . . . 本文を読む
─驚いたことに、死体の周囲に大きな円形が浮かび上がった。ソニエールは横たわってからペンで自分のまわりに長い弧をいくつか描き、円の中におさまる図を作り上げていた。
一瞬にして意味が明らかになった。
「」だ」ラングドンは息を呑んだ。レオナルド・ダ・ヴィンチのいちばん有名な素描の等身大の複製がそこにある。─
ルーブル美術館館長のソニエールは、死の間際に様々なメッセージを暗号に託して残していますが、最も . . . 本文を読む
レオナルド・ダ・ヴィンチの最高傑作と称されるのが「最後の晩餐」です。『ダ・ヴィンチ・コード』では、この誰もが一度は目にしたことのある名画に、レオナルドがいくつかの秘密を暗号化して示しているとしています。
「最後の晩餐」The Last Supperについては、こちらのサイトで、構図、画法、関連する資料など詳細な情報を手にすることができます。
この絵は、ミラノにあるサンタ・マリア・デレ・グラーツ . . . 本文を読む