カクレマショウ

やっぴBLOG

「ラストサムライ」

2004-12-29 | ■映画
遅ればせながらビデオで見ましたが、これは映画館で見るべき映画でした。

舞台は明治初期の日本。明治政府に対する士族の反乱を背景にしています。時代考証はかなりヒドイもんですし、渡辺謙演じる「ラストサムライ」勝元が何を求めていたのかというのも今ひとつはっきりせず、だいいち、なんであんなに流暢に英語を話せるのか? あるいはトム・クルーズのオールグレン大尉が自分が殺した武士の妻と心を通わせる…なんてあり得ません!とか、多くのつっこみどころはありますが、娯楽大作としては十分楽しめる映画です。

ラストの戦闘シーンは大迫力です。侍軍と官軍がだだっ広い丘に対峙する場面は、「アラモ」「スパルタカス」を思い起こさせました。圧倒的に兵力が違うこと、視点はもちろん「当然負ける」方に置かれている点も似ています。こういうシーンはやはり映画館で見なきゃ、と思いました。

勝元の住む村の美しさも印象的です。秋から冬、そして春へ。昔の日本映画にあったような、日本の農村風景を知り尽くしているような撮り方です。完璧異邦人のオールグレンは、この村で暮らすうちに、いつしか武士道に引かれ、日本のしきたりにも慣れていくのですが、そんなシーンを違和感なく受け入れることができたのも、風景の美しさに見とれていたせいかもしれません。

逆に、最後に明治天皇が「武士道」を語るくだりは大いに違和感がありました。あまりにも安っぽいヒューマニズムではなかったでしょうか。確かにあれがなければ勝元も浮かばれない、という設定はわかるにしても、明治天皇があんなことをのたもうたとはとても思えません。しかも英語で。

渡辺謙はさすがに存在感あり。ただし、数少ない日本語のセリフが聞き取りにくかったのが残念でした。

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1 コメント

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ラストサムライ (ひでちゃん)
2020-02-27 20:35:30
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