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カクレマショウ

やっぴBLOG

「健全」な野球の世界は。

2007-04-16 | ■野球/バファローズ/スポーツ
プロ野球・西武の「裏金」問題に端を発したプロ野球界とアマ球界の癒着は、ウミを出すように次から次へと新しい事実が発覚してきています。

先日は、横浜球団が那須野投手の入団時に常識はずれの契約金を支払っていたことが明らかとなり、本人は否定していますが、本人が在籍していた大学関係者にもカネが渡っていたのではという疑惑も出ています。

そしてついに、西武の「裏金」問題で早大野球部を退部となった選手の出身校、専大北上高校(岩手県)に対して、日本高校野球連盟は「重大な日本学生野球憲章違反があった」として、最も重い除名処分を下す方向のようです。除名処分になれば、今後、部員は一切の対外試合ができなくなります。少なくとも、現在の3年生の、甲子園への道は完全に閉ざされることになります。

処分の理由としては、同校のコーチが選手と西武との関係を取り持っていて、それをチェックできなかった学校の管理能力が問われたということですが、そのほか、同校の野球部員に対する奨学制度(授業料免除)が日本学生野球憲章に違反していることも指摘されています。くだんの選手も高校時代に授業料全額免除を受けていました。

しかし、こういう奨学制度って、野球部に限らず、多くの私学では当然のように行われていることなのではなかったのでしょうか? 同憲章の第13条に「野球部員であることを理由とした金品収受の禁止」が定められているなんて初めて知りました。学校のネームバリューを高めるためには甲子園出場が最も効果的で、そのために「いい選手」を県内はおろか県外からもスカウトしてくるのは当たり前で、も一つ、そういう選手には「見返り」として授業料免除という条件を与える、というのも暗黙の了解なのかと思っていました。

しかし、そういうルールがある以上はきちんとしなければいけないと思います。それがムリというならルールを変えて、公然とやればいい話です。いずれにしても、今回の問題は、大人の「なあなあ主義」が招いたことは確かで、その犠牲になっている子どもたちが一番かわいそうです。高校生にはルールを作る力も、変える力もないのですから。

プロ野球界の体質にもほとほと愛想がつきますね。カネにものを言わせた囲い込み、青田買い…。青田買いというより、これではまるで田んぼそのものから買い占めているようなものです。それならそれで、いっそのこと、各球団が「田んぼ」を所有することを認めてしまったらどうでしょうか。高校生、中学生、いや小学生のうちから自分の「田んぼ」で野球に専念させて、その代わり一切合財の面倒は見る。誰にも文句言わせずに堂々と「囲い込み」ができるじゃないですか。

いや、これは冗談ではなく、高校球児にとって「甲子園」だけが最高のハレの舞台であるようなアマチュア球界のあり方も変える必要があるということです。小学生や中学生は、「学校」以外にもスポーツ少年団やリトルリーグという野球の場がありますが、中学を卒業したとたんにすべて「高校野球」に集約されてしまうというのも考えてみればおかしな話です。つまり、どこかの「高校」の野球部に所属していなければ、事実上野球を続けることはできないのです。もっといろんなカタチで野球ができてもいい。要するに、「選択肢」は多いに越したことはないということです。

その方がよっぽど「健全」だし、ましてや「裏金」なんて全く無縁になるのではないでしょうか。


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