カクレマショウ

やっぴBLOG

払えるのに払えない理由。

2006-11-30 | ■教育
数年前から話題になっていたことですが、全国の小中学校で給食費の滞納が増えている問題。 読売新聞が2005年度の給食費の滞納状況を都道府県別に調査したところ、全国でなんと18億2,035万円もの給食費が滞納されていることがわかりました。これは給食費全体の0.53%に相当するのだとか。都道府県別にみると、滞納率がダントツに高い沖縄県の4.09%(滞納額2億3,135万円)は別格としても、北海道(1. . . . 本文を読む

「大竹伸朗全景」を見る。

2006-11-29 | ■美術/博物
東京都現代美術館で開催中の「大竹伸朗全景」。 こんな展覧会は初めてでした。まずその出品点数の多さ。小学校時代の図画から最新作まで、なんと2000点以上。美術館の3階分のフロアのあらゆるスペースを埋め尽くす作品群。普通なら、5~6点程度の展示をするであろう壁に、びっしりと並べ尽くされる作品。ガラスケースの中に収めきれずに、ケースの上部のスペースにまで掲げられる始末。順路に従って見ていくと、最後の方 . . . 本文を読む

議論をファシリテートすることが不得手な日本人。

2006-11-24 | ■つながり・コミュニケーション
青森県八戸市のタウンミーティングに端を発した「やらせ質問」事件。容易に予想されたことですが、八戸市だけのことではなかったことが明るみになり、果ては、「やらせ」にとどまらず、タウンミーティングの運営そのものに関する数々の問題点も国会で槍玉に挙げられる始末。 あの「やらせ」には、そもそも日本人が「議論」や「対話」に対して慣れていないという根本的な原因があるような気がしています。たとえ主催者の考えと反 . . . 本文を読む

学部名に惑わされてはいけない。

2006-11-22 | └キャリア教育
えり好みしなければ誰でも大学や短大に入れる「大学全入時代」が、統計上は2007年からやってきます。今でさえ、大学・短大の約3分の1が定員割れを起こしている中で、生き残りをかけた大学間の競争が激しさを増しています。一方では、先日の慶應義塾大学と共立薬科大学のように、「合併」という選択肢をとる大学も今後増えていくのでしょう。いずれにしても、大学は、今後、受験者の「選抜」から志願者の 「募集」へとシフト . . . 本文を読む

「限界自治体」にならないために

2006-11-21 | ■社会/政治
朝日新聞の「人口減で 明日は あなたのまちで編」(2006年11月19日付け)で、高齢化率のことが取り上げられていました。現在、日本の総人口に対する65歳以上の高齢者が占める割合は20%ですが、これが、2030年には29.6%に上がると推計されています。10人に3人が「お年寄り」となるわけです。 ただ、これはあくまでも国全体の数字で、自治体ごとに見ていくと、大きな格差があるという。政令指定都市や . . . 本文を読む

オーストリーと呼んであげよう。

2006-11-20 | ■世界史
オーストリアの駐日大使館が「日本語表音表記の変更」を発表しました。これからは自分たちの国のことを「オーストリア」ではなく「オーストリー」と呼んでくれ~ということです。「オーストリア」だと、豪州の「オーストラリア」と紛らわしいので、混同を避けたいというのがその理由。実際、同じ麻布十番の駅が最寄り駅の両国の大使館には、間違ってやってくる人が多いらしい。 そもそも、「オーストリア」と「オーストラリア」 . . . 本文を読む

ものづくりの世界

2006-11-17 | └キャリア教育
「日本版デュアルシステム」という施策を厚生労働省が実施しています。同省のHPでは、「「働きながら学ぶ、学びながら働く」ことにより 若者を一人前の職業人に育てる新しい職業訓練システム」と説明されています。 具体的には、高校生や未就職者、フリーターなどを対象として、たとえば週3日は教育訓練機関で座学、2日は企業で実習訓練といったように、1年から3年程度、座学と実習を並行的に進めることによって「一人前 . . . 本文を読む

アイディアが浮かぶ場所

2006-11-16 | ■本
あなたにとって、頭が冴えて、アイディアがひらめきやすい場所はどこですか? 「創造性の4B」という話が、時折ひもとく『スウェーデン式アイデア・ブック』(フレドリック・ヘレーン著、中野美奈子監訳、鍋野和美訳、ダイヤモンド社)に載っています。 創造性の4Bとは、次の4つの場所。 Bars(バー) Bathrooms(バスルーム) Busses(バス) Beds(ベッド) 「バスルーム」には、トイレ . . . 本文を読む

「キャラ」で生きるのはやめよう。

2006-11-15 | ■教育
「キャラ」つまり「キャラクター」という言葉が一人歩きしています。テレビのバラエティ番組にチャンネルを合わせると、「キャラがかぶる」とか、「そういうキャラじゃない」とか、「いじられキャラ」という言葉をよく耳にします。 自分の「キャラ」を自覚して、そのキャラを「演じる」ことが求められているのです! 「キャラ」じゃないことをしたり言ったりすれば、途端にブーイング。「キャラ」でしか生きられなくなっている . . . 本文を読む

対処療法だけでは解決しないはず。

2006-11-14 | ■教育
自殺を予告する手紙がこの1週間で16通も文部科学省に届いているそうです。消印を頼りに、該当する県や自治体の教育長が「その子」に訴える。「死んではいけない。誰でもいいから相談してください」。しかし、彼らは親にさえ相談できないから自殺まで考えてしまうのです。死んだ方がマシ、なんて子どもの口から一番聞きたくないセリフです。 青森県教育委員会は、「いじめ問題対策チーム」を設置して、いじめられている子の電 . . . 本文を読む

「教育現場にもっと自由を」!?─教育の現実と建前

2006-11-13 | ■教育
メールマガジンで届いた記事の中に、元・大手学習塾の教務本部長を務め、現在は教育コンサルタントだという方のインタビュー記事が載っていました。テーマは「教育現場にもっと自由を!」というわけで、今回の高校必修科目の履修漏れ問題に関連して、学習指導要領を「現実」に合わせてもっと自由にするべきだ、という論調です。 入試が多様化する中で、「東大を受ける子も、私立文系を受ける子も、一律に同じように」学習指導要 . . . 本文を読む

ケン・フォレット『大聖堂』─プロローグ

2006-11-12 | ■本
久々に読んだ長編です。上・中・下の3巻。しばらく前に、BOOK OFFで新潮文庫の上巻だけ見つけて買っておいたのですが、長らく「積ん読」として放置され、思い立って読み始めたら面白くて面白くて。で、中・下巻をAmazonで購入しようとしたら、新潮文庫版がなぜか絶版になっているみたいで、ソフトバンクのSB文庫で復刊したものしかありませんでした。訳者が同じ(矢野浩三郎)なので問題ないのですが、これほど評 . . . 本文を読む

報復は何も生まない。─「ミュンヘン」

2006-11-11 | └歴史映画
タイトルの「ミュンヘン」とは、ミュンヘン五輪を表しています。1972年9月5日、オリンピックの真っ最中に、選手村でイスラエル選手11人が「黒い9月」を名乗るパレスチナ・ゲリラに襲われ、全員が殺されるという前代未聞の事件が起こりました。 スティーブン・スピルバーグ監督は、この「黒い9月事件」をフラッシュバックで追いつつ、この事件に対するイスラエルの報復作戦を描いていきます。イスラエルは、諜報機関モ . . . 本文を読む

タダコピと大学発ベンチャー

2006-11-10 | └キャリア教育
慶応大学の学生が起業した株式会社オーシャナイズは、学生たちが無料でコピーができるサービスを展開しています。(>>「タダコピ」) その仕組みは至極簡単。コピー機にセットする用紙(A4判)の裏面全面に、予め学生向けの企業広告を刷り込んでおく。企業から受け取る広告費は用紙1万枚につき40万円。これでコピー代がタダにできるというわけです。現在、都内の大学15キャンパスに「タダコピ」が設置されているそうで . . . 本文を読む

戦争はヤラセの積み重ね─「父親たちの星条旗」その2

2006-11-09 | └歴史映画
ストーリーは、硫黄島の壮絶な攻防戦と、例の写真に写っていた3人の帰国後の姿がオーバーラップして進んでいきます。 負傷を負いながらも帰国した3人(ジョン・"ドク"・ブラッドリー、レイニー・ギャグノン、アイラ・ヘイズ)を待っていたのは、「英雄」としての熱狂的な歓迎でした。"Iwojima"の勝利は、あの写真が大々的にマスコミに取り上げられたことも手伝って、熱い愛国心を呼び起こしました。一方で、国は、 . . . 本文を読む