インド人が発見した0(ゼロ)は「空位の0」でした。つまり、位取りの中で、「何もない」ときに0を挿入したのです。古代ローマにおいても、また中国においても、「空位の0」の観念は存在しなかったようです。だから、漢数字やローマ数字で大きな数字を表そうとすればとてつもない長さになってしまうし、何よりも、計算がしにくいのは致命的です。
ところで、昔は「数え」による年齢の数え方をしていました。つまり生まれた瞬 . . . 本文を読む
H.G.ウェルズの原作も映画のタイトルもそうですが、英語の原題は"The War of the Worlds"なのですね。直訳すれば「世界と世界との戦争」。地球世界と宇宙のどこかの別世界との戦い、という意味でしょうか。
「宇宙戦争」という映画は、既に1952年に製作されています。監督バイロン・ハスキン、主演はジーン・バリー。今回のスピルバーグ版はそのリメイクということになります。
どちらも舞台 . . . 本文を読む
3ヶ月に1回くらいでしょうか。静かな夜に無性に聴きたくなるアルバムです。1982年にリリースされた南佳孝の最高傑作。20年以上も聴いていれば、どの曲もフルコーラス覚えてしまいます…。聴くたびに、まるで映画のストーリーのように情景が浮かんできます。
1 クール
2 スコッチ&レイン
3 ムーンライト・ウィスパー
4 夏服を着た女たち
5 天文台
6 ダウン・ビート
7 ホーム・タウ . . . 本文を読む
スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演という、鳴り物入りで公開中の映画「宇宙戦争」。
皆さんは知っているでしょうか。この映画の原作が、100年以上も書かれたSF小説だということを。イギリスのH.G.ウェルズ(1866-1946)が発表した"The War of the Worlds"(『宇宙戦争』)がそれです。出版されたのは1898年。もちろん、当時は「SF」という言葉さえ存在しなかったのですが、 . . . 本文を読む
今日から青森県の教員採用試験が始まりました。相変わらずものすごい倍率。先生になるのもむずかしい時代になりました。そんな超難関を突破して採用される先生はたぶん今日の学科試験でずば抜けて高い点数を取り、明日の集団討論でも自分の意見を論理的に正確に伝えることのできる人材なのだと思います。
ところで、今日の学科試験の問題を見て改めて思ったのは、やっぱり「教科」とか「学校内活動」のことしか出題されていない . . . 本文を読む
先日、公開中の「宇宙戦争」を見ました。で、その感想はまた日を改めて書きたいと思いますが、「宇宙戦争」→「火星人襲来」→オーソン・ウェルズという連想で思い出したのが「クレイドル・ウィル・ロック」という映画です。
これまた公開時(1999年)に見逃していた映画です。昨日、レンタルショップでDVDをやっとの思いで探し出しました(レンタルショップってどうして普通に「五十音順」で並べてくれないのでしょう。 . . . 本文を読む
より深く、より遠くへ。光の届かない世界を求めて二人の男が競い合う─。この映画が描くのは、あまりにも非日常的な“グラン・ブルー”の世界です。
一般に「グラン・ブルー」と呼ばれるこの映画には、ちょっとややこしいのですが、ヴァージョンが3本あります。
1988年、リュック・ベッソン監督は、この映画の最初の編集の際、168分もの長尺となってしまったことから自ら再編集を決意し、132分の「オリジナル・ヴ . . . 本文を読む
先週から青森市の青い海公園で行われている「安潟フェスティバル2005」のメインイベント、"Japan Blues Festival 2005"でシカゴブルースを楽しんできました。
出演はビリー・ブランチ率いるザ・サンズ・オブ・ブルース。ビリーは、シカゴを代表するブルースハーモニカの奏者です。
「前座」を務めた地元のブルーズ・バンドもそれなりに盛り上がりを見せてくれましたが、失礼ながら、やはり本 . . . 本文を読む
ジャック・マイヨールとエンゾ・モリナーリの「潜水競争」がこの映画のテーマですが、もう一つ、ジャックと、彼の澄んだ目に恋をするジョアンナ、二人の愛もなかなかです。
「海底はつらい」
「なぜ?」
「上がってくる理由が見つからないからだ」
「私もそうよ」
「なぜ?」
「ここに残る理由がないわ」
もともとジャックは、ジョアンナが「イルカに似ている」ことに惹かれるのですが、イルカとは、彼にとって「人魚」 . . . 本文を読む
70'S~80'Sのパンク、ロックをボサノヴァ風にアレンジして、日本の女性ボーカリストが歌うオムニバス・アルバム。
パンクといっても、それほどパンクじゃない選曲かも。セックス・ピストルズの"Anarchy In The U.K. "、カルチャークラブの「カーマは気まぐれ」、スティングの"Roxanne"…。
私のお気に入りはU2の"NEW YEAR'S DAY"。よく知りませんが、柴野真理子と . . . 本文を読む
2002年秋、シネスイッチ銀座で見た時は、ウェス・アンダーソン監督のことは何も知りませんでした。コメディ、ではあるのだろうけど、決して大笑いさせるわけではない。「ヘンな人」ばっかり出てくるのだけれど、最後にはこれってホントに「ヘンな人」たちなのだろうか…と思わせる。映画館で見てからずいぶんしばらくたってからどうしてももう一度じっくり見たくなって、DVDを買い、何度も見直しました。字幕版はもちろん、 . . . 本文を読む
朝目覚めたらテントの中でした。
夕べ、あるキャンプにつき合って、テントに泊まりました。キャンプファイヤーの火を見つめすぎて?頭がボーッとしてしまい、昼間からアルコールが入っていたこともあってそのままバタンキューでテントに潜り込んだのでした。焚き火はいくら見ていても飽きることがありません。
夜中じゅう強風に吹きつけられ、テントごと飛んでいってしまうかと思いました。実際、半壊したテントもあったよう . . . 本文を読む
「オイラの馬がそんな悪いことするわきゃないね」
「いーんや、さっき確かに俺に向かってクルクルパーしやがった。許せん!」
「変ないいがかりつけるとただじゃすまないからな!」
「うるさい! このスコップでその馬づら一発なぐらせろ」
「馬づらとは何だ、馬づらとは! 馬にあやまれ!」
「馬づらだから馬づらって言って何が悪い!」
「やれやれ…、こういうけんかは双眼鏡を反対向きにしてのぞくのが一番じゃな」
. . . 本文を読む
1980年12月8日、ジョン・レノンが殺されました。ポール・マッカトニーは、あまりの衝撃に、ジョンの死について語ることを封印してしまいますが、1982年に発表されたアルバム"TUG OF WAR"が、彼なりの答えだったのかもしれません。
表題曲~"Take It Away"の息もつかせぬメドレーからこのアルバムはスタートします。"Take It Away"の完璧なコーラスには今でも鳥肌が立ちます . . . 本文を読む
第二部 コゼット
第四編 ゴルボー屋敷(岩波文庫第2巻p.127~p.152)
今日7月14日はフランス革命記念日。日本では「パリ祭」と呼ばれていますが、これは、1933年、ルネ・クレール監督の映画「ル・カトルズ・ジュイエ/7月14日」の日本封切りにあたり、配給会社が邦題を「巴里祭」としたことに由来しています。
ジャン・ヴァルジャンの物語、いえ、今やジャンとコゼットの物語は、パリのはずれに立つ . . . 本文を読む