2006年に出した初の写真集『うめめ』が話題を呼び、昨年は第32回木村伊兵衛賞を受賞。今、もっとも脚光を浴びている写真家、梅佳代さん。彼女の写真を見ていると、「シャッターチャンス」がいかに大切かということを感じます。日常生活の中の、どの一瞬を切り取って見せるか。そのセンスこそが、写真家としての資質なのかもしれません。彼女はあまりプリントの色などにはこだわらないということを何かで読みましたが、確かに . . . 本文を読む
昨日書きかけた、オリンピック報道について。
誰かが、やっぱりスポーツ中継はNHKに限る、って言ってましたが、まったく同感です。「過剰な」というより、「余計な」演出をしたがる民放は、黙って通常番組でも流していてほしい。ワイドショーでオリンピックの話題を取り扱うのはご自由に。「家族愛」とか「怪我を乗り越えて」といった付加価値をつけて見せるのもいいでしょう。しかし、生中継で余計なおしゃべりはいらない。 . . . 本文を読む
こういう展覧会を見て、そして、先の北京五輪の開会式を思い起こす。今も中国は変わっていないんだなあとつくづく思う。中国ではいつだって「アカルイ☆ミライ」が開けていて、その信念たるや、万里の長城より強固なのです…。
中華人民共和国が誕生したのは、1949年10月1日。前221年に秦の始皇帝が初めて中国を統一してから、中国は基本的にはずっと「皇帝」による専制政治を敷いてきましたが、「ラストエンペラー」 . . . 本文を読む
福岡に行ったら、必ず行きたい場所があります。
福岡アジア美術館。中国、朝鮮、モンゴル、インド、中央アジアの国々、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシアなど、「アジア」の近現代美術専門の世界で唯一の美術館。オープンしたのは1999年ですが、この美術館の母体となった福岡市立美術館では、それ以前から、アジア近代美術関連の展覧会が毎年のように開催されていたのでした。古来から、日本への「アジア文化」の玄 . . . 本文を読む
数ある画家の中でも、“フリーク”と呼ばれる愛好者を持つ画家はそんなに多くはないでしょう。17世紀オランダの画家ヨハネス・フェルメール(1632-1675)は、そんな数少ない画家の一人。「光と影」の織りなす優れた作品を残しているだけでなく、何しろ現存する作品数が30数点しかないという「希少性」も、“フェルメール・フリーク”を惹きつける要因なのかもしれません。彼らの中には、世界各地の美術館に散らばって . . . 本文を読む
夏の田んぼのあぜ道を歩く。
一歩踏み出すたびに、草陰に隠れていたカエルが、あわててぴょんぴょん田んぼに飛び込んでいく。その動きは素早くてほとんど姿を見ることはできないけれど、飛び込むときの水音で、だいたいその大きさがわかる。
いつからそこに立っているのか、ケヤキの大木。
タバコ畑の向こうには大きな栗の木。
イスラエルを舞台とした「約束の旅路」(2005年、フランス)という映 . . . 本文を読む
IN THE VALLEY OF ELAH
2007年/米/121分
監督・製作・脚本 ポール・ハギス
原案 マーク・ボール ポール・ハギス
撮影 ロジャー・ディーキンス
出演 トミー・リー・ジョーンズ/ハンク・ディアフィールド シャーリーズ・セロン/エミリー・サンダース スーザン・サランドン/ジョアン・ディアフィールド
2003年3月に始まったイラク戦争は、フセイン政権の打倒 . . . 本文を読む
海洋地球研究船「みらい」が母港のむつ市関根浜港に帰港し、このほど1日だけの一般公開が行われたので、見に行ってみました。
「みらい」はもともと、あの「原子力船むつ」です。日本初の原子力を動力とする船舶として建造されたものの、1974年、太平洋上で最初の原子炉の出力上昇試験が行われた際に、なんと放射能漏れ事故を起こしてしまい、母港のむつ大湊港が帰港を拒否、その後16年間、母港を持たない「さまよえる船 . . . 本文を読む
第29回オリンピック競技会北京大会が開幕しました。
古代ギリシアでは、オリンピア競技会開催中はすべての戦争を中断したと言われますが、今朝の新聞第1面には、開幕を告げる記事の横に、「ロシアがグルジア爆撃」という見出し(朝日新聞)。グルジアという国から分離独立をめざす南オセチア自治州に対してグルジア軍が攻撃、これに対して、南オセチアの後ろ盾、ロシアがグルジアに報復爆撃をしたというものです。近代オリン . . . 本文を読む
「県立学校教育改革第三次実施計画」が、8月6日付けで公表されました。
計画案が発表されたのは3月末。その後、通算4回目のパブリックコメント(県民からの意見聴取)を実施、また、計画案で「閉校」の対象となった学校の関係者は、反対署名を集めるなど、再三にわたって計画案の見直しを求めてきましたが、そうした意見はほとんど取り入れられることはありませんでした。計画を見直すにはあまりにも時間が短かいこともあり . . . 本文を読む
NPO法人青森県消費者協会は、衣食住、契約、福祉、環境などの消費者(生活者)問題に関わる啓発や相談、救済など、主に「大人」向けの活動を行っている団体です。ただ、以前から子ども向けの消費者教育、金融教育にも取り組む必要性を感じていたということで、今回、初めて子ども(小学校3~4年生)を対象とした「お金の教室」を開催することになったとのこと。ちょっと様子をのぞいてきました。
基本的に親子で参加が原則 . . . 本文を読む
昨日、「にっぽん丸」が停泊していた同じ岸壁に、今日は「にっぽん丸」以上の大きな船が…。近くで見ると、船というよりまるでビルだ。
それもそのはず、現在、日本で最大の大きさを誇るクルーズ船、「飛鳥Ⅱ」号でした。全長・全幅 241m×29.6m、総トン数 50,142t。「にっぽん丸」より一回り大きく、総トン数は2倍以上です。あんなに重い飛行機がなんで飛ぶのかというのと同じで、どうしてこの「ビル」 . . . 本文を読む
昼食後、腹ごなしにアスパム(青森市観光物産館)の方にぷらぷら歩いてみたら、大桟橋に「にっぽん丸」が停泊していました。
「東北夏祭りクルーズ」と銘打たれたクルーズで寄港しているらしい。昨日は秋田の竿灯、そして今日は青森港に接岸して、青森ねぶた祭りもしくは五所川原の立佞武多(たちねぶた)を見学するのだとか。お値段は5泊6日で最低でも22万円ほど、スイートルームだと80万円だそうです。「にっぽん丸」は . . . 本文を読む
「ひみつのアッコちゃん」は、「おそ松くん」と同じ時期に書かれ、もともと赤塚不二夫が少女漫画家だったことをしのばせる作品です。
「テクマクマヤコン」という変身の呪文は原作にはなく、アニメで登場したものですが、この作品は、やはりアニメでこそ人気が出た作品と言えるでしょう。のちの少女向け「変身もの」の元祖とも言えます。初代アニメの放送は昭和39年(1964年)ですが、その後、多少設定を変えながら、時を . . . 本文を読む
赤塚不二夫氏が亡くなりました。
ちょうど、泉麻人の『シェーの時代─「おそ松くん」と昭和こども社会』(文春新書)を読んでいるところでもあり、いつかはこの日が来るだろうとは思っていましたが、逝去のニュースは大きな衝撃でした。
赤塚不二夫は、「生き方」がもっとも顕著に「仕事」に表れていた人だと思う。自分がハメを外せない人に、あれだけのはちゃめちゃなギャグ漫画は書けないでしょう。だからこそ、他の追随を . . . 本文を読む