高校時代。
徹夜明けに窓を開けたら、朝焼けの中、とても気持ちのいい風がそよそよと吹いてきて。その時ふとノートの片隅にメモした言葉。あれは確か、初夏の頃でした。
雪がひゅうひゅう降る夜に、なぜか思い出しました。
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「東西南北・京」シリーズも今回の「東京」で最後となります。
「東京」といえば、誰しも日本の首都「東京」を思い浮かべると思います。明治に入り、江戸を新しい首都に定める際に、西の都「京都」に対して、東の都つまり「東京」と改称されたのです。実はこの時(1868年7月17日)の布告では、「京」を異体字「亰」と記していました。中国の「東京」と紛らわしいから、というのがその理由です。
なお、「東京」の読み . . . 本文を読む
下北半島の「北限のニホンザル」は、ヒトを除く霊長目としては地球上もっとも北に住む生物です。学術上きわめて貴重な存在として、1970(昭和45)年に国の天然記念物に指定され、人間に保護されることになりました。そのため、それまで200頭ほどだったものが急速に生体数が増え、現在約1,100~1,200匹ほどが半島内に生息しています。
まさかりの形をした下北半島の「刃」の最下部にあたるところに脇野沢村と . . . 本文を読む
アルバムタイトルどおり、1975年1月、ケルンで行われたコンサートのライブ録音盤です。
KEITH JARRETT THE KÖLN CONCERT
1 Köln,January 24,1975 Part I 26:15
2 Köln,January 24,1975 Part II a 15:00
3 Köln,January 24,197 . . . 本文を読む
三谷幸喜の笑わせるツボに見事にはまってしまいました。くやしいですが、しかたありません。思い切り笑える映画です。
設定は、戦時中の日本。三谷お得意の密室劇で、警察のだだっ広い取調室を舞台として、これまで一度も「笑った」ことのない検閲官(役所広司)のもとで、喜劇作家(稲垣吾郎)が書いてきた台本の内容や表現について、認める、認めないの攻防を繰り広げます。
笑わせて笑わせて最後にホロっとさせる、という . . . 本文を読む
クルマでの出張でした。音楽はスティービー・ワンダーの"Songs In The Key of Life"。
1976年にリリースされた、LP2枚組+EPのこのアルバムを初めて聴いたのは大学生の頃でした。アパートの向いの部屋に住んでいたサイトウ君がテープにダビングしてくれたのです。朝に夜に、何度聴いたことでしょうか。ファンキーな曲もスローバラードも、特にこの曲を聴きたい、ということではなく、全体を . . . 本文を読む
レオナルド・ダ・ヴィンチの最高傑作と称されるのが「最後の晩餐」です。『ダ・ヴィンチ・コード』では、この誰もが一度は目にしたことのある名画に、レオナルドがいくつかの秘密を暗号化して示しているとしています。
「最後の晩餐」The Last Supperについては、こちらのサイトで、構図、画法、関連する資料など詳細な情報を手にすることができます。
この絵は、ミラノにあるサンタ・マリア・デレ・グラーツ . . . 本文を読む
恐らくは年代物のジーンズに身を包み、手ぶらでステージに現れた椎名誠氏は、演壇に立つと開口一番、「椅子ないですか」と主催者に求めました。舞台袖にいたスタッフがあわてて自分が腰掛けていたパイプ椅子を持って行くと、椎名氏はおもむろにその椅子を演台の前に運び、腰を下ろして長い脚を組みました。「…これで落ち着いて話ができます」。
今日弘前市で行われた椎名誠講演会にスタッフとして参加しました。演題「そこにし . . . 本文を読む
手元に3種類の『レ・ミゼラブル』があります。
まず本家本元の『レ・ミゼラブル』(ユーゴー)。岩波文庫(豊島与志雄訳)で約600頁×4冊。
次に、集英社の少年少女世界の名作シリーズの『ああ無情』(沢田賢二訳)。そうです。『レ・ミゼラブル』は子どもの頃は「ああ無情」だったのですね。なんともいい邦題ではないですか。奥付を見ると、「昭和46(1971)年第7刷」とあります。私が小学生の時に買ってもらっ . . . 本文を読む
「Mr.インクレディブル」
PIXARによるかつてのスーパーヒーロー現役カムバック物語。何も考えずに楽しめる映画でした。
一番ウケたのは、スーパーヒーローたちの衣装を作成してきたカリスマ・デザイナー、エドナ(コシノジュンコ風)が語るスーパーヒーローたちのマント論。かつてスーパーヒーローたちはみんなマントを着用していました。スーパーマンしかり、バットマンしかり、パーマンしかり、遊星仮面しかり(← . . . 本文を読む
平成14年度から本格的に実施された「総合的な学習の時間」が早くも時間数削減の憂き目にあいそうな雰囲気です。中山文科相が、国語、数学、理科、社会という基本的な教科の授業数を増やし、「総合的な学習の時間」を減らす、とコメントしたそうです。ついに「ゆとり教育」のシンボル的存在だった「総合的な学習の時間」にメスが入り、「ゆとり脱却」路線が明確になったといっていいでしょう。その背景には、先日の「国際学習到達 . . . 本文を読む
人権啓発。ラッピングバスを走らせたり、人権啓発に関するポスターや標語のコンクールをやったり、その標語を書き込んだボールペンを配ってみたり、「人権映画」を上映したり。
莫大なお金をかけていろんな事業をやっていますが、さて、その効果は?
「啓発」というのは意識が(良い方向に向かって)変わる、ということ。しかし、意識が変わったかどうかを測るのはとてもむずかしい。事前事後のアンケートや意識調査は一つの . . . 本文を読む
PSPのゲームソフト「ことばのパズル もじぴったん大辞典」。要するに、ひらがなを使って「言葉」を作ってつなげていくだけの他愛のないゲームなのですが、これが妙におもしろい。
時間制限のあるもの(12レベル)とないもの(8レベル)に分かれ、それぞれレベルごとに20種類のステージが用意されていて、それをクリアすると次のレベルに進むことができるのですが、よくこれだけの種類を用意できたと思うほど、多様な攻 . . . 本文を読む
イエスとマグダラのマリアの子孫は、フランスのメロヴィング朝の王たちに連なっている──「ダ・ヴィンチ・コード」の中でももっとも驚かされたのはこのことでした。
しかしながら、「メロヴィング朝」と言われてもあまりピンとこない方も多いのではないでしょうか。フランスの王朝? ブルボン朝なら知ってるけど…。ということで、メロヴィング朝について少しおさらいをしておきたいと思います。
古代ローマ帝国の滅亡の大 . . . 本文を読む
イエスの生涯を描いた映画「キング・オブ・キングス」には、イエスが一人の女性を助ける場面が出てきます。人々がある女性を連れて来て、イエスに言います。「この女は姦通をしているときに捕まりました。こういう女は石で打ち殺せと、モーセは律法の中で命じています。」 するとイエスはそれに答えて、「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まずこの女に石を投げなさい。」
このシーンは、もちろん、新約聖書の福音書 . . . 本文を読む