第二部 コゼット
第三編 死者への約束の履行(岩波文庫第2巻p.35~p.126)#3
外は雨です。青森の梅雨は蒸し暑いというより肌寒い感じ。時折思い出したように続く『レ・ミゼラブル覚え書き』行きます。
テナルディエの宿でジャンが一夜を過ごした翌朝。
強欲なテナルディエは、夜明け前から起き出して、黄色いフロックコートの男への請求書をしたためていました。その額なんと23フラン! 通常は1泊40 . . . 本文を読む
第二部 コゼット
第三編 死者への約束の履行(岩波文庫第2巻p.35~p.126)#2
「死者」(フォンティーヌ)への約束を果たすため、ついにコゼットと出会うことができたジャン・ヴァルジャン。ここで舞台は数時間さかのぼり、1823年の同じクリスマスの午後のパリに移ります。彼は、「粗末な石黄色の布地(きれじ)のすっかり糸目まですり切れてしまった」フロックコートをまとってオピタル大通りを歩いていまし . . . 本文を読む
第二部 コゼット
第三編 死者への約束の履行(岩波文庫第2巻p.35~p.126)#1
かなり間があいてしまいましたが、久しぶりに戻ってまいりました、レ・ミゼラブル。今日のBGMはコールドプレイの“X&Y”。叙情的なUKロックを聴きながら19世紀のフランスの森へ分け入る…。
舞台は再びモンフェルメイュ。この地が高台にあるので、かなり遠くまで水をくみにいかなければならない、という話から始まります . . . 本文を読む
第二部 コゼット
第二編 軍艦オリオン(岩波文庫第2巻p.13~p.34)
ジャン・ヴァルジャンが再び囚われの身となったのは、1823年のことです。ここで歴史のおさらいを…。
フランス革命からナポレオンの帝政まで、革命の嵐が吹き去ったあとのヨーロッパでは、いわゆる「ウィーン体制」が敷かれ、反動主義がとられました。つまり、革命なんて「なかったこと」にしようということであり、自由とか平等とかそんな . . . 本文を読む
第二部 コゼット
第一編 ワーテルロー(岩波文庫第1巻p.519~p.608)
第二部の初っぱな。本筋から少し離れ、ユゴーはワーテルローの戦いの戦況をことこまかに説明します。
ちなみに、ワーテルローの戦いとは、1815年6月18日、現在のベルギーの小集落、ワーテルローで行われた、イギリス・プロイセン・オランダ連合軍とナポレオン軍との決戦です。連合軍を率いるのはイギリス軍司令官ウェリントン。ナポ . . . 本文を読む
第一部 ファンティーヌ
第八編 反撃(岩波文庫第1巻p.482~p.515)
青森の桜もようやく満開になりました。今日は天気も良く、桜の名所はどこも大変な人出だったようです。市内の海沿いにある公園に出かけてきましたが、ピンク色の花房がこれでもかというくらい咲き誇っていました。さて、『レ・ミゼラブル』はようやく第一部の終幕を迎えます。
アラスの法廷で衝撃の告白をしたジャン・ヴァルジャンは、そのま . . . 本文を読む
第一部 ファンティーヌ
第七編 シャンマティユー事件(岩波文庫第1巻p.370~p.481)【続きその3】
今週、職場の花見があるのですが、桜のつぼみはまだ固いままです。日中でもまだ少し肌寒いし、こんな調子で花見ができるのでしょうか? いずれにしても、寒さに震える花見になりそうです。毎年のことですけど。さて、久々の更新。ジャン・ヴァルジャンに気持ちを投入します。
前の裁判が長引き、思いがけずも . . . 本文を読む
第一部 ファンティーヌ
第七編 シャンマティユー事件(岩波文庫第1巻p.370~p.481)【続きその2】
朝5:00。1台の馬車がモントルイュ・スュール・メールからアラスに向かっていました。馬車には、マントに身をくるんだマドレーヌが乗っていました。
彼が馬車の中で考えていたのはこんなことでした。
「…ともかくも、どんな賤しい奴かそのシャンマティユーを見たならば、自分の代わりにその男が徒刑場 . . . 本文を読む
所用で岩手県一関市付近まで1泊2日の旅をしてきました。当然雪はまったくなく、一足先に春を感じてきました。渇いた土がやけに懐かしく思えました。青森の雪解けはいつのことになるのだろう…。
静かな日曜日の夜。熱い珈琲を入れて、ラムゼイ・ルイスの“THE IN CROWD”を聴きながらの『レ・ミゼラブル』です。
第一部 ファンティーヌ
第七編 シャンマティユー事件(岩波文庫第1巻p.370~p.481 . . . 本文を読む
深い色の青空の下に陸奥湾が輝いて見えました。積み上げられた雪はまだ溶け切るのに時間はかかかりそうですが、確実に春は近づいています。南の方ではもう桜が咲いているらしいですが、青森でもあと3週間ほどすれば咲き始めます。待ちわびて待ちわびてようやく咲いてくれる桜が好きです。
第一部 ファンティーヌ
第七編 シャンマティユー事件(岩波文庫第1巻p.370~p.481)
ジャヴェルが帰ったあと、マドレー . . . 本文を読む
仕事帰りにジムに寄り、汗を流す。シートの上を走っているだけなのに、決して景色は変化しないのに、どこまでもどこまでも走っていけるような爽快な気分。そのあとマシンで3セット。筋肉がプルプルいう。限界。最後は入念なストレッチで体をゆっくりほぐす。
そしてまた『レ・ミゼラブル』と向き合う。
第一部 ファンティーヌ
第六編 ジャヴェル(岩波文庫第1巻p.351~p.369)
不摂生がたたったファンティ . . . 本文を読む
第一部 ファンティーヌ
第五編 下降(岩波文庫第1巻p.283~p.350)
テナルディエ夫婦にコゼットを預けたファンティーヌは、10年ぶりに生まれ故郷のモントルイュ・スュール・メールに戻り、職につきます。それは、「マドレーヌさん」の工場の女工の職でした。「マドレーヌさん」は、どこかよそからこの町にやってきて「黒い装飾品」を安価に作る技術を考え出し、莫大な富を築いていた人でした。彼の預金額は、事 . . . 本文を読む
第一部 ファンティーヌ
第四編 委託は時に放棄となる(岩波文庫第1巻p.260~p.282)
「おもしろい狂言」から10ヶ月後…。哀れなファンティーヌは「二歳か三歳の女の児」を腕に抱いて、パリの近くモンフェルメイュに姿を現します。仕事を得るために、故郷のモントルイュ・スュール・メールに向かう途中でした。
「10ヶ月」と「二歳か三歳」。ユゴーの記述が間違っていないとすれば(間違っているはずないか . . . 本文を読む
第一部 ファンティーヌ
第三編 一八一年のこと(岩波文庫第1巻p.210~p.259)
1817年。「ルイ18世が幾分矜(ほこ)らかに厳(いか)めしくも彼の治世第22年と称した年である」とユゴーは記しています。革命の中で、ルイ16世の王権が停止されたのが1792年、。処刑されたのが翌年。そのあとナポレオンが登場してきて、姿を消して、再びブルボン朝が復活したのは1815年のはず。ルイ18世は、兄を . . . 本文を読む
世は3連休だというのに今日も仕事。早くこの仕事を片づけてラクになりたい!という思いだけで仕事をしているような気がしています。終わらせなければならない仕事を抱えていると、それが気になってどうにもこうにも落ち着かないですね。『レ・ミゼラブル』の世界に浸る楽しさでしばし仕事のことは忘れることにします。
ということで覚え書き、続けます。
第一部 ファンティーヌ
第二編 墜落(岩波文庫第1巻p.116~ . . . 本文を読む