遊びと学び,創造の基地・山のあしおと小学校

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鹿島槍ヶ岳・黒沢尾根

2011-02-12 14:20:14 | 山行

 スキー場から爺ヶ岳を仰ぐ/サンアルピナ鹿島スキー場/リフト終点へ


 大町市・森の暮らしの郷(森くら)の森の支配人,Tomさんの案内で、半日程度の黒沢尾根冬期初心者向けハイキングコースのガイドのための下見を行い、併せてビューポイントで鹿島槍,爺,他の写真を撮る目的で、スキー場のリフト2本を乗り継ぎ、1500m地点からワカンをつけて歩き始める。


 鹿島槍ではなく爺/餓鬼岳と唐沢岳/わかん準備Ok



 晴れてはいるがアルプス側山頂方向の空に薄い靄のような雲があって、雪の白と空の白が重なり、写真を撮るには面白くない天候。こういう日は撮ることより見ることに徹した方がいいようだ。

 常念山脈/光城山・長峰山・押野山・継子落し・南鷹狩山・鷹狩山

 自分はこの山域には入ったことがなく、爺,鹿島槍,五竜がひと目に入りきらない距離に立つのは初めてなのでそれだけで満足できた。加えて常念山脈を縦方向に見たり、先日歩いたばかりの光城山~長峰山と押野山~継子落しのラインをなぞってその延長線上にいることを実感したのも新鮮な感覚で、面白い体験だった。


 南アルプス甲斐駒・仙丈・北岳等/八ヶ岳・美ヶ原等

 南アルプス,八ヶ岳,美ヶ原,浅間山,根子岳・・・,妙高,火打,焼山~雨飾山等の山々も、戸谷峰の時とは違った距離や位置関係からから見ることでより立体的に捉えられるようになっていることに気づく。どこにいても自分がどのような位置にいるのかと言うことは気になるものなのだ


 善光寺平・斑尾方面/根子岳/浅間山


 過去においてそれらの山々をあちこちの山上や稜線から何度も見ている筈なのに、新しく発見し納得する部分が毎回のようにある。その繰り返しによって自分の中で認識が深まっていくことが面白い。


 黒姫?/妙高・火打・・?/焼山or雨飾・・?…分からん


 けれど、乏しく偏った経験からはどうしても把握しきれないもやもやした地域と言うものが残る。それはそこに行くことでしか解決しないことなのだろう。
 妙高~雨飾山のラインを見ながら、今年こそはその縦走と、鬼無里から焼山の西を通って早川に抜ける信越古道の踏破を果たしたいと思った。
 遠くの山を見るのは心が弾む・・。



 この日のコースはTomさんにお任せ。リフトの終点から北に向かって40mほど登って最初のピーク(1546m)に上がり、そこからは尾根を北に進む。尾根の東側に雪庇があるが、尾根は広いので余ほど外に寄らなければ問題なく、まっすぐ立っている樹木のラインまでは安全である。



 Tomさんは子ども達のハイキングのリーダーになる若い2人に地図の見方や歩き方,ガスや吹雪の時の対処の仕方から、樹木の種類や特徴,冬芽の面白さや獣の足跡,その他、子ども達に投げかける話題の種を見つける自然に対する観察眼,着眼点等をこと細かく懇切丁寧に指導しながら歩き、自分は後ろからそれを追いかけるだけ。
 雪庇のある尾根を過ぎるともう1つ同じくらいの小ピーク(1550m)があり、そこまでくると視界が広がって真西の方向に鹿島槍が見えてくる。左(南)に爺ヶ岳,北には五竜岳が聳え、唐松,白馬槍・・と続く。


 爺ヶ岳/鹿島槍ヶ岳/五竜岳


 実はこの尾根からは見る爺ヶ岳は3つあるコブの南端が見えず、2つ並んであたかも双耳峰のように見える。そしてはじめは鹿島槍は見えていなくて爺の2つのコブだけが見えているので鹿島槍かと思ってしまうところがある。
 鹿島槍の双耳峰はそれぞれの耳の鋭さと両者の間隔から明らかに『双耳』であるのに対して、爺ヶ岳の方は耳と言うほどの鋭さがなく、間隔も広いので『双耳』状とは言い難いのだが、それだけを見ると『おやっ?』と思うかもしれない。
 眼前の高峰に圧倒されるだけでなく、そこからの北信方向や眼下の眺望も素晴らしく絶景である。


 ???/最後の樹林帯/蓮華岳が覗いている


 そこからはやや左に折れて疎林の中を北北西方向に緩やかに下り、一旦北に進んで再び北北西に曲がりながら目の前のピークを斜上した先に1559mのピークがあって、そこがこの日最高のビューポイントとなる目的地点だった。
 風がなく穏やかな天候で、ただ空が白っぽいことだけが残念だったが、何度も繰り返した山々の名と眺望の褒め言葉をここでも繰り返し、心ゆくまで堪能して下山する。時間を急かない日帰りハイキングと言うのもいいものだ。




 帰路はリフトまで同じ道を引き返し、ゲレンデの端っこの木の生え際を歩く。若い3人は途中から尻セードであっと言う間に滑り降り、若くない自分はカメラを首に下げていたことを言い訳に一歩づつ歩いて下りる。



 途中からゲレンデを横切って南側の林の中を歩き、小動物達の足跡を『ネズミだ』『テンだ』等と言いながら駐車場に戻って終了。



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