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「細見谷林道」建設を断念

2012-01-20 12:52:50 | 広島
                                          育成とは~ファーム勝利から学べ・・・明日のカープ


 建造中の大規模林道


 2008年3月に建設が中断してから約4年、この度1月19日に県が事業を断念。戸河内~吉和を結ぶ全長24.3kmの,12.7kmが未完成のまま、総事業費,106億円、残事業費,26億円で廃止された。
 これによって、西日本有数の生物多様性を誇る渓畔林はひとまず守られた。



 砥石郷山登山/アカモノの実


 独立行政法人緑資源機構が廃止されてから広島県が事業を引き継いだが、財政的に困難でなおかつ林業
施策との関連性が低いと言うことで今回の結論に至った。また環境保全調査検討委員会が機構の調査不足を指摘、事業計画の妥当性に疑問符がついた。



 ブナの森/


 ただ廿日市市長はこの結論を『残念』とし、また『幹線林道は必要』と言う見解から『市の事業として継続できるか国や県と協議に入る』としているので、まだまだ手放しに喜べない。



 ここまでは新聞報道に基づいて岳君が編集


 西中国山地を走るR191の餅ノ木(現安芸太田町)から横川,古屋敷,二軒小屋などの集落を経て、恐羅漢山と十方山の間の水越峠を越え、細身谷と並走して廿日市市吉和に至る十方林道を2車線の広域基幹林道として拡幅整備する計画が持ち上がったのは1980年代末で、当時再建間もない広島県勤労者山岳連盟は、この地域の自然度の豊かさ,美しさに着目し、植生調査や大径木調査を行う等,いち早く渓畔林の素晴らしさをアピールし、その保護を訴えるとともに無用の拡幅計画に異を唱えた経緯がある。
 当時県連の自然保護部長をしていた自分は大径木調査を指揮し、県連の機関誌に度々調査報告を書いたりした。

 その後広島を離れたので詳しい経過は分からないが、2003年(4年?)頃、餅ノ木から二軒小屋方面経由で吉和に抜けようと当地を訪れた時,餅ノ木~二軒小屋間が工事中で通行止めになっていたのを『視察に来た。工事を見せて欲しい』と言って通らせてもらったことがあり、その時は二軒小屋~水越峠~吉和へとかつての林道を通り抜けることができた。

 2006年,佐伯FHC(古巣の山の会)の砥石郷登山の際,再び当地を訪ねた時には餅ノ木~二軒小屋間には立派な直線道路ができていた。
 この時は二軒小屋から先はまだ手つかずだったが、古い林道はアスファルトがボコボコに割れて盛り上がり、軽四輪で走れる状況ではなかった。

 以後,08年に緑資源機構が廃止され、工事が中断に追い込まれて事実上計画は中止されたに等しかったが、県が正式に廃止を決定してようやく決着した。

 1991年の大径木調査から実に21年,その時参加した中学生も30?才になった計算になる。当時を知る者としては灌漑深いものがある。
 当時の写真はあるが、デジタル化していないのですぐには使えない。何とかしたい・・。
 
 今年中に吉和側あるいは二軒小屋側から歩いて入って見たいと思っている。あのブナ林がどうなっているか見届けたい。





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