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JERRY GOLDSMITH / Alien (OST)

2009年09月08日 23時00分44秒 | サウンドトラック
 昨日取り上げた、「エイリアン」のボーナスディスクのメイキングを今日も観ているところだ。このメイキング、プリ・プロ、プロダクション、ポスト・プロと順を追って構成されていて、優に2時間以上はあるだろう。とにかく長く詳細を究めたマニアックなドキュメンタリーという感じである。今夜はようやくプロダクション、音楽のところに来たところだが、サウンドトラックについても、けっこうな時間を費やして検証していて、当然、この音楽を担当したジェリー・ゴールドスミスの証言なども出てくる。

 おもしろかったのは、ゴールドスミスとリドリー・スコットが、主に前半の音楽で対立していたことだ。スタッフ側は前半部分に「フロイド/隠された欲望」の音楽(これはゴールドスミスが1960年に書いた作品)などをテンポラリー・サウンドトラックとしてつけておいたらしいのだが、結論からいうと、ゴールドスミスが新しく付けた音楽が気に入らず、結局、制作側は「フロイド/隠された欲望」の版権を買い取ってまで、その音楽を使い、それを知ったゴールドスミスが激怒したとかいうものらしい。

 その部分が(「子守歌」の部分らしい)、どんな音楽だったのか明確に記憶にないのだが、いずれにしても制作サイドが版権を買ってまで使ったというのはよほどのことであり、なんとなれば、ぜひ独立した音楽として聴いてみたいと思っていたところで、ハタと思い出した。昔から出ている「エイリアン」のサントラは前半部分がほとんど収録されておらず、もっはら中盤から後半にかけての音楽ばかりで収録されていたのはそういう理由だったのだったのだろう。ゴールドスミスとスコットの対立なのか、版権上の問題なのか、ともかくいろいろあったせいで、できあがったサントラはああいう中途半端なものになったのかもしれない。

 いずれにしても、年月が経ても全く評価が下がらない「エイリアン」のことである。昨今の趨勢からいえば、サントラの方も「ジョーズ」や「スーパーマン」同様、ボーナストラック満載のコンプリート盤が出ているのではないかと、あちこち探してみたらつ、案の定出ていた。2枚組で従来のサントラ・アルバムの音源は当然だが、くだんの前半部分、ゴールドスミスが作ってボツになったトラックなども入っているらしい。当然即座に購入ボタンを押してしまったが(そのくらいこのサントラが好きなのである-笑)、これについては到着しだいレビューすることとしたい。
コメント
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