一昨年出たマンシーニのトリビュート・アルバム。ジャズ・フュージョン界を中心に有名どころを集めて、とても豪華な仕上がりになっています。どうやらマンシーニの娘でボーカリストであるモニカ・マンシーニがキーパースンになっているらしく、何曲かで彼女がヴォーカルをとっている他、娘である彼女の意向なのか、はたまた制作サイドが彼女をかつぎだしてマンシーニお墨付き的な箔を演出したかったのか定かではありませんが、ともあれ基本的にオリジナル・スコアを尊重したアレンジをベースにして、そこに豪華なゲスト陣がソロやヴォーカルで彩りを添えるという趣向になっています。では、ゲスト絡みで曲を拾ってみましょう。
1曲目の「ピンク・パンサーのテーマ」は、サックスにオリジナル・ヴァージョンと同じプラス・ジョンソンを起用して、ほぼスコア通りの演奏で、中間部のソロにゲイリー・バートンのヴァイブとジョーイ・デフランコのオルガンが登場します。前者はこの曲の都会的ムードを、後者はアーシーさをそれぞれ表現しているあたりがミソですね。しかも、もの凄い優秀録音なのが、オーディオ・ファンの私としてはうれしいところ。2曲目の「シャレード」はマンシーニの曲で、私がもっとも好きなもののひとつですが、ここではオリジナルの雰囲気を再現しつつも、サンバのリズムとフュージョン的な弾力感あるサウンドを強調しているあたりがいいです。オーケストラも色彩的。4曲目は問答無用の名曲「ムーン・リヴァー」ですが、ここでハーモニカで参加しているのがスティービー・ワンダーで、コーラスを担当するのがTAKE6という組み合わせ、それにしても前半のハーモニカですがオリジナルと同じ趣向と思わせつつ、もうスティービー・ワンダーとしかいいようがない、こぶし回りまくりハーモニカなのがちょいと驚きます。しかも、これがぴたりと「ムーン・リヴァー」のムードにハマっているが妙なんですね。TAKE6もゴスペル風なコーラスでこれもいい、いやぁ、泣けます。
5曲目の「その日その時」はヴォーカルにモニカ・マンシーニ、サックスにトム・スコットをフィーチャーした渋いAOR風なアレンジ。7,8曲目は「ピーター・ガン」収録曲、前者はメイン・テーマを演奏した後、珍しくトム・スコットのアーシーなサックスをフィーチャー、後者はモニカとケニー・ランキンのデュエットで構成、マンシーニって割とリゾートっぽい曲もつくったりしましたが、ここではそれを強調したAOR風な仕上がり。12曲目の「ミスター・ラッキー」はテーマの部分はほとんどオリジナルのままですが、真ん中でデフランコの黒いなオルガンがフィーチャーされ、この曲のラウンジ風なところを今風に拡大したという感じの演奏になっています。
14~16曲目はマンシーニの比較的晩年の地味ですが、味わい深い曲をメドレーにしています。ここでマンシーニ役となってピアノを弾いているのはマイケル・ラング、彼がどんな人なのか私はよく知らないのですが、おそらくフュージョン系の人なんでしょう。とてもソフトでメロディック、そしてラブリーなピアノです。最後の「イッツ・イージー・トゥ・セイ」は、ボー・デレクとダッドリー・ムーアが主演した80年代のラブ・コメディのテーマ曲ですが、そういえばサントラではダッドリー・ムーアがこの曲をピアノ・ソロで弾いていたんですよね。
という訳で、おじさんの私には夜にこういう音楽は、酒が進んでしょうがないです。明日休みだったらいいのに(笑)。あと、興ざめなこと書くと、これでもう少し、モニカ・マンシーニのヴォーカルが魅力的だったら、このアルバム申し分ないないんですけがねぃ。
1曲目の「ピンク・パンサーのテーマ」は、サックスにオリジナル・ヴァージョンと同じプラス・ジョンソンを起用して、ほぼスコア通りの演奏で、中間部のソロにゲイリー・バートンのヴァイブとジョーイ・デフランコのオルガンが登場します。前者はこの曲の都会的ムードを、後者はアーシーさをそれぞれ表現しているあたりがミソですね。しかも、もの凄い優秀録音なのが、オーディオ・ファンの私としてはうれしいところ。2曲目の「シャレード」はマンシーニの曲で、私がもっとも好きなもののひとつですが、ここではオリジナルの雰囲気を再現しつつも、サンバのリズムとフュージョン的な弾力感あるサウンドを強調しているあたりがいいです。オーケストラも色彩的。4曲目は問答無用の名曲「ムーン・リヴァー」ですが、ここでハーモニカで参加しているのがスティービー・ワンダーで、コーラスを担当するのがTAKE6という組み合わせ、それにしても前半のハーモニカですがオリジナルと同じ趣向と思わせつつ、もうスティービー・ワンダーとしかいいようがない、こぶし回りまくりハーモニカなのがちょいと驚きます。しかも、これがぴたりと「ムーン・リヴァー」のムードにハマっているが妙なんですね。TAKE6もゴスペル風なコーラスでこれもいい、いやぁ、泣けます。
5曲目の「その日その時」はヴォーカルにモニカ・マンシーニ、サックスにトム・スコットをフィーチャーした渋いAOR風なアレンジ。7,8曲目は「ピーター・ガン」収録曲、前者はメイン・テーマを演奏した後、珍しくトム・スコットのアーシーなサックスをフィーチャー、後者はモニカとケニー・ランキンのデュエットで構成、マンシーニって割とリゾートっぽい曲もつくったりしましたが、ここではそれを強調したAOR風な仕上がり。12曲目の「ミスター・ラッキー」はテーマの部分はほとんどオリジナルのままですが、真ん中でデフランコの黒いなオルガンがフィーチャーされ、この曲のラウンジ風なところを今風に拡大したという感じの演奏になっています。
14~16曲目はマンシーニの比較的晩年の地味ですが、味わい深い曲をメドレーにしています。ここでマンシーニ役となってピアノを弾いているのはマイケル・ラング、彼がどんな人なのか私はよく知らないのですが、おそらくフュージョン系の人なんでしょう。とてもソフトでメロディック、そしてラブリーなピアノです。最後の「イッツ・イージー・トゥ・セイ」は、ボー・デレクとダッドリー・ムーアが主演した80年代のラブ・コメディのテーマ曲ですが、そういえばサントラではダッドリー・ムーアがこの曲をピアノ・ソロで弾いていたんですよね。
という訳で、おじさんの私には夜にこういう音楽は、酒が進んでしょうがないです。明日休みだったらいいのに(笑)。あと、興ざめなこと書くと、これでもう少し、モニカ・マンシーニのヴォーカルが魅力的だったら、このアルバム申し分ないないんですけがねぃ。