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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

レハール ワルツ集/ボスコフスキー&ウィーンJSO

2006年02月04日 18時41分14秒 | クラシック(一般)
 こちらは先ほどレビュウしたシュトラウスのワルツ&ポルカ集と同じボスコフスキーとウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団との組み合わせによるレハールのワルツばかりを集めた珍しいアルバム。収録曲は「金と銀」、「メリー・ウィドウ」、「ひばりが歌う所」、「ジュディッタ」、「ルクセンブルク伯爵」、「ジプシーの恋」、「エヴァ」の8曲で、「金と銀」は確か元ネタが単体の歌曲だったとおもいますが、残りは全て彼のオペレッタからのモチーフを使用したもののようです。私の知っていたのは、ほとんど「メリー・ウィドウ・ワルツ」のみ。「金と銀」なんて、こういう曲だったんだって感じですし、「ルクセンブルク伯爵」は確か抜粋盤を何度か聴いているハスですが、ほとんど記憶にありませんでした。

 「メリー・ウィドウ・ワルツ」というワルツはかのオペレッタの第一幕の終盤あたり中心にまとめたものですが、僕はこれを長いことパウワー・トイスルがフォルクス・オーパーを振ったものを聴いていて、すっかりそれに慣れしまっていたせいか、ボスコフスキーの演奏はやけにさっぱりしたものに感じました。
 っていうか、きっとパウワー・トイスルの方が、きっとオールドスタイルで高カロリーな演奏だったんでしょうが、ボスコフスキーの演奏は同じウィーン風でも、もう少しリズムの切れが良く、あえていえばザッハリッヒな演奏というところなんでしょう。

 他の曲は、いずれも思わせぶり序奏部があって、それが雰囲気をつくりつつ盛り上がったところで、ワルツが登場するというオーソドックスなパターンばかりですが、弦楽器をゆったりと動かして、舞曲といえあくまでも旋律重視だったり、節々にちょっぴり官能的なところがにじみ出たりするあたりは、レハールらしい個性というべきなんでしょう。こうやってまとまった形で聴くと、あらためてレハールの個性というものが分かったという感じです。曲としては「ジュディエッタ」がよかったかな。ワーグナー風に半音階で曲を盛り上げていくところが、いかにもレハールって感じでした。 
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シュトラウス ワルツ、ポルカ集/ボスコフスキー&ウィーンJSO (その2)

2006年02月04日 14時17分38秒 | クラシック(一般)
 という訳で、邦題を照合という手間に絡まれてしまいましたが、今、ようやくその中身を聴いているところです。とりあえず、「加速度円舞曲」を久しぶりに聴いてみたかったのでディスク2を聴いていますが、ボスコフスキーとウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団との組み合わせによるアルバムは、既に1枚だけもっていますし、ウィーン・フィルと録音したデッカ盤も数枚ありますから、演奏内容のようなものは特に驚きみたいなものはありません。当初の目的通り、ウィンナ・ワルツをごくごくスタンダードに楽しめるという感じです。

 私はウィンナ・ワルツなんて踊ったこともないのでよくわかりませんけど、例えばカラヤンなどと比べると、ウィーン風なリズムの句読点がとてもはっきりした演奏で、ある意味シャープさで小気味よささえ感じる勢いがありますから、けっこう「踊れる演奏」になっているんじゃないですかね。ウィーン風なリズムってのは、2拍目を前ノリで、3拍目を後ノリという具合に、ワルツに想定されたされたリズムの2,3拍目に揺らぎをもって演奏されることをいうんだろうと個人的には了解しているんですが、CDで聴ける演奏としては、この70年代の録音あたりで、「旧来のウィーン訛り」も終わったという感が強いです。これ以降のウィンナ・ワルツの演奏ってのは、ある意味「ウィーン訛り」自体が近代化してしまい。良くも悪しくもファミレスで食べる郷土料理みたいになっちゃいましたから....。ともあれ、こういう演奏を聴くと、ニュー・イヤー・コンサートとか大指揮者が録音した壮麗で磨き上げたウィンナ・ワルツの方が例外で、こういうのが「いわゆるウィンナ・ワルツ」なんだろうなと思わないでもないです。

 ちなみに、ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団ですが、ヨハン・シュトラウスⅠ世が創設したオーケストラということですが、既に日本にも何度も演奏していてけっこう日本でもお馴染みのオケかもしれません、サイペンブッシュやエシェベが指揮した時など生演奏を聴いたことがありますが、大抵かなり刈り込んだ編成で、小気味よく、かつおおらかに演奏するという感じでした。この録音でも編成はおそらくかなり少なめで、いかにもローカルなオケという感じで鳴っているのがいいです。録音は70年代前半だけあって、元々はマルチマイクとおぼしきかなり楽器に近寄った感じの生々しい音だったはずですが、リマスタリングでかなりソフトな今風なバランスに調整しているようです。 
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