「風はジョビン」に続くサムシング・エルス・レーベルでの第2作です(1990年録音)。前作が全編ジョビンのカバーだったのに比べると、今回はジョビンの作品もとりあげていますが、他にミルトン・ナシメント、カネロス・リラ、そしてイヴァン・リンスといったよりコンテンポラリーなブラジルのアーティストな作品を取り上げているのが特徴です。また、メンバー的にはあくまでも前作ラインのゴメス&デジョネットによるトリオがベースになっているものの、一部、マーク・ジョンソンとピーター・アースキンと組んだフォーマットやパーカス、ヴォーカルが入ったトラックも収録されており、より音楽的な広がりを求めて制作されたことがわかります。
主要な曲を拾っておきます。1曲目はジョビンの「イパネマの娘」からスタート。前作はジョビン集だったのにどうして入ってなかったのって疑問に思っていたんですが、ひょっとしてこのアルバムのためとっておいたかもしれません。前半はミディアム~スローのテンポで、ゆったりかつエレガントに美しく演奏され、終盤近くからサンバ風に賑やかなっていく構成。
3曲目はナシメント・メドレーで、冒頭はイアーヌの娘アマンダのヴォーカルをフィーチャーして親バカぶりを発揮してますが、本編はマーク・ジョンソンとピーター・アースキンにパーカスをプラスした変則トリオでちょっとフュージョンっぽいリズム・パターンを使って演奏がおもしろい。
4曲目カルロス・リラの「サービ・ヴォセ」は前作のバラード路線に準じた、キース・アラ・ブラジルみたいな演奏....なんていったら、イリアーヌに怒られるかな(笑)。続く「バイーア」はある意味で一番イリアーヌらしい演奏で、ブラジル的な躍動感とジャズ的なインプロを丸みを帯びた躍動感で表現。
リンス自身のヴォーカルをフィーチャーしたラストのイヴァン・リンス・メドレーは、とりあえずこのアルバムのいいところを凝縮したといってもいい力作で、アルバム掉尾を飾るに相応しい仕上がりといえましょう。滔々とした流れの中、まるで楽器の如くリンスのスキャット風なヴォーカルがフィーチャーされ、その合間をイリアーヌのピアノが埋めていくといった感じですが、次第に高揚していく後半はなかなか聴き物です。
主要な曲を拾っておきます。1曲目はジョビンの「イパネマの娘」からスタート。前作はジョビン集だったのにどうして入ってなかったのって疑問に思っていたんですが、ひょっとしてこのアルバムのためとっておいたかもしれません。前半はミディアム~スローのテンポで、ゆったりかつエレガントに美しく演奏され、終盤近くからサンバ風に賑やかなっていく構成。
3曲目はナシメント・メドレーで、冒頭はイアーヌの娘アマンダのヴォーカルをフィーチャーして親バカぶりを発揮してますが、本編はマーク・ジョンソンとピーター・アースキンにパーカスをプラスした変則トリオでちょっとフュージョンっぽいリズム・パターンを使って演奏がおもしろい。
4曲目カルロス・リラの「サービ・ヴォセ」は前作のバラード路線に準じた、キース・アラ・ブラジルみたいな演奏....なんていったら、イリアーヌに怒られるかな(笑)。続く「バイーア」はある意味で一番イリアーヌらしい演奏で、ブラジル的な躍動感とジャズ的なインプロを丸みを帯びた躍動感で表現。
リンス自身のヴォーカルをフィーチャーしたラストのイヴァン・リンス・メドレーは、とりあえずこのアルバムのいいところを凝縮したといってもいい力作で、アルバム掉尾を飾るに相応しい仕上がりといえましょう。滔々とした流れの中、まるで楽器の如くリンスのスキャット風なヴォーカルがフィーチャーされ、その合間をイリアーヌのピアノが埋めていくといった感じですが、次第に高揚していく後半はなかなか聴き物です。