大学の先輩でもあるエッセイストの吉永みち子さんが、
「気分はグリーングラス」という本の中で、
「守ってくれない。」というエッセイを書いていらっしゃいます。
要約すると・・・。
子供の調子が悪ければかついでかかりつけの医院に連れていき、
夫の調子が変なら説得して病院へ引っ張っていくのに、
主婦たるものがウンウンうなっても実力行使で
検査へ連れて行ってくれる人はいない。
よほど苦しくならないと自分からは行けないで、
ぎりぎりまで後回しになってしまう。
どうせ私のことなんか本気で心配していないんだ。
自分の身は自分で守るしかないのだ。
これと同じようなことを、今回のワクチン接種で感じました。
夫は、まるで副反応が出ないので、普通にテレワーク。
私は38度を超える熱があっても、3食作らなければならない。
すごい孤独に陥った。
しかも、熱は下がっても一向に体力は回復しない。
そんな中で、講座もこなした。
誰も守ってくれない。
そんな時、仕事から帰ると、
玄関先にちりめん山椒が置かれていました。
ご近所のお野菜の先生のお手製です。
その日も朝から何も食べられず、困っていたのですが、
このちりめん山椒でお茶漬けをいただくと、
元気がじわじわと沸いてきました。
それは、急にパワーが出たとか、
重いものが持ち上げられるようになったとか、
動き回れるようになったというものではないのですが、
「守ってくれる人がいる。」という安心感と言ったらよいでしょうか?
孤独感から救われた気持ちになりました。
そんな貴重なちりめん山椒ですから、大切にいただきました。
ちりめん山椒と大葉のピザ
ちりめん山椒とゴーヤのちらし寿司
守ってくれる人がいるということ、
そして愛情のこもった手作り料理で救われました。
ありがとうございました。