UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

オリバー・ストーンの本は売れるかな?

2013-08-28 01:09:51 | 日記

米国の映画監督オリバー・ストーンによるテレビ・ドキュメンタリー「オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史」(全10回)はなかなの力作、NHKのBSが何度か深夜に再放映をしてくれましたので、なんとか全部見ることができました

目新しい、GGIがこれまで全くも知らなかった事実なども少なからずあったのですが、すでに広く知られている事柄も少なくありません、しかしながらが、テンポよく様々な映像を挟みながら歯切れのよいナレーションでぐんぐん引っ張って現代史を見事に映像化した力はさすがです

でも、全10回(約10時間)の映像で詳細に現代史を描き出すのはもともと無理な話、このためドキュメンタリーとは別に、歴史学者ピーター・カズニックとの共著で「オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史」(The Untold History of the United States)という本が出版されています(早川書房)、全3巻、計1200頁という大作です

ですからテレビ・ドキュメンタリーはむしろこの著作のダイジェスト版といってもよいでありませう

そこで根も葉もマジメなるGGI、ものごとダイジェスト版や要約だけ見て分かった気になるのはいかがなものか、そのような手抜きはエエカッコシイの現代人の悪しき癖、やはりこの際、原作とも言うべきこの著作に目を通すのが正しき接し方であろうと、まことに殊勝なこと考えるにいたりました

その結果、パルコさんのなかにある本屋さん、紀伊国屋さんへと出かけました
ストーン氏の本は歴史の本のコーナーですぐに見つかりました
平積みにしてありました
しかし、積まれていたのは第2巻と第3巻だけ、第1巻は一冊も置かれておりませぬ

売り場のお姉さんにききましたらチョコチョコとパソコンで調べたあと「すみません、第1巻は在庫もなし、版元にもいまはないそうです、少し時間がかかりますがご予約いただければ・・・」とのたまいました

かようなしだいで、ショモない芥川賞なんかの本が売れるよりはこのようなマトモな本が売れているのはまことに結構なことと思いながらとりあえず第2巻と第3巻を買って帰りました

ここでいつもながらお手数ですが写真をクリックしてご覧くださいませ、買って帰ってきたオリバー・ストーンの本です
 
この本の帯を見ますと「歴史書では異例の5万部突破」とあります、
まことに慶賀の至りであります、素早く訳書を出版してくれた早川書房さんにはあの名著「キャッチ22」以来の大感謝ではあります

しかしながら心配性のGGI、売り場に第1巻はなかったものの第2巻と第3巻が平済みになっていたという事実から邪推いたしますところ、この「5万部」というのはおそらく第1巻だけのことであろう、おおかたの読者は第1巻を読んでから、あるいは第1巻の途中で、くたびれてしまってギブアップ、とても第2巻や第3巻までは、ということになる可能性が極めて大でありませう

本には「完読率」というものがあります、この言葉はあの「超芸術トマソン」の創始者である赤瀬川原平氏の造語でありますが、ある本を買ってちゃんと最後のページまで読む人の割合を意味しています

赤瀬川氏の説によれば完読率が最も高いのは漫画家・東海林さだお氏の食べ物・食いしんぼうのシリーズだそうです、GGIも同感であります、と申しますのはGGIも東海林氏の「繊細な姑息さ」満載の食べ物エッセー、おもわず最後まで読んでしまうだけではなく、同じ本をまた読んでしまうということも経験しているからです

「繊細な姑息さ」というのは詩人の金井美恵子氏の褒め言葉であり、同氏は朝日新聞の「天声人語」を「姑息な繊細さ」と断じております、などとまたしても脱線いたしましたが、オリバー・ストーンのこの著作、すでに5万部突破ということでありますが、「完読率」(3巻全部を読破する率)は果たしてどのくらいに達するでありませうか、いささか懸念されます・・・

GGIも完読したいなあと願ってはおりますが、いまのところ目次をあちこち眺めているだけであります・・・・・

グッドナイト・グッドラック!
コメント
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