UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

米国100トン vs 日本44トン↑・・・いつのまにかプルトニウム大国、日本・・・

2013-08-08 14:22:46 | 日記

ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下により核の時代が始まりました、そして未だにこの悪しき時代が終わる見込みはありませぬ

核弾頭ミサイルは冷戦が終わったのでお寝んねしているわけでありません。米国をはじめとした核大国は、いまでも攻撃目標に照準を合わせて常に24時間スタンバイしているのです。

日本は非核3原則の下に、核武装は行わないとしています。しかしながら、日本で初の商用原子炉(東海原発1号機、16万キロワット)が運転開始した1968年の翌年に外務省により作成された《我が国の外交政策大綱》と称される文書には以下の一文がすでに記されていました

『当面核兵器は保有しない政策をとるが、核兵器製造の経済的・技術的ポテンシャルは常に保持するとともに、これに対する掣肘を受けないよう配慮する』

(この一文が確かに存在することを外務省が認めたのは2010年1月15日のことです)。

この外務省作成の文書が政治的にいかなる実効性を有していたのかは定かでありませぬ。しかしながら、初の商用原子炉が稼働し、これから日本が本格的な原発時代に入ろうとしている時点で、早くも、このような文書が作られていたことはまことに驚くべきことです。その素早さ、あきれるばかりであります

この政策大綱が作られてから四十数年、その間に日本国内で50基あまりの原発が稼働し、あの3・11まで運転されていました。そして、日本は当初から原発の使用済み燃料を再処理することを方針としてきたのですが、ここにきてこの方針が裏目に出て、デッドエンドという状況に至っています。

日本は再処理により得られるプルトニウムを高速増殖炉の燃料に使用するという核燃料サイクルを目指してきたのですが、みなさんもご存知のように、高速増殖炉「もんじゅ」計画は今や完全に頓挫。。このため使用済み燃料から回収されてプルトニウムの一部をMOX燃料(ウランとプルトニウムの混合物)に用いることでお茶を濁しているのですが、回収されたプルトニウムの量は増える一方、今では英仏の再処理工場で回収された、原発にも核兵器にも使用できるプルトニウムの量は44トンにも達しています。そして、青森県六ケ所村の再処理工場が稼働することにでもなればさらに増え続けることになります

8月4日の朝日新聞の記事によれば、核問題のアナリストは「米国が生産した軍事用プルトニウムは約100トン。消費するあてもなく再処理を進めれば、これに匹敵する量を日本が持つことになる」と指摘しています。

まさに日本は四十数年のあいだにプルトニウム大国になってしまっていたのです。麻生君流に言うならば、国民の知らぬあいだに、気がついたらいつのまにか日本は世界有数のプルトニウム大国になっていたのです!日本政府は1969年に作られた外交政策大綱の内容を実現することにまんまと成功しているのです

その結果、いまでは次のような政治家の発言が飛び出すまでに至っています。上記の新聞記事によれば、昨秋から自民党の幹事長を務める石破茂氏は、2011年年10月雑誌のインタビューで、「核兵器を作ろうと思えば一定期間のうちに作れるという《核の潜在的抑止力》になっている」ことに原発を維持することの意義があるのだと述べています。まことにあからさまな言い分、思わずホンネが出たというところでせうか・・・

しかし一方において、プルトニウムをため込む日本に対して国際社会から冷たい視線が向けられています。米国政府でさえ、六ヶ所で再処理を推進すれば、北朝鮮やイランに核開発の口実を与えかねないと懸念しているとされているのです。

六ヶ所で再処理を開始すれば、使い道がないままプルトニウムの保有量がますます増える、再処理を中止すれば六ヶ所村の再処理施設に投入された巨額の費用がムダに終わるだけではなく、使用済み燃料の受け入れ先がなくなる、受け入れ先がなくなれば原発の稼働そのものが危うくなる・・・どっちに向かってもデッドエンド・・・

まったく何のあてのないまま現状をダラダラと続けていく・・・・原発問題に関する国の姿勢は、何やら勝算の目途もないまま始めてしまって、あてもなくダラダラと続け、行き着くところまで行くしかなかったあの先の大戦と極めて酷似していると感じるのはGGIだけでありませうか・・・

今日の写真はクローズアップ「もんじゅ」です。「もんじゅ」の背景の碧き日本海を撮ろうとして、まちがって写ってしまった写真です、よろしければクリックしてご覧くださいませ

グッドナイト・グッドラック!
コメント
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