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透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

路上観察今回は道祖神

2010-05-12 | g 道祖神〇

路上観察 道祖神 松本市今井にて 100509

 前稿で取り上げた火の見櫓のすぐ近くにこの道祖神がありました。高さ約80cm。縦長の石、なかなかいい形だと思います。

蓮の花に乗っているのでしょうか。だとすれば、仏教的な意味合いが含まれているのかもしれません。ウィキペディアには**道祖神は、古代から近世に至るまで 時代によって様々な信仰、宗教と融合する。**とありますから。

磨耗していて顔の表情は分かりませんが、仲睦まじい年配の(でもないかな)、庶民的な男女神に見えます。造立年は不明です。この道祖神には裏面に文字の彫りこみがありませんでしたから。

 路上観察の対象は現代建築をはじめ民家(町屋、洋館などを含む)、建築に棲む生き物、火の見櫓、繰り返しの美学、そして道祖神などいくつもあります。街歩きが楽しいというか、忙しいというか・・・。


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― 消火ホース乾燥塔 これは登るのが怖そう 

2010-05-11 | g 火の見櫓観察記

 
これは火の見櫓ではない 松本市今井


路上観察 消火ホース乾燥塔 100509

①屋根の形状と飾り:四角錐ただし「そり」がある。 底面は長方形  

②見張り台の形状と手すり、その他:長方形 手すり子は丸鋼 半鐘無し サイレン有り。 見張り台に登ると揺れないのかな。

③主要構造部の平面形、材質、部材の接合方法:1本柱 角型鋼管 200×200

④梯子:ステップ ボルト溶接止め。端部にナットを溶接止めしてある。

⑤基礎の形状、その他:コンクリート製塊状基礎。

⑥敷地及び周囲の状況、その他:1本柱の火の見、いやこれは消火ホース乾燥柱。これは「おっかなくて」登れない。


 

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昆虫の微小脳は凄い!

2010-05-10 | g 読書日記

■ 『昆虫―驚異の微小脳』 水波 誠/中公新書 をようやく読み終えた。

ミツバチには対称図形と非対称図形を区別するだけでなく、それを一般化する能力があるという。昆虫は視覚的な情報をどのように受容し、どのように処理しているか。

ゴキブリにはゴールの周囲の景色を記憶する能力があるという。このことを確認する実験装置が本書に紹介されている。あることを証明するのに、一体どのような実験をすればいいのか・・・。

ミツバチの8の字ダンスと円形ダンスによる情報伝達。ミツバチは餌場の方向と距離をどのように測るのか、ふたつのダンスの意味の違いを知るにはどのような実験をすればいいのか。



ヒマワリの一種の花の花弁をすべてもぎ取って逆向きに差し込む。こうして花の紫外線吸収領域を外側に向ける。するとこの花に着陸したミツバチは一体どのような行動をするか・・・。花のデザインにも意味がある!

優れた研究者は「なるほど!」な装置を考え、精緻な実験をしている。

最終章「微小脳と巨大脳」を著者は**ヒトの大きな脳と昆虫の微小脳はそれぞれ異なる生き方を実現するために設計されたものであり、どちらが優れているとは簡単には言い切れないのである。**と締めくくる。

昆虫に関する最先端の研究の紹介、解説。一般読者には、というか私の理解力では難解な部分も多々あったが、大変興味深い内容だった。

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路上観察といえば民家

2010-05-09 | g 蔵観察・蔵考〇



 路上観察 諏訪の蔵 100508

下諏訪駅から諏訪大社下社に向かう途中で見かけた蔵。火の見櫓の路上観察を始めちまったが、民家も忘れちゃならねェ~。

屋根が今では珍しい鉄平石の菱葺きということと、破風板が交叉してX印になっていることに注目した。鉄平石を使った屋根の棟納めや破風と鼻かくしとの取り合いなども本来の姿を留めている。

ずっと継承して欲しいこの地方の蔵づくりの技と意匠。

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007 火の見観察はまだ続く

2010-05-08 | g 火の見櫓観察記


007 山形村 唐沢




路上観察 火の見櫓 山形村唐沢にて 100508

①屋根の形状と飾り:切妻屋根 鐘用。柱に付けた平鋼から等辺山形鋼を持ち出して、への字形に加工した鋼板を取り付けている。菱形の棟端飾り。

②見張り台の形状と手すり、その他:無し。

③主要構造部の平面形、材質、部材の接合方法:1本柱、部材は亜鉛メッキ鋼管。

④梯子:棒鋼を付けたバンド、ボルト止め。

⑤基礎の形状、その他:基礎は地表面に露出していない。無い可能性大。

⑥敷地及び周囲の状況、その他:1本脚(既製品)の火の見。これ以上シンプルなものってあるだろうか。あるかもしれないが思いつかない。蕎麦で知られる唐沢集落の先の私有地にある。どんな音がするんだろう・・・。


 

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あばたもえくぼ効果?

2010-05-07 | g 火の見櫓観察記


再掲


 

路上観察 火の見櫓 塩尻市洗馬にて 100505

①屋根の形状と飾り:半鐘の上に切妻屋根 

②見張り台の形状と手すり、その他:見張り台無し

③主要構造部の平面形、構成部材、部材の接合方法:三角形、柱部材、水平部材、ブレースともに等辺山形鋼、50×50×4(?)、きちんと確認しなかった・・・)。 リベット止め(③)。 溶接やボルト止めよりこの方が味があっていいなぁ。

④梯子:主要構造部の1面を梯子として等辺山形鋼で構成している。 上り降りするとき手でつかみにくいかもしれない。

⑤基礎の形状、その他:コンクリート製独立基礎だと思われるが地表面に露出していなかった。コンクリートも必要最小限で済ませているはず。

⑥周囲の状況、その他:簡素な造り。ソーラー発電パネルとボックス、照明付き。  「あばたもえくぼ効果」と名付けるが、それによって、火の見櫓って他の用途の鉄塔とは違って、違和感なく地域に溶け込んでいて、親しみやすい。


この火の見櫓は掲載済み(100505)

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006 洗馬の火の見櫓観察記

2010-05-05 | g 火の見櫓観察記

 
006  路上観察 火の見櫓 塩尻市洗馬にて 100505

①屋根の形状と飾り:六角錐 頂部は避雷針か。まきひげはない。

②見張り台の形状と手すり、その他:六角形、等辺山形鋼の手すり、丸鋼の手すり子。

③主要構造部の平面形、材質、部材の接合方法:三角形、部材は等辺山形鋼、柱は1本ものでジョイントが無い。2段のブレースは丸鋼。柱に溶接したガセットプレートに溶接している。リング式ターンバックル。3本の等辺山形鋼と丸鋼でラチス状の柱脚を構成している。

④梯子:肉厚のフラットバーと丸鋼

⑤基礎の形状、その他:コンクリート製独立基礎

⑥周囲の状況、その他:ソーラー発電パネルとボックス、使途は不明


等辺山形鋼の水平部材と丸鋼ブレースをガセットプレートに溶接している(左)
柱脚と基礎の様子(右)


 

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003 004 005 風景に馴染む火の見櫓

2010-05-05 | g 火の見櫓観察記



 
003  塩尻市洗馬芦の田

 
004  塩尻市洗馬下花見

 
005  塩尻市洗馬岩垂

 世の中に鉄道大好きって人、多いですね。それぞれこだわりどころが違っていて、自分の世界を極めるべく、奮闘努力な日々でしょう。 

「撮り鉄」、鉄道写真大好きって人たちもまた多いと聞きますが、撮影条件にこだわりがあるらしいですね。トンネルから出てくるところ限定、カーブを走るところ限定、夕日が背景に入っていないとダメ、駅舎を同時に収めるとか、花咲く野を走るところ限定とか。

火の見櫓大好きって人もどうやら多そうです。ネット検索してみると、いろいろヒットしますから。今回は「撮り火の見」。火の見櫓のある風景ということで。

田舎の風景に素朴な火の見櫓ってよく似合うなあ、と思います。そこで暮らす人々の人柄というか地域柄のようなものまでもにじみ出ているように思えます。

「火の見櫓のある風景」を今年は撮ろうと思います。雪が似合う火の見櫓もあるでしょう。探せば桜の近くの火の見櫓も見つかるかもしれません。保育園の近くだと、園庭で遊ぶ園児たちの後方に火の見櫓を配した写真が撮れるかもしれません。

楽しみが増えました。 今回は塩尻市洗馬(せば)で撮った火の見櫓を載せます。  


 

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002 鄙里の火の見櫓観察記

2010-05-05 | g 火の見櫓観察記

 
002




路上観察 火の見櫓 長野県朝日村西洗馬にて 100505

①屋根の形状と飾り:三角錐 カールしたひげが3本。

②見張り台の形状と手すり、その他:隅切りした三角形、等辺山形鋼の斜材で補強。丸鋼縦桟のシンプルな手すり。打鐘法表示板設置。

③主要構造部の平面形、材質、部材の接合方法:三角形、部材は等辺山形鋼。柱相互の接続部はボルト止め。3段の斜材(ブレース)の1段目は丸鋼。柱にリベット止めしたガセットプレートを貫通させ、外側でボルト止めしている。リング式ターンバックル。

2、3段目は等辺山形鋼をガセットプレートにボルト止めしている。交叉部もボルト止め。1面はアングル材を等間隔に渡して梯子を兼ねている。

④基礎の形状、その他:三角形のコンクリート塊状基礎。柱材を基礎天端に直接埋め込んでいる。

⑤周囲の状況、その他:のどかな山里、後方の木々の緑が眩しい。火の見櫓にスピーカーや照明は付けていない。シンプル、すっきりデザイン。  


 

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001 火の見櫓っておもしろそう

2010-05-04 | g 火の見櫓観察記

 
001






路上観察 火の見櫓  大町市美麻にて 100504

木造の火の見櫓を見つけた!  

次のようなチェックポイントを挙げて火の見櫓を観察してみよう。

①屋根の形状と頂部の飾り:三角錐 飾り無し。小屋組みを撮ろうと思ったが、まだカメラに慣れていないため(などと言い訳するが)設定を中央重点測光に変更できなかった。ああ、アナログ中年のバカ。→そうか、画像を加工するという手があるじゃないか! アナログ中年、ちょっとオリコウ!?

梁を渡して束(写真には写っていないが)を建て3本の隅木を受けている。各面、垂木を2本ずつ放射状に掛けている。

②見張り台の形状と手すり、その他:三角形 手すり無し。但し斜材が恐怖感を少し和らげているかもしれない。

③主要構造部の平面形、材質、部材の接合方法:三角形 木造 接続部(継ぎ手)は確かそぎ継ぎボルト止めだった。4段の斜材(筋かい)は片掛け。段ごとに向きを変えている(構造上当然か)。

④基礎:御影石の柱と丸太柱をボルトで止めている(きちんと確認しなかったが、たぶん)。埋設部は不明。

⑤周囲の状況、その他:周囲は田畑、道路沿いに単独で建っている。下の写真で火の見櫓の後方に柱と重なって写っているそば屋まで出かけてこの火の見櫓に気がついた。  

今回はチェックポイントを決めていなかったのできちんと観察できなかった・・・。次回からはきちんと観察しようと思う。

火の見櫓にもいろんなデザインがあっておもしろそうだ。 


 追記:現在はこの場所から移設されている。(160605)

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本棟造を路上観察する

2010-05-04 | g 民家・町屋の観察〇


路上観察 烏おどしと懸魚 山形村にて 100502  

 本棟造は松本平に広く分布している民家、端正で力強いデザインだ。勾配の緩い大屋根の棟端を飾る「烏おどし」。この飾りを「雀おどり」としている文献もあるが、「烏おどし」とは本来別のものと捉えた方がいい(と、以前も書いた)。

「雀おどり」は棟で交差させた破風板の小口を板で塞いだ結果出来るひし形の中を飾ったもの(写真②)。

「烏おどし」には不吉な鳥とされる烏が屋根にとまらないようにおどすという拒絶の意味が、「雀おどり」には雀が屋根で楽しそうに遊ぶのを歓迎するという意味が込められているのだろう。

昔は木でつくられていた烏おどしだが、今はこのように鉄板で包まれているものが多い。包み方はいろいろ。板金屋さんにそれぞれ流儀がある(写真③)。

棟木の小口に付けられている懸魚(げぎょ)に注目。何をモチーフにしているのかわからないが、とてもモダンなデザイン。

長い年月が民家のデザインを練り上げてきた。


雀おどり 茅野市にて


烏おどしと懸魚 朝日村にて



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パスタマシーンの幽霊

2010-05-04 | g 読書日記



 書店に川上弘美の新刊があった。『パスタマシーンの幽霊』/マガジンハウス、ちょうど10文字のタイトル!

雑誌「クウネル」に連載中の短編小説を収録した本で、2006年の『ざらざら』に続く第2弾。

「海石(いくり)」
**あたしたちはときどき、穴から出て、町へさまよいだします。五十年に、一度くらい。
あたしはちょうど、穴から出ていって、幾人かのひとと、しばらく一緒に住んできたところです。**
**あたしたちの「好き」は陸のいきものの「好き」とは違うから、だめなんです。**

海石というのは陸にあがって女のひとそっくりになった海の生き物に男がつけた名前。川上弘美の小説にはときどき正体不明な生き物がでてくる。あたしって一体どんな生き物なんだろう・・・。

「ブイヤベースとプーリード」
大学4年生の恵一とあたし。恵一が故郷の岡山に帰って家業を継ぐことになって・・・、でもあたしは東京をどうしても離れたくなくて、別れを決めた。で、フランスへお別れ旅行に行くことに。

フランスでいろいろあったふたりだったが、**もう一度やり直したいと言いだしたのは、どちらからだったろう。マルセイユの港のベンチで、あたしたちは海を見ながら肩を並べ、少しだけ泣いてから、しまいには固くだきあった。
あたしと恵一は、今年銀婚式を迎える。**

お別れ旅行のはずが、結婚しよう旅行に。

若い女性の恋愛模様あれこれ。久しぶりに小説を読んだ。

 

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安曇野の道祖神を巡る

2010-05-02 | g 道祖神〇


松本市梓川小室の道祖神 文久3年

文字と祝言像 男神の持つ盃に提子で酒を注ぐ女神 


安曇野市堀金の道祖神 文化13年

鳥居の中に立つ抱肩握手像


安曇野市堀金の道祖神 詳細不明

摩耗が進んでいて像が不鮮明だが、そのことが素朴な印象を与えてる。

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ブックレビュー 2010.04

2010-05-02 | g ブックレビュー〇


4月のブックレビュー

 何を考えたか、しばらく10文字タイトルにすると書いてしまった。で、今回も10文字にした。 

このところ読書量が減っている。時間をブログにとられているとすれば、本末転倒、いや本ブログ転倒か。

『進化の設計』佐貫亦男/講談社学術文庫  航空工学が専門の著者、自然(造物主)がデザインしてきたさまざまな動物を専門の視点から評価する。

たくさんのイラストが載っているが、それらを見ると、造形的に美しい動物もいるし、そうでない動物もいて、デザイナーの苦労が分かる。

トンボは一度姿を消して、その後ほとんど同じデザインで再登場して、現在に至っている。どうやら、トンボは造物主お気に入りの作品のようだ。 著者も傑作設計だと評価している。

『ガラパゴス化する日本』吉川尚宏/講談社現代新書  ガラパゴス化という言葉をこの本で知った。日本が独自進化して世界から逆にかけ離れてしまう現象。ガラパゴス化は日本のあらゆる分野で起こっている。携帯電話、電子マネー、大学・・・。脱ガラパゴス化の方策とは。

『9坪の家』萩原 修/廣済堂出版  仕事を家に持ち帰るのではなく、仕事の家を持ち帰った著者。家は生き方を変える。著者は家によって生き方を考えさせられ、会社を辞める。

『日本の伝統建築の構法 柔軟性と寿命』内田祥哉/市ヶ谷出版社  構法という視点で語る日本の伝統建築の魅力。

5月、木々の緑が鮮やかな季節になった。野に出よう!

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