低過庵
低過庵は動く建築だ。
低過庵(2017年)
屋根がスライドして開く。
階段を4、5段降りて躙り口から茶室に入る。広さは3帖強くらいか。
屋根が閉じていて内部はかなり暗かった。しばらくして、茅野市の職員が屋根をスライドさせて開ける。眩しいほど明るく感じる。高過庵が見える。
壁炉(などという呼称があるのかどうか) 黄色味を帯びているが、左の写真と同様、天井の漆喰も白色。
屋根が解放されて、高過庵が見えている。
壁は杉の積層材。帯状にマスキングしてから漆喰を塗って仕上げている。約1.5m地中に埋まっているとのこと。だが、湿気っぽくない。
壁に付けた短い握り棒に掴まると登りやすい。こういう配慮がうれしい。
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3つの茶室の内部を同日に見学できたのは実にラッキーだった。 このような建築を発想できるのは、藤森さんが旺盛な知的好奇心と遊び心を持ち続けておられるからだろう。次なる作品の出現を楽しみにしたい。