透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

14茅野市宮川 酒室神社の狛犬

2023-06-04 | C 狛犬

480
 茅野市宮川の酒室神社を再訪した。狛犬をもう一度見たくて。

既に書いたことを繰り返します。神社の参道や拝殿前に鎮座する一対の狛犬(参道狛犬)は別々の霊獣で、拝殿に向かって右が獅子、左が狛犬(想像上の動物)です。狛犬は頭に角がある一角獣。この神社の狛犬の後方は拝殿ではなく、社務所です。敷地の状況による制約があったのかどうか、拝殿は上掲写真の左隅にチラッと写っています。

仁王像と同様に獅子は阿形、狛犬は吽形。いつ頃からか、狛犬の頭の角がなくなり、獅子と狛犬の違いは口を開けているか、閉じているかだけになってしまっています。

さて、酒室神社の狛犬。向かって右側の獅子に本来ないはずの角があり、左側の狛犬には角の代わりに団子のような宝珠が付いています。また、口の開閉を見ると、獅子は当然開けているけれど、閉じているはずの狛犬(写真②)も歯が見え、口を開けているように見えます。5月16日に初めて見た時にこのことに気がつき、もう一度見たいと思った次第です。








真横からも、獅子も狛犬も口を開けているようにしか見えなません。角と宝珠を除き、両者の姿の違いが分かりません。体の巻き毛も尾の様子も同じにしか見えません。

後ろから見たらどうだろう・・・。




違いがわかる男のコーヒーも飲みますが、この獅子・狛犬の違いがわかりません・・・。


国立国会図書館デジタルコレクションのデータ

酒室神社の獅子に角があるのは、1794年(寛政6年)に刊行された『諸職画鑑』というイラスト集の獅子(右側)に角が描かれていたために、それを参考にしてつくったことに由るのではないか、と思いました。

明治初期までに、イラストの間違いに気が付き、角付き獅子は彫られなくなった、といいます。ならば、酒室神社の獅子・狛犬は江戸末期ころまでに彫られた古いものかもしれない・・・。


台座の刻字は昭和十一年七月、としか読めません・・・。では、なぜ?

分かりません・・・。


酒室神社は諏訪大社上社の末社 ご祭神は酒解子之神(さけとくねのかみ)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。