■『日本列島はすごい』伊藤 孝(中公新書2024年)を読み始めた。
この本の序章に産業技術総合研究所(産総研)の地質調査総合センターが運営する「地質図Navi」が紹介されていた(8頁)。ネットで検索してアクセスしてみた。地図情報に落とし込まれた様々な情報が公開されているすごいサイトだ。
読み進むとこの地質図Naviの海面上昇シミュレーションを使って海面を約プラス70mした時とマイナス123mした時の日本列島の姿が掲載されていた(29頁)。これは地球上のすべての氷床の氷が溶けたとき、海面が約70m上昇すると言われていることと、2万年前の最終氷期の最寒期には海面が123m低下していたとされることにより決められた数値。
この海面上昇シミュレーションを使って試してみた。現在より水位が25m上昇したら、どうなるだろう・・・。25mという数値に特に意味はない。ただなんとなく。海面が25m上昇すると、房総半島が切れて島になる。関東平野がかなり水没する。北海道も二つに分かれてしまう。佐渡も二つになる。
地質調査総合センターウェブサイトの「地質図Navi」の海面上昇シミュレーションによる試行図
この本に過去2万年間の海水準の変動グラフが載っている(27頁)。そのグラフから約2万年前から約7000年前にかけて、100m以上海水面が上昇したこと、それ以降はほとんど一定で非常に安定していることがわかる。もし、25m上昇すれば東京は海上都市となる。いや、これはSFの世界。でもその場合、交通、情報、エネルギー、上下水などのインフラはどうするんだろう・・・。技術的に解決することができるのだろうか。やはり首都機能移転かな、標高の高い松本に。