■「市民タイムス」は長野県の中信地域が対象エリアのタブロイド紙。5月27日付 同紙に「火の見やぐら 相次ぎ撤去」という見出しの記事が掲載されたことを知って、コンビニで買い求めた。
記事には本年度中に撤去予定という里山辺の火の見櫓(新聞記事では「やぐら」とひらがな表記されることが一般的)のカラー写真が載っていた。この火の見櫓は2020年の4月23日に見た。その後2022年の11月12日にも見ているが、その時に新聞記事の写真とほぼ同じアングルで、写真を撮っていた。 新聞の写真と上の写真を見比べると、風向計の向きが違う。どうやら屋根のてっぺんの風向計は今も動くようだ。
― 松本市里山辺 3柱8〇型ショートアーチ脚 2022.11.12
この火の見櫓の建設年は分からないが、見張り台下の櫓の部材構成から古いタイプではないか、と思われる。記事には松本市は昨年度までの5年間に13基を解体し、今年度中に10基前後の解体を予定しているとある。消防団から40基以上の撤去要望が寄せられているということも記事にある。
火の見櫓は本来の役目を終えて、サイレンを設置したり、消火ホースを干すために使われているものもあるが、メンテナンスされることもなく、錆びているものが多い。中には屋根が欠損しているものもある。
時の流れはどうしようもなく・・・。この火の見櫓に上って半鐘を叩いたことのある人は、この火の見櫓の前で記念写真を撮って欲しいなぁと、火の見ヤグラーは願う。
鉄道車両のラストランはテレビや新聞でよく取り上げられるが、火の見櫓の撤去が取り上げられることは稀だ。記事にしていただいた「市民タイムス」に感謝! ありがとうございました。