

朝日村歴史民俗資料館にて
■ 長野県朝日村には縄文時代の遺跡が複数あります。それらの代表・熊久保遺跡で出土した縄文時代中期の土器には唐草文が施されています。生命再生の願いを蔓草の生命力に託したのではないか、と想像します。


茅野市尖石縄文考古館にて
国宝の土偶・縄文のビーナスの頭部にも渦巻きが描かれていますが、これは生命再生(子孫繁栄)の願いを込めたデザインでしょう。

諏訪市岡村の火の見櫓
4,5000年前の土器の文様(① ②)と同様の飾りが火の見櫓の屋根にも付けられています(⑤)。祭り神輿や灯籠などにも見られるこの様な飾りを「蕨手」と呼んでいます。山菜の蕨ですね。でもそれがなぜ火の見櫓に? 群馬のヤグラーさんは水の渦巻きではないか、と指摘しておられます。なるほど、火除けの願いが込められていると解することに無理は無いと思います。蔵の牛鼻に水や龍の文字を描くのも同じ願いです。
蕨手、このデザインの意味についてあれこれ考えるのも楽しいです。
FBの記事(2023.04.11)に加筆して掲載しました。
FBの記事(2023.04.11)に加筆して掲載しました。