透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

上田市真田町長の火の見櫓

2022-08-29 | A 火の見櫓っておもしろい


1383 上田市真田町長 4柱4〇型たばね脚 撮影日2022.08.25


街並みが一望できる立地。


サクラの木に隠されていて火の見櫓の全形が見えない。


残念ながら全形を写すことができるポイントを見つけることができなかった。


鉄のモダンアート。


柱と横架材から成る門型フレームに内接する半円形のアーチ部材を用いて、ぴったり柱に接するアーチ下端から柱に沿わせて基礎まで伸ばしている。たばね脚は幾何学的にこのような納め方しか考えられない。例外的にこれとは違う納め方が見つかればおもしろいが・・・。

 
「建設 昭和35年10月 眞田區」と記した銘板 リング内に一文字ずつ収めた分団名


上田市真田町長の戸沢地区の「電飾火の見」を見に行った際に観察した火の見櫓は以上の14基。本稿でそれらの紹介終了。


上田市殿城の火の見櫓

2022-08-29 | A 火の見櫓っておもしろい

 上田市は南北に長く、ピーナッツの殻のようにすっきりした形ではないが中央がくびれていて、そこを千曲川が流れている。北陸新幹線と国道18号も千曲川沿いに通っている。上田市の北部、千曲川の北側の地域には火の見櫓が多いという印象だ。車で走っていても視界に次々火の見櫓が入ってくる。

殿城地区に立っているこの火の見櫓は背が高くて遠くからでもよく見える。まさにランドマーク的な存在だ。既に観ていることは分かっていたが、またひきつけられるように火の見櫓の許へ向かった。


(再)上田市殿城 4柱4〇型たばね脚 撮影日202.08.25


なぜこれ程まで高くしたのだろう・・・。見張り台の高さは優に15、6メートルはありそうだ。




見張り台と踊り場の手すりのデザインは同じで、エレガントな飾りがついている。


脚元にも半鐘を吊り下げてある。見張り台に登るのは相当大変だろうから、半鐘の脚元設置は当然といえば当然。


 


上田市漆戸の火の見櫓

2022-08-29 | A 火の見櫓っておもしろい


(再 過去ログ) 上田市漆戸 4柱4〇型BC前たばね脚(BC: ブレース囲い)撮影日2022.08.25

 狭い坂道を通って、火の見櫓に到達した。初めての観察かと思ったが既に2016年の10月に観ていた。落ち着いた雰囲気の集落にすくっと立つ火の見櫓。なかなか魅力的な田舎風景だ。道沿いに花が咲いていたらもっと良かっただろう・・・。


東北信の火の見櫓は直線的に逓減しているものが多い。7段の垂直構面のブレースの内、リング付きは下2段のみ。


平面が4角形(四角形という表記が一般的だが、敢えて角数を数字で表記している)の屋根と円形の見張り台という組合せは東信地域では7割近くを占める(218/314)。屋根と見張り台は大きさのバランスがよく、端正なつくりで美しい。6年前と変わらず木槌を吊り下げてある。


中南信の大型の火の見櫓の踊り場は見張り台と同じ様なデザインのものが少なくないが、東北信の踊り場は簡素なつくりのものが多いという印象。脚をタイプ分けをして、分布傾向を把握したように、踊り場についても調べてみたい。

2016年の脚部の観察では**脚元は正面のみアーチ部材を使い、櫓内部に入ることができるようにしている。**と書いている。まだこの時は脚の型を分類して名前を付けるということをしていなかった。今なら「ブレース囲い前たばね脚」とタイプ名を書くことができる。対象物きちんと認識するためには名前が必要だ。

東信地域ではこの複合型は少なく、1割もない(18/267)。北信地域ではこの型が最も多く、4割超(123/291)。この違いは一体何に因るのだろう・・・。


♪ 見上げてごらん 昼の見張り台 ぼくらの見張り台 

ガッチリとした鉄の工作物。レトロな街灯がアクセントになっている。消防信号板とこの街灯がこの火の見櫓のアクセント。なかなか好い。