480
■ 鉄塔写真家・ふじのえみこさんの作品展が大町市で開催されていることを知り、在廊日の昨日(9日)出かけてきた。火の見櫓も鉄塔の一種でありから、ふじのさんとは鉄塔仲間、ということになる。会場の「ホッと一息・・・森の休息」の細長~いスペースに展示されている写真には主題の鉄塔をかなり遠くに置き、手前に建物や花などを大きく配した作品が何点かあった。そう、北斎の富嶽三十六景の「尾州不二見原」のように。
360
自筆のプロフィールに「鉄塔と自然」と「鉄塔と人々の暮らし」という写真のテーマが記されている。鉄塔を人と人の心をつなぐものと捉える彼女の感性が撮影した作品は単なる「鉄塔のある風景」ではない。
ただ単に火の見櫓を分析的に捉えるのではなく、人々の暮らしとの関わりを表現したいと作品を一通り見て強く思った。
(再)大町市平 撮影日2022.08.09
このような「火の見櫓のある風景」は記録写真としては有用だと思うが、「火の見櫓と人々の暮らし」ということになると、このような単なる風景写真を越えなければ・・・。
ふじのえみこ 「鉄塔写真展 縷々電々」
会場:大町市「ホッと一息・・・森の休息」
会期:8月28日まで(月曜休み)