透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

いつか弘前へ

2012-12-18 | A あれこれ



 先日忘年会の席で友人から弘前の観光パンフレットをもらった。

行ったことがないから知らないが、弘前には明治、大正期の洋風建築が数多く残っているようで、パンフレット「弘前散策」には何棟も紹介されている。堀江佐吉という津軽藩のお抱え大工の5代目が函館で洋風建築の基礎を学び、弘前で数多くの洋風建築を手がけたということだ。

消防団の屯所も2棟載っている(パンフレット表紙の写真がその1棟)。望楼付きの洋風建築の消防屯所が弘前には何棟もあるのではないか。ならば是非見に行きたいと思う。

冬、荒涼とした日本海を見ながら列車で北上するという演歌な旅(などという表現をしていいのかどうか)をしたいと以前から思っている。鄙びた温泉宿で雪見酒。人生ってなんて寂しいんだろうと涙し、ひとり飲む・・・。

春、津軽平野がリンゴの花に白く染まるころ行ってみたいとも思う。そう、吉幾三の演歌の世界へ。望楼にはリンゴの花がよく似合うと思うがどうだろう・・・。



 


「漱石の長襦袢」を読む

2012-12-18 | A 読書日記



 作家・半藤一利氏の12回の特別講座をまとめた『幕末史』。幕末、ペリー来航から明治初期、西郷隆盛の死までの激動の25年間。

歴史に疎いので、例えば道祖神に彫り込まれている建立年(江戸末期が比較的多い)を見てもその頃、この国でどんなことが起きていたのか思い出すことができない。

「幕末史」に詳しければ、安政という年号から直ちに「安政の大獄」が浮かぶだろう。文久からは生麦事件、薩英戦争等々、昔日本史の教科書に出てきたいくつかの出来事が浮かんでくるだろう。まあ、この位のことは覚えているが(と見栄を張っておく)、その内容となるとあやしい。

「幕末史」を教科書で復習してもおもしろくない。ということで、『幕末史』半藤一利/新潮文庫を読んだ。文庫本で500頁、分厚い本をようやく読み終えた。歴史の解釈は人によって異なるから、半藤史観に基づく講義にも異論はあるだろう。

司馬遼太郎の「幕末維新もの」を読み直すのもいいかもしれないが、例えば『竜馬がゆく』文春文庫は全8巻、おもしろくて読みやすいとはいえこの長編を再読することはないだろう・・・。



でも幕末に起きた12の事件をあつかった『幕末』文春文庫などは読み直してもいいかもしれない。


さて、次は半藤一利氏の奥さん(半藤末利子さん、夏目漱石の孫)が書いた『漱石の長襦袢』文春文庫を読む。