■ 雁木。かつては東北から山陰にかけて雪国に広く分布していたのですが、その姿は次第に消えています。でも上越市の高田にはまだ雁木が残っていました。
持ち帰ったパンフレットによると高田の雁木は総延長が16kmで、全国一の長さなんだそうです。ここに高田の人びとの助け合い、ゆずり合いの精神、そして優しく、あたたかい心を見ることができます。高田の雁木のルーツは江戸前期にあるとのことですが、地元の人たちは雁木をそしてその精神を今日までずっと受け継いできたのですね。
通りに家が面していない場所でも写真のように雁木は途切れることなく続いていました。ポストが設置され、ポスターが張られ、柱に付けられた竹の花入れに花が飾られています。ここは地元の人びとのコミュニティー・スペースとしても機能している、そう思います。
人びとの日々の暮らしが通りの表情に程良く出ていること、そう、あくまでも適度に。これは魅力的なまちに欠かせない大切な要素だなって雁木通りを歩いて改めて思いました。
メモ)
・日本の道空間における私的領域と公的領域のあり方
・縁空間、中間領域
・リンケージ
・まちなみの魅力とは何か