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透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「ざらざら」

2011-04-13 | g 読書日記



 ようやく『ざらざら』川上弘美/新潮文庫を読み終えた。雑誌「クウネル」などに発表した掌編小説をまとめたもの。描かれる様々な恋模様。

**六年前に学生時代から続いていた恋人と別れた時の眠さとは、ちょっと違う眠さである。あのときの深い深い眠さではなく、もっと体の表面だけにはりついているような眼さ。**

**大きめのおべんとう箱ほどの大きさで、セルロイド製だった。色は桃色。ピンク、というよりも、桃色。** 

どう表現したらいいだろう、と思うようなことを川上弘美はあっさりと上手く表現してしまう。才能だな、と思う。

この本は桜の木の下のベンチに腰掛けて缶ビールでも飲みながら読むのがいいかな。川上弘美の作品については、なんだかいつも同じことを書いているような気がする・・・。

コメント
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