局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

始めてしまった・・・・白磁ペイント

2006-08-30 23:04:52 | 描く
私はモノを始めるのは結構慎重な女である。
面白そうだな~ と 思っても飛びつくことはまずなく、色々調べたり人に聞いたりしてから始める。
なぜって それは・・・・ 自分が止めるのが下手な女って自覚があるからなのよね。
一度始めると 止めるのが非常に惜しくなり 結局続けてしまう。

しかし 今日からまた新たなモノを始めてしまった。
ヨーロッパ絵付けである。
これまでオランダのデルフト技法(一筆描きっぽく描ける)で描く簡単な絵付け(ポタリー)はしていた。それも止めるに止められず、結局いまだに細々と続いている。その間に家の食器棚には どれだけの皿があふれたこどだろう・・・
だから、これ以上に奥深く、かつ 時間と手間ヒマとお金がかかりそうなヨーロッパペイントだけは憧れはしていても 足は踏み入れまいと固く誓っていたのに~~~

それについ最近まで、ヨーロッパ彩画にはかなりのハードルがあった。それは絵の具の調整が難しいことだった。粉状の絵の具をオイルで練り、一定の固さにしあげる。大きな作品だと、いざ描き始めるまでに一時間はかかってしまう。オイルも独特な臭いがするし、これは勘弁だな~ 止めとこうって自分へのブレーキになっていたのだけど・・・

ところが、まったくありがた迷惑にも 日本ヴォーグ社は 白磁ペイント絵の具という非常に簡便な絵の具を開発して、発売してくれちゃったんである。
これだと、普通の水彩絵の具のように最初から使える。色の混合もできるし、パレット上で水分が蒸発して固くなったら水を加えてパレットナイフで混ぜ混ぜすれば元通りになってしまう。白磁への定着もいいし、焼くと結構な色艶も出る。
こんなものがあったら 始めちゃうではないか・・・・

10年来の私のトールの先生も、「ヨーロッパ絵付けは究極の趣味よ 元々日本や中国で始まったのがヨーロッパに渡って普及したんですから、私達がその技法をまた受け継いでいかなくちゃ!今がやり時よ、トールより人口少ないし、絶対後悔しないから~~ 一緒に素敵な作品を作りましょうよ!」 とか 誘惑するんだもの。

それで今日体験レッスンで作ったはじめての作品がこの小皿 まだ焼いてはいないけどなかなか可愛くできた。しかし、かなりの集中力が必要な細かい作業なので終わった後死んだ。

先生の作ったカリキュラムを見ると 基礎コースの小花からはじまって景色や金彩、ヘレンド風バラなどを経て、講師科にいたるとマイセン風ブルーオニオン、アウガルテン風、マイセン風シノワズリーと魅惑的な項目が並んでいる。
それに行き着くのは少なくても3年はかかりそうだけど、すでにはまりそうな自分である(元々なんか作るのが好きなんだと思う)

また、お皿やカップのスペースを作っておかなくてはなあ・・・
それより、自宅で使える焼成用の窯を買うのは絶対に避けたい。
20万くらいで家庭用コンセントが使えるって説明は読まなかったことにしておこう。先生のところで500円払って焼いてもらうことにしようと思う。

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初「IKEA」!~娘の部屋のアトリエ化計画

2006-08-29 19:02:13 | 日々の生活
娘が帰って来る前に計画していた事は、彼女の部屋をアトリエ化することだった。
美術系にすすんだ彼女が自分の部屋では課題その他ができないと、リビングで作業するので次の朝 散らかったテーブルが、私の切れる原因になっていたから。
 
ってことで 話題のIKEAに行くことにした。購入目標は 娘の作業台になる机、椅子、リビングに置くCDラック、クッション、分別できるゴミ箱 である。

Yちゃんと青山で別れて、地下鉄と京葉線を乗り継ぎ南船橋まで行った。夫はちょうど、前の日から千葉方面で仕事していたので現地待ち合わせである。(夫は車)

新木場で乗り換えて(海が見える~) など 遠足気分で電車の窓からの景色を楽しんでいたら、メール着信。
「イケアに着いたよ 広すぎる、子供が多すぎる、ガム買ってきてくれ」
断っておくが 夫は私よりは心の広い男である(笑) 小さい子は嫌いではないし 接しなれてはいる。ただ、しつけの悪い子供の親が嫌い(これは共通認識) それと買い物嫌い、人ごみ嫌い、待つのが嫌い。
私は 夫とIKEAに行くのは結構冒険だと思っていた。TVの報道や行った友人の話やネット情報では 結構スタイリッシュな物が安く買える半面、途方もなく込んでいて、広くて、品切れも多くて、店員対応もイマイチ、家族連れが多い、レジで待つ という 夫にとってかなりイライラする原因になる要素が満ちあふれている ということだったからである。
しかし、非力な私だけで、セルフサービスで家具を買って車で運んで、なんてとうてい不可能ではないか、 ここは少し機嫌をとって 男手を確保しなきゃ と 思っていたのだが、入って10分で このメール・・・ 先が思いやられると思いつつ、ガムとチョコレートを買った。少しは血糖値をあげてイライラを解消させておかねば・・・
メールより20分後に現地着。すごく広い。ただ思ったより 混んではいなかった。後でわかったことだが、夫が最初に行ったところはキッズスペースだったのだ。 オフィスの机や椅子のコーナーなどは子連れは殆どいなかったし、夫もチョコレート効果で機嫌も直り、ゆっくり机の大きさを測ったり、椅子のすわり心地を試したりできた。

一時間足らずで だいたい思い通りの 机と椅子とCDラックとクッションを選び、(ゴミ箱は気に入ったのがなかった)セルフスペースに。ここで自分で 各々のパーツをカートに積んでレジに進むわけだが、品切れもなく レジも全然待つこともなくてスムーズに済んだ。一応買い方の下調べしてたことも大きいと思う。行かれる方はHPで見て予習することをお勧めしたいと思う。
(思うに、夏休み最後の日曜日、家族連れは宿題の追い込みで忙しかったのではないだろうか? TDL客のいるはずの京葉線もすいていたし、帰り道もららぽーと近辺は多少渋滞していたがその後はスムーズ 都心も閑散としていた。)

昨日、会社でIKEA経験済みの同僚男にスムーズっぷりを話したら 日曜日にそれは信じられないと言われた。彼はかなり大変な思いをしたらしい。
一つ 気に入らなかったのは エレベーターの誘導係。
そういう状態でかなりすいていて エレベーター待ちの客も少なかったにもかかわらず マニュアル通りに一つのエレベーターに客を詰め込もうとする。「カートは3列にしてください。」「奥につめてください。」と機械的に、しかもぶっきらぼうに繰り返して無理やり詰め込むもんだから、お互い大きい物や長い物を持った客同士 とても 気疲れする。混んでる日なら我慢するけど、こういう日は多少待たしてもゆったり乗せればいいじゃないか と 思った。
せめて詰めさせる時には反対側のドアが開く事を知らせるとか。。。

頭を使ってよね、 客を上手に誘導するにはさ。

そう言えば ここでの買い物は 30000円でおつりが小銭数枚。家具をこれだけ買ったって言うのに信じられない値段である。やっぱり安く買うって言うのは多少の忍耐が不可欠ってことなのかしらねえ。

しかしさ、家に帰って組み立てするのよね~ 昨日は仕事してからやりましたよ。夫と息子との共同作業だけどね。組み立てもはめ込みくらいで済むだろうと甘くみていたら、何年かぶりに釘まで打つはめになってしまった。まあ私はこういうこと好きだから面白かったけど。
CDラックと椅子の組み立てはできたけど、大物の机(両バタテーブルで大きさの変えられるもの)はこれからだ。

写真は 買ってきたクッションの間でくつろぐ犬。このクッションカバーは2枚組で2400円。結構刺繍やリボンワークで凝ってるんだなあ これが。

また行ってしまいそうなIKEA。組み立て終わったものはまたアップします。




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買い物デイ~三崎商事セール(Vol.2)

2006-08-27 22:12:07 | 着る
Vol.1から読んでね

私は小柄だから 輸入物は殆どダメなんだけど、ドルガバやスプンティーノ、ビブロス ジェニーのSやXSだったらどうにかなる。
その辺をキョロキョロ探していたら スプンティーノの白いカプリパンツを発見。なんと 18000円→1000円! 花模様の地紋が入っている白地で、恵比寿の三越でこの生地のブラウスを見たばかりであった。試着せずに即買い(この値段じゃ 犬の散歩着にしても惜しくないし) 帰って試着したらピッタンコだった。よそ行きに昇格(ユニクロより安い。もう一着黒を買っとけばよかった)

その後 ビブロスの今期物のワゴンから 時間セールで3掛け(!)のシャツを掘り出す。写真じゃわからないけど オーガンジーのタンクトップにテレンとしたレーヨン素材のTシャツがくっついていて立体裁断の凝ったつくり、背中と裾にビーズ刺繍が散りばめられアシメトリーでかたっぽの肩が出るというものである。3掛けだから ちょっと 遊びっぽいものでも買っちゃえと購入。34000円→10200円

Yちゃんと待ちあわせ場所にいったら 彼女もしっかり ドルガバの パイソン柄のTシャツとお揃いのチュニック(パイソンの縁取りにシルクの透ける素材のもの)をゲットしていた。なかなか日本人で着こなすのは困難だと思うけど彼女なら似合いそう。
なんと 240000円→36000円! 割引率では負けた。
彼女に「局ちゃんって こういう所で買い物してるんだ~ 上手ねえ~」と言われ いつも着ているものをいかに安く買ってるかがばれちまった気もしないでもないけど、まあいっか。

しかし、こうなると定価っていうのは何なんでしょうかね? 時間と根性があれば、やっぱりセールに走るなあ 私は。戦利品って感じがするし。

お互い満足して青山一丁目の駅で別れる。
彼女は神宮前のジムへ 私は夫と待ち合わせしている南船橋へ

話題のIKEA初体験で 買い物デイはまだまだ続く。
IKEAも面白かったけど 明日にします。
ここでもまあ満足、でも疲れました。
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買い物デイ~三崎商事セール(Vol.1)

2006-08-27 21:41:42 | 着る
今日は朝から一日ショッピングをする予定をたてていた。

三崎商事はイタリア物輸入のアパレル会社だけど こちらにはお世話になってます。
プロパー買い嫌い(貧乏なのにいい物は欲しい)の私にとってここで掘り出し物を見つけるのは腕が鳴る行事です。

今日のセール友達は声楽家のYちゃん タッパもあってグラマーな彼女はマダムっぽいものが似合う。ドルガバもあるわよ って 言ったら 行く行く~♪ と 付き合ってくれた。
会場について 30分後に待ち合わせして個々に掘り出しに行く。今日は 北京に一緒に行った ご夫婦のお礼の物と(セールでお礼を買うのもセコイけど同じ予算なら良い物の方がいいし~) あれば自分の物という買い物目標である。

早速 奥様へゲラルディーニのトートバッグを選び出す。中国語も習ってらっしゃるし 色々仕事で書類を持ち運ぶという彼女には A4が入るバッグは便利に使っていただけそうだ。 50400円→19800円

次に ご主人には まあ 定番かな って ことで無難なネクタイにした。
ジャンフランコフェレのもので 12600円→4700円

思い通りのものが 安めに買えたので 自分のも買っちゃおうということで洋服売り場へ

           以下 Vol.2へ
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髪飾りとエマニュエル・ベアール

2006-08-26 20:01:47 | 着る
ここ数年 着物を着るようになってからは襟足につくかつかないくらいのボブにしていたのだが、5年もそのままでさすがに飽きたから 今年になって伸ばしていた。夏もどうにか切らずに乗り越えて鎖骨の下くらいまで伸びている。

伸びたら伸びたで 結構これがめんどうなわけで、若い子だったら洗い髪のサラサラでいいかもしれないけれど、私くらいの年で伸ばしっぱなしの髪で何もしないと 「かまわないおばさん」 もしくは 「自然食大好き系のエコおばさん」 もしくは 「宗教系の人(オウムのなんとか大師みたいのがいたよね)」に見えてしまう恐れも生じるので、ホットカーラーで下の方を巻いて どうにか 「手を加えてます系」にしていた。夏場は一苦労だった。

だけど 暑い中肩に広がる巻き髪もうっとうしいし汗で湿気るとカールも伸びるしで、どうにかならないかと思って 髪飾りを二つゲットした。
一つは 母が昔使っていた鼈甲のバレッタ まだ鼈甲細工がワシントン条約だっけかにひっかからずに長崎で盛んだった頃の30年くらい前のもの。つやもきれいだし、薄い細工が繊細だ。
もう一つは 今年友人のビーズ展で買ったかんざし風のもの。
友人に ポニーテールにして先をぐるっと根元に巻き込んでこれをぐいっと差し込むのよ と やる方を教えてもらったけれど なかなか困難だ。
まとめ髪初心者としては いま一つうまく形にならないし、時間がたつとパラパラほつれてきて「苦労してます系」もしくは 「落ち武者系」になってしまう。


エマニュエル・ベアールという女優が好きだ。いかにもフランス女優さんらしい女優さん。綺麗なだけじゃなくてあだっぽいというか色っぽいというか その中でかわいらしさもあるし・・・ 
「8人の女」では事件のおこる一家で雇われている家政婦をやっていたけど メイド服の似合うこと! 秋葉原のメイド喫茶のおねえちゃんが裸足で逃げ出すことうけ合いと思う。
また、私が一番好きな彼女の出演作は「美しき諍い女」である。あまり画を描かなくなった画家が 彼女に出会って インスピレーションを刺激され、彼女をモデルに 妻をモデルにして未完成だった 美しき諍い女 という画を描いていく話。4時間くらいある長い長い映画だったが、その大半が 描いている画家とモデルの空間を映しているだけなんだけれど、それが飽きずに見られてしまうのは彼女の存在感も大きいと思う。

その中で、とっても印象に残った場面は 画家が彼女に「髪を上げて」という 彼女は自分の髪を掻き揚げ そばにあった 絵筆の一本にまきつけてアップにしてしまう。その手際のよさと動作の美しさが圧巻だったの。
変なことが印象に残ると思われるかもしれないけれど、あの場面を見るために私は何度でもあの映画を見たいわけです。

と いうことで 「目指せまとめ髪!」 なんだけど、だいたい髪質も 染めなきゃ真っ黒、ド直毛、コシがありまくり の髪だから 素直にまとまるわけはないみたい。
絵筆一本で髪をまとめるのは 絶対不可能としか思えない。

結局手に余って、多分近いうちに ボブに戻りそうな気がしないでもないわ。



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男は外見(笑)~追記あり

2006-08-25 23:41:29 | 読む
今日は 夫と夫の職場の新人二人と某私鉄沿線盛り場の居酒屋と割烹の間くらいの所でご飯を食べ、軽く歌ってから雨が降っていたのでタクシーで帰ってきた。
ほろ酔い加減でタクシーに乗って 前の座席の後ろ側に下がっているポケットの中に宣伝の冊子が何冊か置いてあった物を手にとってみたら、思いのほか面白かったので持ってきてしまった。

       男は外見

              男のエステ・ダンディハウス

せっかくの フェイスペインティングが消えてしまいます
   (サッカーの応援男性の頬の日の丸が皮脂で溶けてる画)

すぐに見つかります
   (木からはみでる 太った男性の画)

受付の女性に 名刺の名前の横に 濃い人と書かれました
   (ひげと眉の濃いおっさんの画)

フラッシュをたかれると 僕だけ必ず光ります
   (やっぱり 顔テカリの画)

シーソーになりません
   (子供二人より重い太った男性の画)

ゆがみます
   (I love NY のロゴのTシャツが横にひっぱられて文字がゆがんだ画)

美人には アプローチできません
   (自信のなさそな男性の画)

妊娠7ヶ月の妻より 腹回りが大きいです
   (そのまんま)

よく犬に嗅がれます
   (おやじくさいってことかしら)

子供と一緒にお風呂にはいるたび
滝やってとせがまれます。
   (湯船に入るとお湯がザアザアあふれる)

剃らないと つながってしまいます
   (つながり眉毛のおっさんの画)

すね毛で 風向きがわかります
   (ゴルフクラブもったおじさんが自分のすね毛を見てフォローか とつぶやく)

太っているのに「細井」です
   (そのまま)

濃いのに「薄井」です
   (同じく) 

10キロも太ったのに気づかれません
   (そりゃ 元々が大きければ増減の割りあいは小さくなるわね~)

エレベーターをよく見送ります
   (自分が乗ってブザーが鳴ったら恥ずかしいもんね)

大きい顔をするな! と言われて ショックでした。


  こんな悩みに思い当たったら お気軽にご体験ください。
  今なら3コース どれでも 5250円

 ( )内 局 つけたし。


夫に とっとこうか? って 聞いたら
不愉快そうに いらないよ と 言ってたので(笑) 書き写した後 ゴミ箱に捨てます。


               おやすみなさいませ

追記)
こうしてみると 男のエステっていうのは 1)顔の皮脂の除去 2)濃すぎる髭やすね毛などの脱毛 3)ダイエット の対策が三本柱ということがわかった。
しかし、男性の最大の悩みは 3)はともかく 1) 2)よりも 頭髪減少傾向ではないだろうか?
これは エステではなくて アデランスやアートネーチャーというカツラメーカーの範疇といった 業界内でくっきりと 住み分けができているのだろうか・・・

少々疑問が生じたので 追記といたしました(くだらね~)

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ある夏の日の思い出(後編)~うってかわって暗いかも

2006-08-24 11:17:05 | 記憶の箱
さて、アホをしながら金沢を満喫した後、局一家は友人一家4人と合流した。
子供たちの幼稚園が一緒でご近所だったこと、そこのママと気もあって家族ぐるみのお付き合いをしていた一家だ。アウトドア好きなご主人が金沢出身だった。キャンプ道具を積んでエスティマで来ていた。それに同乗して 福井の海岸のキャンプ場へ・・・

私にとってキャンプ場って言うのは初めての経験だった。友人夫が手際よく二つのテントを張って行くのを感心しながら眺めて、(夫も私も役立たずだったと記憶している)金沢で仕入れた食材の下準備をした。バーベキューと焼きそばというキャンプの定番みたいな食事をして、大人がビールを飲んでいる傍ら、子供たちは花火をしたり、ゲームをしたりで楽しそうだった。
楽しかったが、隣の学生たちがうるさいのと、下の地面の凹凸が気になったりで私は殆ど一睡もできなかった。夫も眠れなかったようだ。その後アウトドアとかキャンプとかまるっきり言い出さないのでほっとしている。彼は虫嫌いで、モノグサで、所詮都会っ子ってことだろう。
友人夫の頼もしい働きぶりや、パパの命令に従ってきびきび動きまわる子供たち、よくしつけたもんだわね~ と 友人に言ったものだった。


そして、友人一家(H家)と我が家ともこういう交流がずっと続き、お互いの子供たちの成長もずっと見られると思っていたのだ・・・

その翌年、H家のご主人の会社が倒産した。バブルの弾けた後もがんばっていたらしいがそれが裏目に出た形でかなり負債も背負ってしまった。
専業主婦だった友人はパートに出て、ご主人は色々な職を掛け持ちして朝から夜中まで不規則に働いていた。
子供達には今まで通りのことをさせたいとかなり無理していた と 後で友人から聞かされた。
そして、上の女の子が高校に入ったばかりの年、ご主人の肺がんがわかった。若かったから進行が早く、脳に転移してしまい、半年後に亡くなった。友人は若い未亡人になった。パート先から 正社員にならないかと言われ 言われるままに正社員になった。そして残業代も出ないで一日12時間くらい働き続けている。
上の女の子は、高校時代はずっとママを助けて家事をしていた。とても美少女に育った彼女が遊びにも行かずに家にいるので 私は「Mちゃんそんなに可愛いのにボーイフレンドいないの?」と からかったもんだった。ところが大学に入ってバイト先の一回り年上のカフェの店長と仲良くなったあげく、彼女は家を捨てた。外泊が多くなり、連絡をとりたがる友人に一切の連絡をしなくなった。友人は反対しているわけではなく、きっちりけじめをつけて大学も卒業して欲しいだけなのに。ごくたまに連絡がとれても はい、とごめんなさい としか言わないらしい・・・
大学も行っていないようだ。
友人は浪人中の下の男の子と二人暮らしをしている。今の生きがいはその子だけだけど、あまりそればっかりだとまた上の子の二の舞になるから怖いと友人は言う。

今思うと、亡くなったHさんは昔ながらの家長だった。完全に家庭を統率し、自分が法律、自分の価値観が絶対だった。それに従っていた友人と子供たち。上の女の子はものすごくパパっ子だった。客観視すれば今回も自分を導いてくれるパパを外に求めてしまっただけだと思う。
私は、その間彼女(ママ)とずっと付き合いを続けてきた。
そして、悲しいけれど、家族って言うものが 決して磐石ではないこと、何かのきっかけでもろく崩れていくってことを学ばせてもらった。
自分も親から離れて別に一家を構えているわけだけど、子供が離れていった両親の気持ちを初めて (淋しかったのかもな) と しみじみ思いやるきっかけになったし、子供たちは自分から離れていくものだという覚悟もできたような気がする。

先週も、ビール持込で彼女の家で飲んだ。
大変な思いをしてさすがにやつれたけど、夫が昔「幼稚園のママの中で一番光り輝いてる(笑)」と言った美貌は健在だし、苦労してるのに人への思いやりは忘れないし、相変わらず良い人だ。
おせっかいにも浪人生に 「がんばりなさいよ」と声をかけて、毎日の激務で疲れた~と嘆く彼女に そんなに仕事ばっかりやって雇い主の思うツボになってどーすんのよ?といつも通り言ってしまった(だって本当に搾取されてるんだもの)
また「誰か男でも作れ、あーたならまだイケル」と言ってしまって 遺影と目があって少しあせった。

あの夏の写真、家の子供達は自由研究のネタにしたのでたくさん撮ってアルバムに張ってある。しかし、そのキャンプの写真は見たくない。Hさんを恨んでしまいそうだから。



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ある夏の日の思い出(前編)

2006-08-22 20:00:11 | 記憶の箱
昨日の夕方 10日ぶりにジムに行ってステップのレッスンを一時間受け、下半身バリバリ筋肉痛の局です。(次の日に筋肉痛が出るってまだ若いのね) と 自己満足でうれしがってる自分がアホ可愛いわ。

今日は、思い出すと懐かしい夏休みの思い出を書きたいと思う。
書いておかないとだんだん薄れていってしまうから。

子供たちが、まだ小学校の中低学年くらいだったから10年ちょっと前のことになるだろうか?
その夏、我が家の夏の家族旅行は 電車で、地図を持って、なるべく色々な所を体験しよう というコンセプトで(だいたいこういう落ち着きの無い旅行を提案するのは夫)5,6泊くらい各地を泊まり歩いた。 まず東京から北へ、群馬の水上で一泊、その後新潟に新幹線で出て、在来線の特急で金沢に出て一泊、その後福井で友人家族と合流して海辺のキャンプに一泊、それから 三重に出て 志摩の民宿で二泊、それから名古屋に出て新幹線で帰る と言うような道筋だったような気がする。
こうやって振り返ると 私も若かったけど、家の子供たちも体力はあったんだなあと思う。お金もなくてロクな宿にも泊れなかったけど、それはそれで楽しかった。

金沢でのことである。初めての駅に降り立ち地図を見ながら夫は言った。「見所は町の中心だし、そんなに広い町じゃないから自転車借りて一日回ろうよ」
お盆前後の一番暑い頃である。今だったら 「冗談じゃないわよ 一人で行ってね」と冷たく言うところだろうが しつこいようだが私も若かった。「いいよ」と言って ついでに娘も後ろに乗せて一日金沢の街中を走り回ったのだから。

忍者寺や昔の廓街、加賀友禅の工房などを見た後、また駅前のホテルを目指して帰り道での出来事だった。

静かな住宅街のあまり車の通りのない道、日本家屋がならんだ中、よしずが涼しげに家の前を覆い 静かなたたずまいの一軒の家を通りかかった時である。
その家から 小学校くらいの男の子の声が聞こえてきた。

「ばあちゃん シャワー浴びてもよか?」

お盆休みで父親か母親の里に連れられてきたのだろう。九州弁であった。家の窓は開け放してあったのだろう。はっきりと聞こえた。
私は、一日の肉体的な疲れは感じながらも心は結構高揚していたのかもしれない。
そして 何故か 大声で その子に答えてしまった。

「よかよ~~」

そして、後ろも見ずにダッシュで自転車を漕いだ。
あきれ果てた後に ゲラゲラ笑いながら私の後に自転車でついてきた夫。
今でも 「お前って時々何しだすかわからねえな」 という根拠になる出来事であった。

その後はどうなったのだろうか? シャワーを浴びたかった孫は天の声に従ってシャワーを浴びたのだろうか・・・・? 
ばあちゃんに 「お前、勝手にシャワー浴びちゃいけないよ」 などと叱られなかった事を祈りたい。

                以下 続く









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高校野球と局家のスポーツ事情

2006-08-21 09:57:05 | 家族あれこれ(犬も含めて)
昨日の決勝戦はすごかった。
普段殆ど新聞で結果しか見ない私でもTVにほぼ釘付けになってしまったもの。
夫は、今日は午前中に仕事にケリをつけて、一時からTV観戦する場所を確保すると言っていた(いいのか?)
特に終盤から延長にかけての投手戦、まだ18くらいの男の子たちがあれだけの精神力を持ってるってエライもんだわね~。

それにしても 再試合が今日ってヒドクないですか?
準々決勝、準決勝、決勝と連日こなして、決勝ですべてを出し切るって心積もりで当たって、次の日もう再試合なんて・・・
他の選手もだろうけど、特に二人のピッチャーが可愛そうだと思う。
せめて 今日一日休ませて明日やらせる とか さ。 どうせ、東日本同士なんだから一旦故郷に戻して一週間後に仙台あたりでやるとかさ(これは冗談)

どうせ、高野連の脳内血管硬直症のじいさまたちは そういう発想はしないんだろう。頭の中、97%くらいは根性論で成り立っていると思うから。

若いって、どうしても自分の身体能力を過信しがちだし、試合となればアドレナリンも出るだろう。でも その後取り返しのつかない故障を起こしたりしてたら可愛そうじゃないか。彼らの将来のためはもちろん、低迷してる日本のプロ野球の将来のためにも、人気の元になりそうな人材確保するために もうちっと考慮すりゃいいのに と 思うんだけどなあ 私はスポーツに関してはまるっきり素人ですが。

            * * * *

今、息子はあるスポーツの合宿を白馬でやってるけど、その前の試合で痛めた足の捻挫をかかえたままだ。かなり激しいスポーツで45分間走りっぱなしなので捻挫は致命傷だ。今回の合宿は 所属している大学チームのではなくて 助っ人で出ている社会人チームのなので そこまで出なくてもいいじゃないか と止めたのにやっぱり行ってしまった。毎日整形外科に通いテーピングを研究して、これなら大丈夫というところまで持っていったそうだ(本人談)
その研究心と根性の少しでも学問方向に振り向けて欲しいもんではありますが・・・

そう言えば土曜日の朝、夫の大学のサッカー部の先輩から家に電話があった。夫は仕事に行っていたが どうしても早急に連絡がとりたいというので 用件を聞いてみたら、
「9月3日に夫の小学校のOBチームと先輩チームがサッカーの試合をやるんだけど、その小学校の場所をみんなに連絡したい、学校に電話したけど出ない(夏休みだろうに)詳しい場所教えて」 と 言うことだった。
そんなもん ネットで地図見りゃいいだろうが と 思って そう言ってみたら
「僕はコンピューター苦手でねえ。。。 OO君(夫)から地図を添付したメール送ってもらったんだけど開けないんだよ」 とのこと。
(まったく体力だけはあるアナログじいさんは困るわね~) と 思いながらも
「じゃ、私が地図とアクセスの仕方をプリントアウトして、そちらにFAXいたします」と言ってやっぱり職場にいた彼の所に送った。

帰ってきて、その顛末を夫に話して、「3日に試合やるのね 私初耳ですけど~」と言ったら、万引きを捕まえられた高校生のような顔で(見たことないけど)「あ~あ お前には隠しておいたのにな~ まったく××さんは余計な事で電話かけてきて」と言った。
4月から職場の編成が変わって ハードワークに拍車がかかって、普段やっているトレーニングも怠っているし、体重も増えているし・・・
「これで急にサッカーの試合に出るなんて言わないでよ、また骨折ったりしてもしらないよ」 と 釘を刺していたからだ。 まあ 止めても止められる人じゃないんですが。

娘も、厳密にはスポーツじゃないかもしれないけど、幼稚園からずっと踊っている。クラシックも基礎はやったし、ジャズからヒップホップまでこなして振り付けもする。これは今までも今も彼女の中での第一優先事項のようである。
試験があろうが、提出物があろうが 踊ることはかかさない。どんなに不機嫌な顔で出かけていっても、踊って帰ってくると ものすごく機嫌がいい顔で帰ってくる。

ってことで我が家のスポーツ事情に関する限りは夫のDNAが優勢である。
非体育会系人間で過ごしてきた私は、呆れることも多いが、そういうスポーツの楽しみを知らないで過ごしてきたことがちょっっぴり悔やまれもするのである。
今更ママさんバレーなんてできないしな~


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今時の若い奴

2006-08-19 11:13:17 | 様々な思い
夕べ夫が珍しく息子に文句を言っていた。
今日から体育会系クラブの合宿の息子は、長野に行くのに夫の車を借りたいらしい。息子の運転は案外慎重だし、いつも貸してやってはいるのだけど、この前の大会に行くので貸してやった後の始末がひどかったらしい。
後部座席は砂だらけでペットボトルとゴミが散乱、ガソリンはエンプティに近い・・・
確かに深夜に帰ってきて、夫が翌日の早朝にその車で出勤していったので掃除する時間がなかったのはわかるのだけど。
100%自分が悪いと自覚はしている息子も平身低頭だった(素直に謝らないと貸してもらえないしな)

しかし、わからないのは同乗した子供たちだ。もちろん車の管理の最終責任は家の息子にあるが、人の車、まして 友達の父親の車に乗せてもらって、飲み食いしたものの後始末もしないで平気な神経っていうのも やれやれを通り越して心配になってしまう。


もう一つ、東京の所謂お嬢様大学の寮の管理をしている方の話。
夏休みで親元に帰るお嬢さんたちに 帰る前には寮の冷蔵庫の中の自分の食べ物はすべて始末してから帰ることを頼んだにもかかわらず 誰も言う事を聞かない。
中には梨に果物ナイフをさしたまんま冷蔵庫に置きっぱなしなお嬢さんもいたそうだ
「お嬢さまもへったくれもございませんわよっ(怒)」←かなりキレ気味な彼女談。

外に出る時には、ブランド物持って、メイクばっちり、キレイに装って行くんだろうなあ、冷蔵庫にナイフ刺した梨を残してさ(寒々・・・・)

しかし、他人事ではない。散らかし屋の娘も今頃彼の地でどんな生活を送っていることだろうか? 日本の若い娘の恥を置いてこないように、思わず細々メールしてしまった。
またうるさがられるのは承知だけど。




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デート

2006-08-18 20:55:16 | 着る
と いっても息子とである

私たちが旅行中、一応犬の世話と留守番をしていてくれたが(彼女や友人も連れ込んでいたようだけど) お土産もなかったので(旅先で男の子にお土産買うのは難しいんだもの)たまには服でも買ってあげようか?と 二人で新宿伊勢丹に行った。奴は今 捻挫してクラブに出られず、珍しく暇そうにしていたのだった。

息子の運転でパーキングに入れ、その隣のビルの 「グリル満点星」でランチ 奴はロールキャベツとエビフライセットに加えて、私のオムライスの半分も平らげる。それだけ食べても贅肉一つない身体。 若いっていいなあ~

伊勢丹に行ったら 偶然ストロベリーサイズの夏物最終セールもやっていたのでそっちも見たくなる。
息子にメンズ館に行って好きなもの探しといで と 行って 自分も服を探しにいった。
今年は服は買わないぞ(財布が既に秋風) と 思っていたのだが、やっぱり洗濯回数の多い夏物はへたってくるし、見れば買いたくなるので、パンツ2枚、キャミソールとカットソーを一枚ずつ購入。
これらをサクっとすませて(私の買い物は速い)息子のところに行くと、「やっぱいいよぉ 伊勢丹たけえから いらないよ」と可愛いことを言う。
本館2階に連れて行ったが最後、自分の買いたいものは全部買ってもらうぞ の 気迫に満ちた娘との攻防はものすごく疲れるが こう言う風に言われたら買ってやりたくなってしまうではないか。

結局トゥモローランドで秋物の薄めの長袖を一枚購入。私の買ったもの全部と同じくらいの値段だったが 奴も結構嬉しそうであった。

私も 役に立ちそうなカジュアルな服が手に入って満足な半日だった。
写真は、おかあ、いくらなんでも若作りしすぎだろ と言われたキャミソール(若作りは承知だけど サーモンピンクとリボンがツボであった 上になんか羽織るし)

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ハート型のきゅうり

2006-08-17 23:28:57 | 様々な思い
今朝の朝日新聞 青鉛筆 の記事より

ハート型のキュウリ Chu(ちゅっ)うり が 横浜高島屋に登場したらしい。限定25本のうち12本が売れたそうだ。
四角いスイカにヒントを得て作られたそうだ。

ここまでは まだ いいんですけど その後を読んでムカついた私。

価格は1本315円と、露地物に比べてかなり高め、担当者も値段がネックなのは承知だが

野菜嫌いの子供も、喜んで食べてくれるかも

はっ? 本当にそう思って仕入れたんですか?
子供って ハート型だから食べようって食べて野菜嫌いが直るもんなんですかね?
こんなことで 野菜好きが定着するもんなんですかね?

私だったら、露地物の安いキュウリたくさん買って 色々料理の種類を工夫して口に合うのを見つけて それからだんだん他の食べ方を覚えさせるね。
315円のキュウリ買って野菜嫌い解消って いっくら今時のめんどくさがりの親をターゲットにしたつもりかもしれないけど あまりにも消費者をバカにしとる。
あまりにも子育てをバカにしてる。
それをそのまま載せる朝日新聞も、読者の感受性をあまりにもバカにしてる。

って こんな記事にひっかかって 朝っぱらから腹立ててるのもソンなんですが。


岡本かのこの短編に すし って言う名作があった。
ずうっと前に読んだので さだかな記憶じゃないけど、ものすごく繊細で食べ物の好き嫌いがあった子供に 母親が すしをにぎる話。
卵焼きとご飯しか食べられないという子供に 母親が すしをにぎって 白い卵だと思わせながら イカや白身の魚など食べさせて行く話(詳細忘却)

子供と真剣に向き合う母親の静謐な中に強い意志と愛情が感じられた短編だった。

子育てとか 食育とか簡単に言うけど多少高い金だして、Chuうり(センスのないネーミング!)買って 子供に食わせて終わるもんじゃないと思う。
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北京日記~これにはまいったわ

2006-08-16 20:46:44 | 
北京に来て 万里の長城を見ないのは男ではない と中国人は言う。
今回はそこまで行く時間がなくて 夫は男にはなれなかった。私もそこまで見たくなかったので 北京市内を観光してきた。それはそれで楽しかった。少しでも中国語がわかればもっと安心だっただろうが、まだ筆談できる。どんな文字も私にはラーメン丼の模様にしか見えないハングル語よりマシである。

北京市内には胡同という路地がある。本来胡同っていうのは井戸という意味らしいが 昔ながらの路地に庶民の家も大商人の家も貴族の家も軒をならべる。
そこを 自転車の後ろにつないだ車に乗せてもらって観光したわけだが、3時間くらいのツアーで日本語ガイドつき。その大商人の家のきれいな茶店でお茶を飲んで一人180元(2700円程度)だから安いものである。
ただし、日本の旅行会社のオプショナルツアーでいくと430元くらいになる。(本当に旅行会社ってぼったくりだと思った)

そこで実際に住んで生活している 退官した考古学者の家を案内され、その後は 和親(真?)さんという 18世紀のビルゲイツと呼ばれたらしい、大商人の家の見学に行った。当時の皇帝に賄賂を贈りまくって栄華を極めたあとは代替わりした皇帝に全財産を取り上げられて失脚したという劇的人生を送った人らしく 現在中国では彼のドラマがブームらしく(こっちでいうと大河ドラマっぽいらしい)全国から中国人も見学に来ていてにぎわっていた。(日本に行ったことがない という日本語ガイドの兄ちゃんの片言ガイドだから聞き間違っていたらすみません)
写真はそこの一室で供された中国茶。ツアー料金に含まれていたからいくらだかわからないが 白人と私達しかいなかった。現地値段としたら高いんだと思う。

で、ここでガイドさんが途中で
「ここのトイレはきれいだから 奥さんここで行って来てください」

確かに行って見たら新しくて日本並みのきれいさは保っていたが、8個くらいあった個室のドアの殆どがちゃんと閉まらないのである。柱とドアが平行に立っていないので鍵もちゃんとした所にはまらない。
友人のダンナが建築系の仕事で中国に赴任していて かなりアバウトな大工仕事や建築の裏話を聞いていたので (なるほどね~) と 思いながら、唯一ドアが閉まったトイレを見つけ出すことができた。
しかし、こんなことで驚くのは甘かったのである。

その後 夫と王府院というこちらでは銀座?のようですよ という繁華街に行ってみた。
一応服や時計、バッグ類もこちらと同じようなブランド物も売っているようだ。だけどこういうところで買うつもりもないし、旅先で行って面白いのは 現地の人が行くスーパーや市場である。
そこでも一階は宝飾店 地下は電気屋と食料品、衣料品というスーパーを覗いてみた。
食料品など めちゃくちゃ安い。ウーロン茶など 後で空港で売っていたのの10分の1くらいで売っていた。中華食材なども見たこともない調味料や 不気味な乾物などあってワクワクしながらあちこち歩き回った。

で、トイレに行こうとして その中で固まってしまった。
まず 壁が真っ黒に塗ってあり、かなり薄暗い、おまけに かなり臭う。
やだな~ と思いながら足を進めた私は、しゃがんで見上げるおばちゃんと目が合ってしまった。

そう、、、そこのトイレには ドアがなかったのである。
全然動ずることなく見上げるおばちゃんと固まる私。
中国文化にうちのめされて 用を足さずに何故か逃げるようにその場を去った私・・・。
近くで待っていた夫に 「無理・・・」と一言告げた。

北京に行く人は トイレはホテルで済ませましょうと アドバイスしたい。
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北京日記~交通事情と雑技団

2006-08-15 21:14:32 | 
中国は二度目である。三年前に上海に 友人4人と訪れている。
その時は、上海旅行の普及を仕掛けていた広告代理店のおじさんに色々案内してもらった。
かの地に着く前に、彼に散々注意されたのは
「日本の感覚で 道路を歩いちゃだめだから。こっちは人間より車の方がエライんだからね」
その通り、上海の道路の車の傍若無人さ、赤信号でも安心して道を渡れない、まして、信号のないところで横断する時の命がけさ など 恐ろしい思いをした。

今回もそれは変わっていなかった。

中国は車は右側通行である。赤信号でも右折する車は交差点に突っ込んでいいことになっている。日本であれば たとえ青でも 左折右折の車は当然直進する歩行者や自転車に注意するであろう。しかし、中国は違う。赤で右折して突っ込んでくる車は歩行者なんて注意していない。そこでびびって立ち止まると 車の方では走ってそのまま歩行者が渡ると目論んでいるから かえって危ない。歩行者は歩行者で車にびびっていればいつまでたっても道を渡れない。
だいたい、恐ろしいほどの数の通勤自転車は、片側5車線くらいの道路のどこでもかまわず走る。多少接触しようが何しようが怖くないようで、子供を乗せていようがなんであろうが 走る。
バスもトラックも傍若無人の車線変更はあたりまえ。みんな絶対に譲り合わず、クラクションは鳴らしまくる。ついでに自転車も ずうっとベルを鳴らしまくる。
とにかく 北京の街中はそうぞうしい。

市内観光をした時、日本語の堪能な若いお兄ちゃんのガイドに案内してもらったので、北京の車の乱暴さについて質問してみた。彼が事もなさそうに言うには、
「昔はですね、中国では車を運転してる人はみな金持ちでした。今でもそうかもしれません。だから、歩いてる人より偉かったですね。だから車の方が優先されました。その習慣が残ってます。」

それにしても不思議なのは、そこまでお互いが傍若無人 かつ 交通量も多い道路であまり交通事故も見なかったし、へこんでいる車も見なかったことである。
交通事情がずっとましな アメリカやカナダの車の方が、よっぽど ボコボコのものや傷だらけのものが多かった。
不思議だなあ って ずっと思っていたが、二日目の夜、中国雑技団のすんごい技を見て納得がいった。中国人って恐るべき運動神経の持ち主なんじゃないだろうか?
雑技団の ここまでするのか? って 人間業じゃないような演技、これじゃ体操も強いはずだよな~ってつくづく思った。
だから、自転車も車もバイクもバスも 人間が雑踏の中を身をくねらせつつ進むような進み方を平気で行う。一方が鉄の塊、一方が生身って事も念頭にないように。

しかし、私達はそうは行かない。北京で道路を歩くことや、乗ったタクシーの車線変更の離れ業や果敢にバスに向かっていって直前でかわすアクロバティックな運転に身をゆだねるのはかなりのストレスであった。

北京オリンピックまでに このような交通事情が改善されることを祈りたい。




コメント (2)
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帰国 イギリステロ 靖国

2006-08-15 09:59:56 | 
昨日の夜 東京に帰ってきた。
北京の出国、関空の入国、それから羽田への乗り継ぎ、荷物のピックアップもスムーズにすんだ。
お盆休みの中日、ちょうど人がまだ動いていなかった隙間だったんだと思う。

房総上空から羽田沖を通って 東京の夜空を見ながら 帰ってくる瞬間が好き。
昨日は休みで空気が澄んでいたのか、特に夜景がきれいだった。
千葉のどこだかわからないけど、小さな花火大会も見えた。(TDLじゃなかった)

娘からもメールも着ていた。

Subject:こっちは大丈夫だよ

私、順応性すごいわ 今、ロンドン チューブも一日で慣れたよ
一つ目の作品も好評だった 
でもやっぱり飯は激マズ! ママに言われてインド料理食べたけどやっぱりまずい。
毎日寒いし、乾燥してる。ジャケット買った

あ~あ 親の心子知らずでのんびりしてること
まだテロ未遂犯も全部つかまっちゃいなそうだけど、大丈夫なんだろうか?
さすがにヒースローも20日後には落ち着いているだろうけど、出国が遅れたら遅れたで喜びそうな娘が怖い。

留守の間、東京では停電があったみたいだし、今朝 TVつけたら小泉さん靖国参拝で大騒ぎしているし。
靖国問題って背景があまりに複雑で私の浅薄な知識じゃコメントしようもないんですが、すっごく現実的に言っちゃえば 昨日帰ってきてよかった。ただでさえ、北京の街中で 刺すような視線(特に年寄りから)を感じることもあったから、今日以降 中国国内でウロウロしないですんで良かったな~ ってことです。向こうで働いてる日本人なんて 余計神経を使うことになるだろう。
小泉さんも終戦記念日に参拝するって公約して5年、ちょっと時期ずらしたりなんだりで、中途半端に自己主張してきつつ、もう後がないし やっちまおうって感じで なんとなくピンポンダッシュっぽいパフォーマンスだなあ。
今回 中国の一般の人はもちろん 専門職の人、政府の人、ある会社の総裁って人にもお会いしたんだけど、やっぱり 溝とは言わないまでも 理解しがたい「違い」 って おぼろげに認識してしまった。あまり具体的には書けないんだけれど。

これから、ぐちゃぐちゃの我が家を掃除してから所用も片付けなくてはなりませぬ。
旅日記の楽しかった部分は また アップします。

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