さて前記事の続きです
民主主義の逆襲といったテーマでのマイケル・サンデル教授の特別講義。2部は3.11以降、一年たった今の日本のさまざまな現状を例に出して討論が繰り広げられた。
★例えばガレキ処理の問題。東北の沿岸に今でも積まれている処理しきれないガレキを日本全体で処理すべきか、東北地方だけで処理するべきか?
日本全国で処理するべきという学生風の男の子、地元ではとても解決できないのをボランティアで目の当りにしてきた。他の地方も受け入れるべきだろうとの意見。
それに対して東北地方でだけ処理すべきという女の子。放射能による健康被害がこれから長期的にどれだけ起こるかがわからないのに、その影響を全国的に広げるべきでないと。ネイティブみたいな流暢な英語での発言だった。
きちんと線量を量った上で処理するなら引き受けるべきじゃないかとさっきの男の子、しかし女の子は譲らない。「でもあなたの家の前にガレキが積み上げてあったとしたらどうするんですか?」の男の子の問いには直接答えることはできなかった。
★そして原発再稼働について。
これも賛否は半々くらいで活発な討論が為された。
賛成意見としてはこれから夏を迎えて電力が足りないのは現実問題として困る。今でも工場がフル稼働できずに夜間の操業を余儀なくされているところもある。これだけエネルギー自給率の低い日本で、火力発電に使う燃料を買うにしても中東の情勢が不安定な時にそれだけに頼るのは危険だ。代替えエネルギーもすぐに足りるだけ得られるわけじゃないんだからとりあえず再稼働できる所は稼働してその間に他の手段を考えるべきではないか。
反対意見としては やはり地震大国として原発を稼働することの危険性を上げる人が多かった。それに伴い政府、東電のデータはどこまで信頼性があるのか?などの疑問もあげられた。
そして理想と現実の板挟みの中で誰がどう決定するべきか 中央政府か地元か? それを話し合って行くのは民主主義の原点であるとのこと。
★情報の信頼性について
これは私にとって結構意外な結果だった。3.11後の色々な事象の中で、 政府の発表と個人が発信するツイッターやブログというwebサイトでは情報の信頼性はどちらにあるかという問題であった。
これがまた半々くらいに分かれたのである。
政府の方を信頼すると言う意見は ツイッターなどには責任がないのでやはり信頼感に欠けるといった意見。
反対意見としては 政府は既得権益や利害関係が絡み、発表が恣意的になるといった意見。だから個人が大量にスピーディーに発するモノの中から信頼性のあるものを選択して構築していったものが良いのではないかとのこと。
確かに福島原発事故の時、大丈夫大丈夫とさんざん騙されたよな~とも思うけど、webで伝播されるデマってのもまた怖いものがあるし。半々に分かれたのもわかるような気がした。
★そして原発事故は不可避だったのか? それとも政府と産業の癒着によって起こった人災とだったのか?という問題。
これもさまざまな意見が出たが、印象に残ったのは一人の女性の意見。後者と言いたくないから前者に賛成といわざるを得ないと前置きしたあとに、「政府が悪い、東電のせいだというのは簡単だが、そこまで私たちはそれに向き合ってきたのか? 結果としてこういうことが起こってしまった今、人のせいにしたくない」と言うことだった。
確かに 管が悪かった 東電が悪いって言ってみれば鬱憤晴らしにはなるがそれが解決につながるわけじゃないしね。
そしてまとめとして3・11以降もっと私たちが発言しようと変化があったのか? アラブの春などは若者のムーヴメントが世の中を変えた。
確かに3・11は悲劇的な体験だったが、さまざまなジレンマの中で結束していくことで、理想の民主主義の新たな始まりになるかもしれないと・・・
記憶頼りなので間違いや意訳があるやもしれませんとここでおことわりしておきます。
☆ ☆ ☆
途中20分の休憩を挟んで10時終了の予定を30分超過して10時半まで講義は行われた。5000人あまりの人がダレることもなく熱中できたってのはすごいことですね。
やはり学生風の20代の人が多かったかな? 私たちオバ二人の隣は関西から来たとく社会人1年生だったが 座ったとたんに「若い人ばっかりだと思ったけどそうでもないんだね」と話していて、私の友人は「悪かったわね」と私にささやいたw
しかしみんな英語が堪能だった。別に発言する人が決まってるわけじゃなかっただろうに指名された人は普段しゃべっているがごとく英語でしゃべりだす。
または日本語で話しだして途中教授の質問があると英語に切り替えたり。
日本語で発言する子も「とても緊張してます」と前置きしながらも(そりゃー5000人の前で自分の意見を発表するって緊張するであろう)途中しどろもどろになったりせずにきちんと自分の考えをまとめて言えるってのは大したもんだと思う。
こういう若い子たちがいるってことは不安だと言われている日本の将来も捨てたもんじゃないかもしれないなとも思ったり。
しかし友人とも話したが、この場にいる子たちはやはり意識の高い子たちで、よくTV局がとりあげるこんなことも知らないなんて例でインタビューされる渋谷あたりで遊んでいる金髪のねえちゃんも同年代。
どちらが主流かはわからないけど、かなり格差があることは確かである。
そういった格差が固定化されるのもそれはそれで困るよな~と 優秀そうな若い子を見て思いは複雑なオバだったのである。
夜の三菱1号館もステキだった。
民主主義の逆襲といったテーマでのマイケル・サンデル教授の特別講義。2部は3.11以降、一年たった今の日本のさまざまな現状を例に出して討論が繰り広げられた。
★例えばガレキ処理の問題。東北の沿岸に今でも積まれている処理しきれないガレキを日本全体で処理すべきか、東北地方だけで処理するべきか?
日本全国で処理するべきという学生風の男の子、地元ではとても解決できないのをボランティアで目の当りにしてきた。他の地方も受け入れるべきだろうとの意見。
それに対して東北地方でだけ処理すべきという女の子。放射能による健康被害がこれから長期的にどれだけ起こるかがわからないのに、その影響を全国的に広げるべきでないと。ネイティブみたいな流暢な英語での発言だった。
きちんと線量を量った上で処理するなら引き受けるべきじゃないかとさっきの男の子、しかし女の子は譲らない。「でもあなたの家の前にガレキが積み上げてあったとしたらどうするんですか?」の男の子の問いには直接答えることはできなかった。
★そして原発再稼働について。
これも賛否は半々くらいで活発な討論が為された。
賛成意見としてはこれから夏を迎えて電力が足りないのは現実問題として困る。今でも工場がフル稼働できずに夜間の操業を余儀なくされているところもある。これだけエネルギー自給率の低い日本で、火力発電に使う燃料を買うにしても中東の情勢が不安定な時にそれだけに頼るのは危険だ。代替えエネルギーもすぐに足りるだけ得られるわけじゃないんだからとりあえず再稼働できる所は稼働してその間に他の手段を考えるべきではないか。
反対意見としては やはり地震大国として原発を稼働することの危険性を上げる人が多かった。それに伴い政府、東電のデータはどこまで信頼性があるのか?などの疑問もあげられた。
そして理想と現実の板挟みの中で誰がどう決定するべきか 中央政府か地元か? それを話し合って行くのは民主主義の原点であるとのこと。
★情報の信頼性について
これは私にとって結構意外な結果だった。3.11後の色々な事象の中で、 政府の発表と個人が発信するツイッターやブログというwebサイトでは情報の信頼性はどちらにあるかという問題であった。
これがまた半々くらいに分かれたのである。
政府の方を信頼すると言う意見は ツイッターなどには責任がないのでやはり信頼感に欠けるといった意見。
反対意見としては 政府は既得権益や利害関係が絡み、発表が恣意的になるといった意見。だから個人が大量にスピーディーに発するモノの中から信頼性のあるものを選択して構築していったものが良いのではないかとのこと。
確かに福島原発事故の時、大丈夫大丈夫とさんざん騙されたよな~とも思うけど、webで伝播されるデマってのもまた怖いものがあるし。半々に分かれたのもわかるような気がした。
★そして原発事故は不可避だったのか? それとも政府と産業の癒着によって起こった人災とだったのか?という問題。
これもさまざまな意見が出たが、印象に残ったのは一人の女性の意見。後者と言いたくないから前者に賛成といわざるを得ないと前置きしたあとに、「政府が悪い、東電のせいだというのは簡単だが、そこまで私たちはそれに向き合ってきたのか? 結果としてこういうことが起こってしまった今、人のせいにしたくない」と言うことだった。
確かに 管が悪かった 東電が悪いって言ってみれば鬱憤晴らしにはなるがそれが解決につながるわけじゃないしね。
そしてまとめとして3・11以降もっと私たちが発言しようと変化があったのか? アラブの春などは若者のムーヴメントが世の中を変えた。
確かに3・11は悲劇的な体験だったが、さまざまなジレンマの中で結束していくことで、理想の民主主義の新たな始まりになるかもしれないと・・・
記憶頼りなので間違いや意訳があるやもしれませんとここでおことわりしておきます。
☆ ☆ ☆
途中20分の休憩を挟んで10時終了の予定を30分超過して10時半まで講義は行われた。5000人あまりの人がダレることもなく熱中できたってのはすごいことですね。
やはり学生風の20代の人が多かったかな? 私たちオバ二人の隣は関西から来たとく社会人1年生だったが 座ったとたんに「若い人ばっかりだと思ったけどそうでもないんだね」と話していて、私の友人は「悪かったわね」と私にささやいたw
しかしみんな英語が堪能だった。別に発言する人が決まってるわけじゃなかっただろうに指名された人は普段しゃべっているがごとく英語でしゃべりだす。
または日本語で話しだして途中教授の質問があると英語に切り替えたり。
日本語で発言する子も「とても緊張してます」と前置きしながらも(そりゃー5000人の前で自分の意見を発表するって緊張するであろう)途中しどろもどろになったりせずにきちんと自分の考えをまとめて言えるってのは大したもんだと思う。
こういう若い子たちがいるってことは不安だと言われている日本の将来も捨てたもんじゃないかもしれないなとも思ったり。
しかし友人とも話したが、この場にいる子たちはやはり意識の高い子たちで、よくTV局がとりあげるこんなことも知らないなんて例でインタビューされる渋谷あたりで遊んでいる金髪のねえちゃんも同年代。
どちらが主流かはわからないけど、かなり格差があることは確かである。
そういった格差が固定化されるのもそれはそれで困るよな~と 優秀そうな若い子を見て思いは複雑なオバだったのである。
夜の三菱1号館もステキだった。