これは日本のトヨタではありません。タイのトヨタのことです。昨年末、日本経済新聞に、「『大事な取引先なので大きな声では言えないが、トヨタさんが賞与を10か月分出したから…』。タイのある日系中小部品メーカー経営者は恨めしそうにつぶやく。自社で育てた大卒技術者が入社1年ほどで同国のトヨタ自動車系列会社に転職してしまったからだ。タイでは人材争奪戦が一段と激しさをましている。」の記事が載っていました。
タイでも日本でも下請けの経営者は元請けの顔色を伺っています。以前、大手自動車部品メーカーに勤める学生時代の先輩から聞いた話ですが、「トヨタは賞与の支給率が自社より高いと、原価を下げろ」と言ってきたことがあったそうです。また、「業績がよかった年に支給率を引き上げようとしたが、トヨタの顔色を気にして例年通りとしたら、トヨタが予想を超える支給率だったので、社員からクレームがあった」とか。