みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

惨劇の発表会

2011年04月24日 | ピアノレッスン
ああっ、なんてことだ!
一番恐れていた事態が起きてしまった。
途中で狂って、どうしようもなくなって、持ちこたえられなくなって、停止。
すぐ弾き始めるも、また狂いだして、持ちこたえられない・・・、停止。その連続。
あと数小節なのに、ものすごく遠く感じる曲の終わり。
行き着けないかも???

曲は、無残に切り刻まれて、つぎはぎだらけで、聴くに堪えない支離滅裂さ。
あわれ、アイガットリズム・・・。
許せ、ガーシュイン!

悪夢だったらいいのに。
結局、こういう結果で終わってしまった。

1曲目、ノク8は、聴かせどころはことごとく失敗してしまう。怪我も多かったけれど、停止には至らず持ちこたえ、まあ60点。
2曲目、サウンドミュージックは、技術的にはバイエル級なので、これは及第点。
3曲目は、上記のとおり、自分の発表会史上、最悪。聴いてくれた人を恐怖に陥れたはずで、メルトダウンだ。

ミューズは微笑みかけてくれず、舞台の魔物の餌食でした。

気を取り直して、今回の発表会の宗次ホールについて。
席数は300ちょっとで、室内楽のホールとしては、名古屋屈指の音楽ホールです。
ほんとうに、類い希な音響で、名だたるピアニストたちが弾いてきたスタインウェイは、極上。ほんとうに素晴らしかった。
ふつうは、ピアノから音が鳴っている感覚だけれども、この日は違った。
ピアノの音に包まれてる感じ。ピアノの中でピアノを弾いてる感じ。
あまりに響き、音がいいので、自分が弾いているとは信じがたく、演奏中は現実感がなかったなあ。映画のスクリーンの中に潜り込んでる感じ。

なんなんだろう?この感覚は!

天国のようなピアノで、人前演奏の地獄を見た、生涯忘れ得ない発表会になると思う。
思うところはいろいろあるれど、また折を見て、書くとしよう。

最後に、この場を借りて、たいへんなお耳汚しをしてしまったこと、発表会で聴いて頂いていた皆様に、深くお詫び致します。


楽屋へ至る回廊
このホールで演奏をした歴代の奏者のパンフが続く


フルコンよりも、もっと大きく感じたスタインウェイ
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4 コメント

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素晴らしい経験を・・ (daisy)
2011-04-26 12:52:31
されたと思います。まず3曲もこなされ、大きなホールで弾かれたそらみみ氏ご本人を褒めてあげてください!大人になると誰でも緊張が増し、わたくしなんて弾く以前の問題で、どうしたらあの震えが止まるのか模索中です。病的な程のあがり症でありんす・・

スタイン君の響きはとてもよかったのよね?いいお耳と音色をお持ちという事です。この楽器は上手な人じゃないと鳴ってくれないので基本的には非常に扱いにくいそうです。コンクールでも敢えて選ばない人は多いとか・・
いつの日か・・ぜひお聞かせくださいね。

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Unknown (さちこ)
2011-04-26 20:52:22
こんばんは。
発表会お疲れ様でした。
すばらしいところで貴重な経験をされましたね。
この会のために取り組んだことは、きっと財産になっていることでしょう。
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いい思い出になるはず (そらみみ)
2011-04-26 22:44:13
daisyさん、ありがとう。
自ら掲げた目標を達成できなかったのは、悔しいのですね。
今回は、いろんなことが現実感がなくて、自分の身に起きてる感じがしなくて、
いつもと比べると、不思議と緊張は少なかったんです。

今回のスタインウェイは、皆さん、いい音を鳴らしてましたよ。
会の後半は連弾シリーズだったのですが、オケの演奏を聴いているような錯覚に陥ってました。

あれ?なんだか反対意見ばかり書いてしまった・・・。ごめんなさい!
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Unknown (そらみみ)
2011-04-26 22:51:36
さちこさん、ありがとう。
確かに、過去を振り返ると、辛いこと、嫌な経験のほうが、自分の糧になってますよね。

人前でピアノを弾くことを思えば、もう怖い物なしです。
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