タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

不育症の検査には公費が使えます

2019-08-09 21:12:37 | 不妊症
写真は、丹波篠山市打坂の元心(げんしん)くん、7月1日生まれ。
「お兄ちゃんと同じ、心を付けました。元気に育ってください。
お産は今回も早くてビックリしました。
みなさんとても良くしてくれたので、助かりました。」

もう3人目なのですよ。
初めての妊娠の時は若くて、まだ学生でしたが、今ではちゃんと卒業もされたそうですよ。

ブログを1週間に1度にしたら、書こうとしたことも忘れてしまいますね。
今週は例えば、既往帝王切開のお母さんに、経膣的に産ませてあげようと、
子宮口が全開大するところまでは行ったのですが、
最後は回旋異常で逆向きに回って生まれずに、また帝王切開になってしまいました。
がっかりはしておられましたが、それはそれでよく頑張られましたよ。
あまり無理はできませんからね。

ところで昨年からは、不育症の治療に公費が出るというので、
詳しい検査も躊躇なくできるようになりました。
流産を2回以上繰り返したり、1回でも12週以上の週数で流産すると不育症ということになります。
以前は3回流産を繰り返すと検査したものですが、
最近では結婚年齢も上がっているので、より早期に検査するようになっていますよ。

流産はなぜ起こるかと言えば、たいていは胎児側の異常なのです。
卵と精子に含まれる染色体の数は、体細胞の半分だけなのです。
それが受精して2倍の数に増えて、本来の細胞になります。
それが2個、4個と分裂していくのですね。
この時に、染色体の数は1個の細胞の中で体細胞の2倍に増えます。
それから2つに分かれるのですよ。

不思議な現象でしょ。
この時にうまく分裂していかないと、異常な細胞になって、それがコピーされていくので、
途中で育たなくなっていくのです。
そして流産してしまうのですね。
だから流産は起こるべくして起こるのです。

妊娠初期に出血すると心配されて、薬は無いのかと聞かれることが多いのですが、
染色体の異常なら流産するしかないのです。
仮に流産を止められるくらいの小さな異常なら、ちゃんと出産まで行くのですが、
代わりに低身長であったり、いろんな症状が出るわけですね。

最近、流産組織を培養検査のためにアメリカまで送って検査したのです。
残念ながら金曜日の出検だったので、通常より1日多くかかり、
生きたままの細胞の培養がうまくいきませんでした。
ですが死んでしまった細胞でも、マイクロアッセイというさらなる方法で、
染色体の検査ができるのですよ。
追加費用も必要になるのですが、公費で賄えるので心配は要りません。

結果は性染色体がXの1本のみだったのです。
通常はXが2本の女性か、XとYの計2本で男性のはずなのですよ。
Xが1本だけだと女性型なのですが、たいていは初期に流産してしまいます。
亜型の場合だけ生き残れるのですが、体型が少し通常とは違います。
ですがそれは病気とは言えなくて、そういう人格なのですね。

みなさんも流産すると悲しくなられるでしょうけれど、
流産は毎月のように知らぬ間に起こっているものなのです。
胎児の入る袋である胎のうだけが見えることも多いのですが、
むしろ生まれるところまで行く方が運が良かったとも言えますね。

逆に胎児側に染色体異常が無かったとしたら、こちらの方が心配で、
お父さんやお母さんに異常が無かったのかを調べることになるのですよ。

滝川クリステルさんですか、41歳ということで、
ある程度妊娠が落ち着いてから公表されたのでしょうね。
やはり40代では流産する方が確率的に多くなってきますからね。
そこまで計画的なのでしょう。

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