タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

不妊外来はまずは土日からでも

2016-10-24 21:17:18 | 不妊症
先週生まれた赤ちゃんとお婆ちゃん。
赤ちゃんのお母さんは里帰りだったのに、ご主人は飛んできましたね。

さて、今日は不妊症の話題です。
最近妊娠された女性は、クラミジアの治療をしたら直ぐでしたよ。
まずは受診するかどうか悩んでいないで、結婚して1年も経てば受診すべきですね。
もしくは月経が不規則だとか、気になることが有れば、1年も待つ必要は有りません。

タマル産では、最近はコンスタントに日曜日も診療しています。
というのも不妊で悩む女性は、ほぼ仕事を持っておられるからです。
内科などでは、受診される患者さんは定年退職した方も多いのではないですか。
だから平日でもそれほど負担がかかるわけではないでしょうからね。

そして土日もやっているというのを聞きつけて、
最近では土日しか来院できない患者さんが増えてきました。
不妊外来を受診するきっかけを作る、という意味では成功していると思います。
ですが、少し物足りないのですよ。

まずタイミング指導することから始めるのですが、
若いカップルなら数ヶ月、40歳前後なら1ヶ月もかければ十分でしょう。
この間なら、週に1回の受診でも何とかなるものです。

次のステップは、不妊の検査ですね。
タイミング指導と同時に行うことも多いのですよ。
ホルモンの負荷試験以外は夜診でも可能ですから、
月水金の夜診でも構いません。
排卵期の性行後検査なども有りますが、
急がなければ数ヶ月かければ検査はできます。

次に最近では内服の排卵誘発剤を使用することも多くなりました。
本来は、注射の排卵誘発剤の方が良いと言われています。
その後の体外受精のステップも念頭に置いておくという意味合いが有るからです。
ですが、注射剤の場合は、週に最低でも2回は来院していただかないといけないので、
うまくタイミングを取れないことも有るのです。

それで1年、一般不妊外来で治療しても妊娠されない場合は、体外受精に進んだ方が良いでしょう。
そうなるとさすがに仕事を休む日数も増えてくるでしょうね。
ですから、ステップアップしていくに従って、仕事との兼ね合いが難しくなってくるのです。
それでも土日から通い出すのは、足がかりとしては良いことだと思うのですよ。

もう1つ言うなら、もしうまく妊娠された時に、仕事を続ける意思が有るのか、ということです。
34週か、公務員の方はもっと早くから産休に入るでしょう?
産休に入るまで仕事を続けられると、
1年の育児休暇を取っても収入が有るのでお得なのですよね。
ですが企業によっては、妊娠すると退職しないといけないようなことが有るのではないですか?
タマル産では、これまでに多くの職員さんが育児休暇を取られたのが自慢です。
小さい職場なのに、なんとかやりくりしてきました。

妊娠したら仕事をやめる、と考えておられるならば、
不妊治療に入る時にやめてしまってもいいのではないですか?
ですが治療費もばかにならないでしょうから、
それを選択する若いカップルは居られないのでしょうね。

理想を言えば、初めに人生設計有りき、なのですが、
若い時は、行き当たりばったりというのも、また世の常なのかもしれませんね。