丹波市春日町の奏志(そうし)くん、7月16日生まれ。
「自分なりの思いをきちんと持てる子に育ってください。
個室でゆっくり過ごせて良かったです。
みなさん優しくて温かい方ばかりでした。
些細な質問にも丁寧に答えてくださり嬉しかったです。」
今回は2回目のお産でしたからね。
それでも予期せぬことの連続だったでしょうか。
ところで不妊治療をしていると、どうしても双胎(双子のこと)になることが有ります。
まれに品胎(三つ子)になることも有ります。
ただし不妊治療で双胎になる場合は、たいていの場合、いわゆる2卵生双胎になるのですよ。
医学用語ではないのですが、1卵生や2卵生と言った方が分かりやすいでしょう?
要するに卵が2つ排卵してしまって、2つとも妊娠すると2卵生となります。
医学的には2絨毛膜双胎(DD twin)と呼びます。
男の子と女の子の双子であったり、双子なのにぜんぜん似ていないことも有りますね。
これに対して、自然に双胎になる時は1つの受精卵が途中から2つに分かれるのであって、
1絨毛膜双胎となります。
この場合は当然、男の子同士か女の子同士になりますよね。
2卵生の場合は、どちらかと言うとリスクが少ないのです。
だからタマル産では開業当初は双胎であっても、経腟分娩をしていただいていました。
ですが最近は時代が変わってきたので、全員、病院に紹介していますよ。
それでも未熟児センターの付いていない病院にも紹介しています。
ですが、1卵生の場合はそうはいきません。
2卵生に比べてリスクが高いからです。
こんな時はNICUの有る病院に初めから紹介するのですよ。
1卵生(1絨毛膜)双胎ではなぜリスクが高いかと言えば、
1つの胎盤を共有するからなんです。
2卵生の場合は胎盤は2つで、途中から合体することは有りますけれどね。
胎盤が1つしかないと、1人の胎児は栄養が良くて、
もう1人の胎児は栄養が悪いということが、よく起こります。
双胎間輸血症候群と呼ぶのですよ。
この場合は小さい赤ちゃんより、大きな赤ちゃんの方が多血症になって、予後が悪いのです。
さらにもっと言えば、この1卵生双胎は、さらに2つに分類されます。
2人の胎児の間に膜が有るか無いかでです。
有れば、1絨毛膜2羊膜双胎(MD twin)、無ければ1絨毛膜1羊膜双胎(MM twin)と呼ばれます。
MD twinとMM twinの違いは何でしょう?
MM twinでは1つの袋に2人の胎児が居るので、互いのへその緒が絡んでしまうのですよ。
80〜90%にも起こると言われます。
へその緒だけでなく、へその緒の中の血管も2人の間で吻合していたりするので、
血液が流れ合ったりして、子宮内で亡くなる確率が高いのですよ。
それで胎児機能を評価しながら、早い時期に帝王切開で産んでしまうのですね。
もっと早い時期では、レーザーで吻合血管を焼く施設も有るようです。
胎児にとってはへその緒や胎盤って、とても重要なのですね。
先日、もちろん1人だけの赤ちゃんでしたが、
生まれてきた時にへその緒が丸結びになっていた赤ちゃんが居ましたよ。
こういうのを真結節と呼びます。
強く結ばれてるほど、当然リスクは高いですね。
それでも数年に1回は、子宮の中で胎児が亡くなってしまうことが有ります。
多くはへその緒が首に何重にも絡んでいたり、
それが原因で胎盤が剥がれたりすることによります。
とても悲しまれるのです。
それでもそれで分娩費を払わない、とか訴訟するぞ、と脅す両親も居られるのですからね。
今週はさかごのお産が有りましたが、
ご両親ともに、ぜひ経膣的に産みたいと言われるので、頑張ってみましたよ。
うまくいったから良かったですね。
ですが逆子の子は分娩前に状態が悪くなる確率は、頭から産むよりは高いですから、
もしうまくいっていなかったなら、どう考えられたでしょうね。
「自分なりの思いをきちんと持てる子に育ってください。
個室でゆっくり過ごせて良かったです。
みなさん優しくて温かい方ばかりでした。
些細な質問にも丁寧に答えてくださり嬉しかったです。」
今回は2回目のお産でしたからね。
それでも予期せぬことの連続だったでしょうか。
ところで不妊治療をしていると、どうしても双胎(双子のこと)になることが有ります。
まれに品胎(三つ子)になることも有ります。
ただし不妊治療で双胎になる場合は、たいていの場合、いわゆる2卵生双胎になるのですよ。
医学用語ではないのですが、1卵生や2卵生と言った方が分かりやすいでしょう?
要するに卵が2つ排卵してしまって、2つとも妊娠すると2卵生となります。
医学的には2絨毛膜双胎(DD twin)と呼びます。
男の子と女の子の双子であったり、双子なのにぜんぜん似ていないことも有りますね。
これに対して、自然に双胎になる時は1つの受精卵が途中から2つに分かれるのであって、
1絨毛膜双胎となります。
この場合は当然、男の子同士か女の子同士になりますよね。
2卵生の場合は、どちらかと言うとリスクが少ないのです。
だからタマル産では開業当初は双胎であっても、経腟分娩をしていただいていました。
ですが最近は時代が変わってきたので、全員、病院に紹介していますよ。
それでも未熟児センターの付いていない病院にも紹介しています。
ですが、1卵生の場合はそうはいきません。
2卵生に比べてリスクが高いからです。
こんな時はNICUの有る病院に初めから紹介するのですよ。
1卵生(1絨毛膜)双胎ではなぜリスクが高いかと言えば、
1つの胎盤を共有するからなんです。
2卵生の場合は胎盤は2つで、途中から合体することは有りますけれどね。
胎盤が1つしかないと、1人の胎児は栄養が良くて、
もう1人の胎児は栄養が悪いということが、よく起こります。
双胎間輸血症候群と呼ぶのですよ。
この場合は小さい赤ちゃんより、大きな赤ちゃんの方が多血症になって、予後が悪いのです。
さらにもっと言えば、この1卵生双胎は、さらに2つに分類されます。
2人の胎児の間に膜が有るか無いかでです。
有れば、1絨毛膜2羊膜双胎(MD twin)、無ければ1絨毛膜1羊膜双胎(MM twin)と呼ばれます。
MD twinとMM twinの違いは何でしょう?
MM twinでは1つの袋に2人の胎児が居るので、互いのへその緒が絡んでしまうのですよ。
80〜90%にも起こると言われます。
へその緒だけでなく、へその緒の中の血管も2人の間で吻合していたりするので、
血液が流れ合ったりして、子宮内で亡くなる確率が高いのですよ。
それで胎児機能を評価しながら、早い時期に帝王切開で産んでしまうのですね。
もっと早い時期では、レーザーで吻合血管を焼く施設も有るようです。
胎児にとってはへその緒や胎盤って、とても重要なのですね。
先日、もちろん1人だけの赤ちゃんでしたが、
生まれてきた時にへその緒が丸結びになっていた赤ちゃんが居ましたよ。
こういうのを真結節と呼びます。
強く結ばれてるほど、当然リスクは高いですね。
それでも数年に1回は、子宮の中で胎児が亡くなってしまうことが有ります。
多くはへその緒が首に何重にも絡んでいたり、
それが原因で胎盤が剥がれたりすることによります。
とても悲しまれるのです。
それでもそれで分娩費を払わない、とか訴訟するぞ、と脅す両親も居られるのですからね。
今週はさかごのお産が有りましたが、
ご両親ともに、ぜひ経膣的に産みたいと言われるので、頑張ってみましたよ。
うまくいったから良かったですね。
ですが逆子の子は分娩前に状態が悪くなる確率は、頭から産むよりは高いですから、
もしうまくいっていなかったなら、どう考えられたでしょうね。